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気になる英語表現 その③

新年の挨拶

Happy New Year! 明けましておめでとうございます。
ここアメリカにも、大晦日のカウントダウンパーティーや新年を祝う花火にパレードなどは存在しますが、私は大晦日もお正月も通常通りの仕事で、おまけに大晦日の夜は雨が降っていたため、近隣での花火もほとんどなかったようで、とても静かな新年の幕開けを迎えました。ま、これもよし。

「新年の抱負」は、英語では「New Year's resolution」と言います。よくある「New Year's resolution」というものを調べてみると、

 ・Exercise more (もっと運動をする) 
 ・Eat healthier (健康的な食事を心がける)
 ・Lose weight (ダイエット)
 ・Save more money (貯金)
 ・Spend more time with family/friends (家族や友達との時間を増やす)

などとなっていました。
毎度のことではありますが、アメリカ人も日本人も考えることは同じようなもんなんだなぁって。私の新年の抱負は「無事に一時帰国を果たすこと」です。これって、今から約2週間後のことなんですけどね。ここへきて、カリフォルニアにしてはかなり珍しい悪天候が続いているのです。雨風をともなう嵐。山の方では雪になります。基本的に太陽が燦燦のカリフォルニアで、こんなに雨の日が続くなんてこと、私の過去10年の記憶にはないことです。あの太陽はいったいどこへ?って感じ。
基本的に天候に恵まれている土地柄、日本と違って、悪天候への備えが乏しいのが、こんなときは困りもの。やれ停電した、道が水で氾濫している、木が倒れた、ガソリンスタンドの屋根が倒れたなどのニュースが続いています。
クリスマス時期は、サクラメントからの国内線が多数キャンセルとなり、足止めにあった人と荷物でごった返している空港の様子が、連日テレビに映し出されていました。サクラメントからロサンゼルスを経由して、成田へ向かう予定の私たちにとっては他人事ではなく、早めのフライトへの変更、別の航空会社のフライトをおさえること、前日のロス入りなども検討しているところです。もう少し様子を見てから決断することになはなりますが、地味に流行っているコロナや風邪に加え、ここへきて思いがけない大きな懸念事項が増えました。今回の帰国は、2年越しにして初めてとなる父のお墓参りが最大の目的。きっと、父のパワーでなんとかなるのではないか、と願い、そして祈っていますが、何事も備えあれば憂いなしということで、無事の一時帰国に全集中です。


① 「blanket of snow」雪の毛布?!

という訳で、最近、やたらと多いお天気ニュースを見ていると、こんな英語表現に出会いました。
「blanket of snow」
ニュースの内容は、どこぞこで雪がたくさん降ったというもので、直訳すると「雪の毛布」。ふむ。一緒にニュースを見ていた旦那さんに、とりあえずどういう意味なのか聞いてみたものの、返ってきたのは「雪のBlanketだよ」と… いやいや、それはそうなんだけどさぁ(笑)。なんとなく言いたい意味は分かるのですが、それにあたる日本語ってなんだっけ?というのが私の気になりポイント。調べてみたところ、微妙に違う気もするけど、私が探していた日本語は「雪化粧」ということかな。「一面の雪景色」の方がピンときますね。日本語の「雪化粧」という言葉に、改めてきれいな表現だなぁと感心しつつ、英語だと「雪の毛布」になるところにも、ある意味納得。というのも、アメリカ人はブランケットが大好き。かれこれ15年前くらいになりますが、アメリカ人の友達の家に滞在したとき、当時ティーンエイジャーだった友達の妹がベッドで使っていると思われるブランケットを引っ張り出して、それにズルズルっとくるまった状態で「おはよう」とリビングに登場し、そのままソファーでくつろいでいました。気持ちよさそうではあるものの、見慣れぬ光景だったためか、今でも鮮明に覚えています。そして、ある寒い冬の日に、旦那さんが同じことをしているのを見て、驚くとともに「はぁ、これってアメリカ式なんだね」と思ったものです。ソファで使うためのひざ掛け用ならば、せめて小さ目のブランケット(アメリカではそんなものはあまり存在しませんが)、または薄手のブランケットを使いたい、なんて思ってしまう私は日本式なのでしょうかね。
でも、アメリカ人が、一面の雪景色の風景を、馴染みが深~い「ブランケットを広げたような雪」と表現するのは分かる気がします。旦那さんがそれ以上の説明はいらいないでしょ?の感じだったほど、それだけで十分に伝わるということなのでしょう。


② 「in a pickle」 ピクルスの中?!

馴染みの深さがそのまま独特な表現になる、という点で似ているような気がする英語表現をもうひとつ。
「in a pickle」
pickleというのは、ピクルスのことです。👇👇👇

野菜の酢漬けがピクルス。おいしいですよ。


私がこの表現を教えてもらったときに聞いた例を紹介しますね。
野球の試合で1塁に塁が出ているとします。バッターが打った瞬間に1塁走者は2塁に向って走り出しました。ところが、打球はライナーで守備がバウンドせずにキャッチ。1、2塁間の選手はどちらにも行けません。この状態を
He is in a pickle」と言うのだそうです。そう、困った状態、ピンチの状態が「in a pickle」。上の写真でも分かるように、ピクルスは酢漬けの野菜が瓶に詰められて売られていますが、瓶にぎっしりつめこまれた野菜が、身動きが取れない「困った」状態に見えるということなのでしょうかね。ピクルス事態に馴染みの薄い日本人には分かりづらい独特な表現です。

同じような表現でも、こちらは聞いたことがあると言う人もいるかもしれませんが、ぎゅうぎゅう詰めの満員電車のような状態を「like sardines」と言います。sardinesはイワシのことで、こちらもイワシの缶詰のイメージ。
これですね。👇👇👇

イワシの缶詰

でも、同じようにぎっしり詰め込まれていても、イワシは「困った」状態には見えないのかな。言葉っておもしろいですね。

日本人には分かる日本語表現

アメリカでは、「ブランケット」「ピクルス」「サーディン」は共通の表現になるほどに誰のイメージにも浸透している、ということになりますが、日本語にもそんな表現があるものです。
私が真っ先に思いついたのが、なぜか「梅干し」。日本では概して、梅干しのようにしわしわの状態を「梅干し」みたいと表現しますよね。「梅干しばぁちゃん」と言えば、とにかくシワいっぱいのおばあちゃんの顔を思い描くものです。なぜか「梅干し」がつくのが、おじいちゃんではないことへの疑問はおいておいたとして、これを英語にして「pickled plum grandma」と言っても、間違いなく「はい?何のことですか?」って感じでしょう。まず第一に、pickled plum (梅干し)自体のイメージがないでしょうしね。

最近ではあまり聞かない気もしますが「大根足」も然り。「Daikon radish leg」と言っても「radishに足はないでしょ?」とか言われそう。英訳するなら「Fat leg (太い脚)」となるのでしょうか。まぁ、「大根足」にしても「Fat leg」にしても感じの悪さには変わりありませんね。
感じがいい、日本語の素敵な表現ならば「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」でしょうか。
何て言う風に考え出すと、私の場合、当然のことながら日本語の方がいろいろと出てくるものです。でも、私が知らないだけで、きっと英語にも同じような表現がたくさんあるのでしょう。あまりにも生活に馴染んでいるからこそ、あえて学ぶものではない、そんな英語表現に出会えることは、アメリカで暮らすことの特権なのかもしれませんな。

おまけに… 笑える擬音語

そうだ、日本語ならではといえば、シャリシャリ、サラサラ、パチパチなどの擬音語や擬態語。日本にいると当たり前すぎて気にもならないかもしれませんが、これってかなり便利。ていうか、使えないと意外と不便。
そういうものがあるということは百も承知しているうちの旦那さんにとっては、未だ難易度が高いようで、何かにつけて「それは言葉じゃない」「それでは意味が分からない」とブツブツ言われます。それでもめげずに、私がしつこく使い続けるせいか(笑)、最近では、シュワシュワが炭酸のこと、というのが我が家でも定着。とはいえ、感覚からくるもの故、彼にとってはピンとくるものではない様子で「それは言葉じゃない」「それでは意味が分からない」が崩れぬ姿勢。でも、そんな言葉とは裏腹に、実は興味があるのではないかと秘かに期待しているのが私。

そんな彼との先日の会話がこちら。

私:「Was it raining last night?(昨日の夜は、雨降ってた?)」
旦:「Yes, just ボツボツ」

・・・・・。


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