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特撮を読む?! 新感覚で楽しめる怪獣小説!

特撮と言うと、男児が毎週日曜の朝にテレビの前で目を輝かせ、翌日幼稚園に行ってヒーローごっこをしている、そんな勝手なイメージがありませんか?
一方で私のように大人になっても毎週テレビの前で目を輝かせ、放送が終わるとビックカメラへ新作ソフビを買いに自転車を走らせる、いわゆる「大きなお友だち」として日々成長し続けている人達もいます。
今日はそんな特撮好きがオススメする新しい特撮作品の楽しみ方をご紹介したいと思います。

特撮を読む?

「特撮は観るもの」という固定観念を振り払い、「特撮を読む」というのは30年特撮ファンをやっていて新鮮でした。
一番の魅力は映像では表現できない事が小説では可能な事です。
例を2つ紹介します。

MM9シリーズ

SF作家 山本弘さんの「MM9」シリーズは、ざっくり言うと気象庁特異生物対策部の面々が怪獣災害に立ち向かうといったストーリー。
登場キャラクターが地球人類はもちろん、怪獣、宇宙人、妖怪と多岐に渡りるのも魅力です。
また怪獣も小説の表紙を見れば分かる通り、様々な作品へのオマージュが散りばめられているのも読んでいて楽しかったです。
中でも2作目「MM9 invasion」では映像作品では大人の事情で破壊が出来ない東京スカイツリーを宇宙怪獣を誘導するアンテナとして大胆に使用、見事に破壊するなど読んでいても映画を見ているかのような興奮を感じる事が出来ました。

TSUBURAYAS × HAYAKAWA UNIVERSE シリーズ

円谷プロダクションとSF小説でおなじみのハヤカワ文庫がコラボしたシリーズです。
「多々良島、ふたたび」
「ウルトラマンデュアル」
「ウルトラマンF」「ウルトラマンデュアル2」
の4作品が刊行されています。
個人的にオススメはSF・ホラー作家 小林泰三さんの「ウルトラマンF」。
初代ウルトラマンの続編として、最終回「さらばウルトラマン」から次作「ウルトラセブン」が始まるまでが舞台の物語。
科特隊の面々が活躍するという、55年経った今では絶対無理な事が出来るのも小説の魅力です。
巨大フジ隊員など設定も放送当時の物を有効的に活用し、且つスペースビーストやウルティノイドなどその後のシリーズ作品に登場した怪獣も登場するなど、新旧入りっ混じった夢の対決が見られるのもオススメポイントです。

まとめ

これ以外にも「ゴジラ-1.0」や「ガメラ・リバース」はノベライズ版も出ています。
映像では観る事の出来ない登場人物の心情などが描かれているので、作品をより深く知りたい方にはオススメです。

特撮小説は映像では表現出来ない特撮の新たな可能性を広げたと思います。
今後は「観る」「読む」の他に西武遊園地の「ゴジラ・ザ・ライド」など「体感する」など新しい形で特撮を楽しむ機会が増えています。
機会があれば皆様も是非、新たな特撮の楽しみ方をご堪能くださいね!

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