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「ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突」は令和の王道怪獣映画でした。

先月まで放映されていた「ウルトラマンブレーザー」の劇場版「ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突」
そのタイトル通り、東京の街や国会議事堂の精巧なミニチュアをふんだんに壊しながらブレーザーとアースガロン、そして新怪獣ゴンギルガンが激突する正に「怪獣映画」でした。
ストーリー的にもTVシリーズを観ていない方や初めてウルトラマンを観る方でも十分に楽しめると思います。
なので是非、日頃忙しいお父さん方、お子さんと一緒に劇場に行ってみてください……高確率で泣きますよ(T_T)

今回はもはや名作と言っても過言では無い本作の感想を書いていこうと思います。
以後の内容はネタバレを含みますので、まだの方は鑑賞後にお読みください。

冒頭から魅せるミニチュア特撮

まず本作はTVシリーズの振り返りから始まりますが、いきなり大興奮です。
監督の田口清隆氏も「テレビシリーズでもここまでやれるんだと意気込んで作った」と語っている第1話「ファースト・ウェイブ」。
あのバザンガ戦をスクリーンで観れるのだから、それだけでも価値があります。
それ以外にも最終話まで僅かなカットではありますが、ブレーザーや怪獣達の活躍、また同時に精巧なミニチュア特撮もスクリーンで観る事が出来るので、まさに大サービスですね。

映画でも国会議事堂周辺を舞台に激闘が繰り広げられます。
パンフレットのインタビューで田口監督は「怪獣映画の王道は実在する有名な建物を劇中で壊す」事と語っています。
田口監督が影響を受けたゴジラの平成VSシリーズも完成したばかりの東京都庁や横浜みなとみらい21、福岡タワーなどおもいっきり破壊していました。
私も子供ながらにスクリーンで観て大興奮したのを覚えています。(今でも大興奮)
今作でも伝統的な職人技とも言うべきミニチュア特撮をふんだんに使用し、25分の1サイズで精巧に作られた国会議事堂を思いっきりぶっ壊しながら戦ってくれます。
「シン・ウルトラマン」のようなフルCGもいいですが、ミニチュアのどこにどうぶつかって、どう壊れるか?
崩れ方やその撮り方まで細かく計算されたプロの技を今の時代にスクリーンで観せてくれるウルトラマンシリーズは貴重な作品だと改めて感じました。

新怪獣ゴンギルガン

宇宙怪獣の細胞から作られた不老不死を実現できるとされるナノマシン「ダムドキシン」。
色々あってその工場が破壊され、漏れ出したダムドキシンと宇宙怪獣の細胞が融合して誕生した妖骸怪獣。
劇場版の怪獣に相応しい設定ですね。
また「魂」を欲して少年と融合するという「ガメラ3 イリス覚醒」のイリスのような事もします。
イリスは少女との融合を果たせませんでしたが、もしも融合してヒトの魂や感情を手に入れていたらどうなっていたのか?
ガメラ3の結末は変わっていたかもしれませんね……。
そんな特撮ファンの3分の2ぐらいは考えたであろうifの一つの解が自分勝手な大人を恨み、嫌い、破壊に走るゴンギルガンだったのかもしれません。
少年の叫びをコピーした鳴き声も斬新で、少年を取り込んで形態変化するなど、とにかく見てほしいと思わせる怪獣でした。
公開日に合わせてソフビも発売されています。

妖骸怪獣ゴンギルガン

サイズは小さめで塗装も少ないですが、よく出来た造形です。
欲を言えばアドバンスで欲しかったですね。
バンダイさん、よろしくお願いします。

TVシリーズから続く親と子の物語

テレビシリーズからゲントやエミ、テルアキといったSKaRDの面々。
デマーガなど怪獣親子の話しもあり、「親子」や「家族」は重要なテーマでした。
本作はその集大成と言った感じでしょうか?
主人公であり特殊怪獣対応分遣隊「SKaRD」の隊長であるヒルマ ゲントとその家族、息子との時間を犠牲にして「ダムドキシン」の開発に全てを注ぎ込むネクロマス社CEOマブセ イチロウとその息子ユウキによる親子の物語。
一昔前なら「仕事だから仕方ない」という昭和的な価値観もまだ残っていましたが、今はワークライフバランスの時代。
しかし2人の立場だと、そんな事も言っていられず、休みであっても「出動」しないといけない場合もあります。
実際そういった状況のお父さん方も多いと思います。
そんな中で家族や子供とどう向き合うのか?
考える良い機会になるのでは?と思いました。
なので冒頭にも書きましたが、日頃忙しいお父さん方、2時間でいいので時間を作ってお子さんと一緒に劇場に行ってほしいですね。

あとはせっかくなのでアンリ隊員やヤスノブ隊員の家族の話しも観たかったですね。
ツブイマでスピンオフやってくれないかなぁ〜

そんな感じで簡単ではありますが、1回目を観て思った事でした。
2回目はまた違った見方も出来ると思うので楽しみです😁

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