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【チャレンジ!ワールドカフェ】   第10回 しっくりくる問いこない問い

ワールドカフェにおいて「問い」の存在は重要です。
問いが無いと成り立たないと言っていいでしょう。

「?」

色々なワールドカフェに参加していると、問いが出た時に「ん?」となる時があります。
やはりそのような問いだと、参加者の会話もいまいちで、別な話になったり、その前の問いの話になったりします。

或る意味ワールドカフェは「参加者の自律的行動」が大切なので、問いについて話していないからと言って注意されることはまずありません。
むしろ「何故その問いは語られることがなかったのか」が大切になります。

「問いとは」

問いは何故あるのでしょう?テーマにそって語り合われるだけではだめなのでしょうか。

問いがある事で、参加者の思考が一定の流れになります。またパワフルな問いに勇気づけられて、行動変容が起こる場合があります。また意外な問いに出会って思いがけない角度からの思考により、新たな考えが浮かぶときもあります。

この様に、良質の問いは思考のスパイス(刺激物)であり、会話を促進する有効な方法になります。

その問いが機能しないケースはどんなパターンがあるでしょうか
私の経験した3つのパターンをご紹介しましょう。

恣意的すぎる問い

環境問題のテーマで参加しているのに、問いが「ある商品をPRするもの」ばかりだとしたらどうでしょう?
「思ってたんと違う!」と言いたくなりませんか。
この様に恣意的過ぎる問いは参加者の反乱がおきます。
そこまで恣意的でなくても、実はカフェホストの想いが強いと、この罠にはまりやすいのです。
ワールドカフェをデザインするときはゴールとアウトプット、アウトカムが大切です。
ですが、そこを意識しすぎて「参加者にこうなってほしい!」が強すぎると、誘導する問いになりがちです。

テーマとずれている問い

テーマが環境問題だとして、問いが「今まで食べたハンバーグで美味しかったものは何ですか」だとしたら、どうでしょう?

「それ何の関係があるの!?」って気になりませんか?
この様に意外性を求めすぎると「えっ!?」となりすぎて思考が固まってしまいます。

これがインスピレーショントークや、その前の問いなどで「ハンバーグと環境問題の関係性」について触れられたり、語られているのなら「ああ、そういうことか」になるのですが、突然出てきても分かりません。

ある意味、問いも「ワールドカフェというストーリーの一部」なのです。
連続した語り継がれる流れの中で、流れを止めてしまう事は避けたいですね。

考えても判らない問い

これはかなり難しい問題です。問いを考えすぎるあまり、ついつい問いが難解になるケースはよくあります。
難解な問いは「長文」になるパータンが多く見られます。
つい、言葉を多く重ねて説明しようとして、かえって分かりにくくなるのです。

「シンプルな問い」がいいのは、分かりやすい事があります。
誰もがイメージしやすいので話題が出やすい。そのため色々な人が言い出せるので、会話も弾みアイデアが出ます。

難解な問いは、まず問いを理解しようとして「解釈」の話になります。
そして「問いの正解」を探し始めるので。思考があまり広がりません。

まとめ

またこの他にも漠然過ぎる問い…「あなたの環境問題は何ですか」
ネガティブな問い…「行政の悪いところは何ですか」などは、意外と期待していた悪口が出てこずにカフェホストが困っていました。

カフェホストの常識から問いを作るのですが、やはり一度は別な視点から見てもらい「そのワールドカフェになじむ問いか」を確認したほうがいいでしょう。

もちろん、実際行っている時に参加者から予想外の反応が出てきたら、それを探求して次の問いに繋げられれば素晴らしいと思います。

私の経験上、シンプルでパワフルな問いが、実は多くの人に響きます。
良い問いが生まれますように!

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