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『ティール組織』をざっくりまとめてみる③達成型(オレンジ)組織について(p42~52)

順応型パラダイムの後に現れたのが「達成型(オレンジ)パラダイム」だ。

達成型パラダイムは相対的な世界観をもつ。そして、「これは他のものよりもうまく作用する」という有効性により意思決定がされる。最善の選択は最大の成果をもたらすものだ。また、認識の変化により可能性を理解できるようになる。

達成型パラダイムでは世界を中心にものごとを考え、個人自由真実を追究できるようになった。経験的に証明や観察ができないものはなかなか信じられない。また、「目標を達成すれば幸せになるはずだ」という前提で生活し、事実上未来に生きている

達成型の認識により、科学的な研究、イノベーション、起業精神が開かれた。

そして、現代の大半のビジネスと政治のリーダーたちは達成型の世界観をもっている。

達成型パラダイムで登場する達成型組織の代表は、現代のグローバル企業だ。

達成型組織の特徴は以下の3つである。

①イノベーション

現状に疑問をもち、改善する。変化とイノベーションは脅威ではなくチャンスとなる。

基本的にピラミッド構造を残しつつ、部門の横断的な取り組みや、階層に風穴をあけ、メンバーのコミュニケーションのスピードを高めることでイノベーションを生み出す。

②説明責任

達成型組織では組織内の多くの人材の知性を引き出すことがイノベーションにつながり、競争優位となる。そのためには、メンバーが自ら考え実行できる範囲において権限と信頼が与えられなければならない。

そこで目標管理が行われる。メンバーはどのように目標を達成するかにおいて裁量権をもつ。そのため、順応型組織よりも仕事は面白くなる。

しかし、目標を達成できないのではないかという不安にかられ、何ができて何ができないのかを率直に議論しなくなる

③実力主義

達成型組織では実力主義が導入され、組織の誰もがトップになる可能性をもち、ポジションは流動的なものになった。

それにより「人的資源」の概念が生まれ、インセンティブ、採用、人事、リーダーシップ研修などがもたらされた。

人々は自分の仕事をこなす責任をもち、何よりも合理性を重んじる


以上3つの特徴をもつ達成型組織のメタファーは、「機械」である。

そして、達成型パラダイムのマイナス面としては、

・「成長のための成長」が続き、経済が持続不可能に陥る

・トップに到達することが目的の人生に空虚感を抱き、仕事の意味は何なのかと疑問を持つ

ことが挙げられる。

また、達成型組織は個人と集団の強欲をおし進める可能性をはらんでいる。





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