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患者さんとの『ダイアベティス』についての対話

昨日の外来で出会った75才の女性患者さんとの会話です。

Pt「DM患者は偏見や差別を受けるそうですね」
Dr「どこかにそんな記事がありましたか?」
Pt「昨日の読売新聞にそんな記事が出ていました」
Dr「Aさんは偏見や差別を感じていないんでしょう?」
Pt「あたしもそういう経験ありますヨ」
Dr「ほゥ、どんな経験ですか?」
Pt「うちは主人がDMでインスリンを打ってるでしょ。だから、そんな主人の話を誰かにするでしょう。そうすると、贅沢病に罹ったんだね」って言われますヨ。世間ではそう思われてるんですね」
Dr「新しいDMの呼称案についてはどう思いますか?」
Pt「あぁ、なんか舌を噛みそうな名前でしたネ」
Dr「事前に一般社会の人たちに十分に告知しないで、学会の偉い先生たちが決めてしまったので、現場の医師や患者さんたちに動揺が広がっています」
Dr「差別や偏見をなくすことを目指して命名された訳なので、ちょっと残念ですね」
Pt「DMであることを隠さないで済む社会なんて来るんでしょうかネ?」
Dr「僕は呼称変更をきっかけにして、ぜひそういう社会になって欲しいと思っています」

皆さんは周囲の方々と糖尿病の新しい呼称案について語り合っていることがあれば、ぜひ教えて下さい。

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