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肥満症治療薬により、食品や小売に影響はあるの?(第一生命DLI NORTH AMERICA 宿谷俊樹氏/モーサテ20231012)

アメリカで発売されているGLP1受容体作動薬は、患者の食欲減退させることで体重を減少させ、肥満症を治療する効果があることがわかっている。

例えば、デンマークの製薬大手のノボノルディスクが開発したGLP1受容体作動薬は68週間服用することで、患者の体重を15%減少させる効果があると言ってアメリカで1億人以上存在する肥満症患者への処方が進んでいる。

その中で最近では肥満症治療薬が、小売業界や飲食業界にネガティブな影響与えるのではないかと言う懸念が広がっている。

GLP1受容体作動薬であるオゼンピックを服用している患者は、スナックやチップスなど高カロリー食品の購買量が大きく減少し、天然からの食品購買量が6.8%減っています。一般的な消費者の食品購買量が1.2%増加していることを考えると、消費者の購買行動が将来変わっていく可能性がある。

2023/10/04、ウォルマートのアメリカ部門CEOは、肥満症治療薬の影響で一人当たりの食品販売量量やカロリーが僅かに減少したと発表。

2023/10/10、決算発表した飲料大手のペプシコは肥満症治療薬が業績に与える影響はほとんどないとコメント。

現時点では薬を処方された患者数、期間が限定的であることから、小売や食品企業への影響も限られているが、長期的には投資家の懸念が強まっているため、2023/10/12に決算発表予定されているドミノピザ、ドラッグストア大手 ウォルグリーンズに注目が集まる。

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