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OKRとMBOの違いが分かってきた

最近会社でOKRについて詳しく聞く機会がありまして。最初は、MBO含め私が今まで接してきた目標設定とどう違うんだろう?と思っていましたが、「OKRの目的は限界を超えるためである」という概念に触れてからちょっと理解が進みました。

OKRへの疑問

前職でも「ミッションツリー」というものがありまして、上位組織からのカスケーディング(会社≫部署≫チーム≫個人)で個人のミッションを設定し、目標に至るためのプロセスや達成基準と共にボスと摺り合わせ、3ヶ月に一回の振り返り、といった運用をしていました。

この方法と(聞く限りの)OKRの違いって「チャレンジングな目標を置く」ぐらいしか感じられず、「そんなん設定する側のさじ加減ひとつじゃん」「OKRって運用や設定スタンスが違うだけ?」というのが正直な感想でした。

OKRの目的は「限界を超えるためである」と考えると見えてくる

組織の限界を超えるために個人に限界超えを期待するのはおかしい。そう思うと逆に見えてくるものがあります。

ツリー状に会社から個人のミッションまで紐付けると、個人の総量=会社の総量となってしまいがち。しかしこれは組織としての本意ではありません。従業員数が多ければ多いほど良い、という理屈になってしまいます。また、組織が限界を超えるために個々人にも限界超えを要請する、というのも少しおかしな話でしょう。

OKRは、会社が限界を超えるために個人個人がケミストリーによって掛け算的に協働すること、と今は捉えています。こう考えると、OKRが無理めなワクワクする目標を置く、というポリシーにもうなずけます。

OKRを上手く設計するには…?

まだそこまで考えきれていませんが一例として、会社と部署のOKRは設定するが個人にはそれに向けてのスタンスを決めてもらう、ぐらいの運用はどうでしょう。個人のOKRまで紐づけて決めてしまうと、途端にタスク・ミッション管理的なにおいが際立ち、人事評価と重ねて見えてしまいます。

もちろん、OKRとは別に人事評価もしないといけないので、二重運用にはなってしまいますが。。OKRは会社のビジョン・ミッション・バリューに次ぐマイルストンである、ぐらいの認識が正しいのかもしれません。

OKRの向き不向き

これは組織ペルソナによって変わってくると思います。上述のようにミッションをツリー状に会社から個人まで連環させると、個人の足し算が会社の総量になります。別にこれでも良い、つまりそこまでストレッチを求めるフェーズでない、という会社もあると思います。

また個人同士の掛け算が既に定着している、つまり個人のJob descriptionが定義されている会社もOKRは不要かもしれません。ここでは既に協働の仕方、つまりケミストリーの方程式が科学されていて仕組み化されていると思うので。

最後に

まだ考えきれてはいないのですが、自分なりにOKRの仮説は持てたと思います。よって、後は実践あるのみ。いずれにせよ特に海外から入ってくる概念や方法論はそのまま適用するのではなく、しっかり本質を見極めてから試してみたいものです。

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