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【近況】教材研究

教員の本業は、“授業”です。

1時間の授業を行うには、その時間以上の準備の時間を要します。

まずは自分自身の勉強です。

教授する側の人間として、生徒以上の知識・理解が必要です。

そして、教材づくり。

授業の中で、グラフや写真、史資料など、どのような教材を使うのか。

どのように提示するのか。

授業プリントを作成するならば、どのようなレイアウトにするのか。

もちろん、授業の流れ・展開も考えます。

どのように説明するのか。

どんなことを黒板に書くのか。

どのような発問を生徒に投げかけるか。

どのように指名して発言してもらうか。

グループで話し合わせるのか。

などなど、前もって考えることは多岐にわたります。

▲ 8年前に作成した授業プリント

近年では、教室にプロジェクタが設置される学校も増え、昔ながらの黒板にチョークで板書をする先生も減り、パワーポイントのスライドやタブレットのアプリを活用して授業を実施する先生も増えてきました。

もちろんスライドを活用するのなら、そのスライドも授業の流れ・展開を考えて作成しなければいけません。

これらのことを学校の業務や部活動の指導を行うなかで並行して進めなければいけないため、教員の仕事は業務のように見えないところで忙しくなっていきます。

▲ 5年前に作成した授業スライド

以前の投稿でも記しましたが、現任校へ異動して野球部の顧問ではなくなり、2年目を終えようとしています。

学校内の業務や部活動指導においても、個人としてはゆとりのある日々を送っているため、この2年間は、放課後などの隙間時間を活用して、教材研究に勤しんでいます。

昨年度の入学生から、学習指導要領が変わり、新たな科目ができました。

私の教科(地歴公民科)では、他科目以上の大きな変更がありました。

大人の皆さんは、ご存じでしょうか。

新科目「地理総合」「歴史総合」「公共」という科目がつくられ、必修に。

これまでの日本史B・世界史B・地理Bという科目は、「日本史探求」「世界史探求」「地理探求」と名前を変えました。

▲ 地歴の新教育課程(2022年度入学生から実施)
引用: https://www.manavis.com/method/jyoho_shinkatei/soc.html

このように、時間的にゆとりがあることに加え、新教育課程による大きな改訂が始まった年に異動したこともきっかけとなり、この2年間は教材研究に力を注いできました。

そして、昨年12月までの間に、現任校での日ごろの教材研究と並行して、「日本史探求」「世界史探求」「地理総合」「歴史総合」の4科目分の教材研究・プリント作成・授業用スライド作成を終えました。

いつこの作成した教材を使う日が来るのかはまだわかりませんが、日本史・世界史を教科書1冊分すべてを改めて学び直し、そして新科目「地理総合」「歴史総合」の研究を行うことで、自分自身の専門性を多少なり深めることができたと感じます。

本音は部活動指導に力を注ぎたいと考えている人間ですが、この職業の本業は“授業”です。

この2年間の自身の教材研究の蓄積によって、また野球部の指導に復帰してまた多忙な日々を送るようになった際にも、授業のクオリティを落とさず維持できるのではないかと思います。

また、これで教材研究のすべてが完結なわけではありません。

この先、学校が変われば、もちろん生徒も変わります。

時代が変われば、教科書も指導法も変わってきます。

社会が求めるものも変わりますし、それにより子どもたちに身につけさせるべき力も変わってきます。

これまでの教員生活で作り上げてきた教材や、この2年間の教材研究で作り上げてきた教材を、この先もアップデートしていかなければいけませんし、これから先も学び続けていこうと思います。

▲ 8年前に作成した授業プリント

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