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までいの映画感想#1 シュガーラッシュ・オンライン

 本テーマ「までいの映画感想」では、映画を見て、その映画のテーマであったり、メッセージを考察し、自分なりの意見・感想を書きいていきます。

Youtuberの茶一郎さんという方がおります。映画の感想をアップされているのですが、これが面白い。単なるあらすじ紹介・ネタバレ動画ではなく、映画の構成や監督が大事にしていること、映画を通じて監督が何を伝えたかったかを丁寧に解説しております。

茶一郎さんの動画を見始めてから、映画を楽しむ幅が広がりました。映画をはじめとし、すべての作品にはアーティストの考えや訴えたいテーマがあるわけです。作品の細部に至るまですべてに意味がある。それを捉えて、何を伝えたいのかを咀嚼していきたいなと思いました。

そして言語化の練習も兼ねて、自分も始めてみようと思ったわけです。ぜひ皆さんも茶一郎さんの動画をご覧ください!!!

 


 それでは本題に入っていきたいと思います。映画は「シュガーラッシュ・オンライン」です。初っ端からディズニー・ピクサー作品かよ!となりますが、ディズニー+の無料契約期間の終了が目前に迫り、ディズニー映画を見まくっていたためです。笑 

軽い気持ちで見たのですが、とても良い作品だと思いました。あとテーマ的にもわかりやすかったので、書いてみようと思いました。しばらくはディズニー映画の感想増えるかもしれません。笑 (※ディズニーは好きですが、ディズニーファンと名乗れるほど詳しくはないです)

温かい気持ちで見ていただければと思います。。。


あらすじ

 とあるゲームセンターのキャラクターのお話です。前作、「シュガーラッシュ」にて親友となったラルフとヴァネロペは、日々楽しく過ごしておりました。しかし、ヴァネロペはエキサイティングな日常を望んでおり、ラルフはそれに応え、彼女のゲーム内に新たな仕掛けを作りますが、それが元でゲーム本体のハンドルが壊れてしまいます。

ゲームの型が古く、代機もないため、このままではシュガーラッシュが廃棄処分となり、ヴァネロペたちは二度と自分たちの世界に入れなくなります。そこで、インターネットで発見した唯一残りの1つのハンドルを求め、ラルフとヴァネロペはオンラインの世界へと向かっていったのでした…というお話です。


1.情報過多で無表情なインターネットの世界

 映画タイトルの通り、本作品はオンラインの世界が舞台となります。作品全体を通して、現代のインターネット社会をコミカルに表現しています。

情報が溢れかえっているネット社会

 まずラルフとヴァネロペがオンライン世界に踏み入ったとき目にするのは、圧倒的な情報量の多さです。ありとあらゆる建物には、数多くの有名企業のロゴがあるし、ポップアップ広告も多い。そして何より人(アバター)も多い。いかにネットに多くの企業・人が集まり、たくさんの情報があるのかがよくわかります。

ビルや道路なども実社会と近いです。ビジネスも多く存在し、今の社会の大半をネットが担っているということをしみじみと思いました。

無表情で孤独な人間(アバター)=現代社会のメタファー?

 オンライン世界を見ていて、もう一つの気になる点は、人(アバター)ですね。この世界では、アバターは無表情なんですね。いや正確には、一定の表情があるのですが、表情の変化がない。そして、あるシーンを除いてアバター同士は会話しません。

ネットが普及した今、自分の表情は相手に見えません。だからどこか冷たく感じる部分もあります。また以前のような地域住民とのコミュニティや他人との直接的なつながりも減ってきています。その影響でコミュニティを作るサービスも出てきているぐらいです。

この孤独で冷たい現代社会を表現しているのでは?と思った次第です。まぁ、単純に主人公たちを目立たせるためだけにそうしたのかもしれませんし、考えすぎかもですね。笑

シュガーラッシュ


2.「守られ、恋するプリンセス」から「強く、自由なプリンセス」へ

自由意志を持った女性像

 ディズニー映画で最近よく表現されているテーマだと思います。公開順序は忘れましたが、最近では「アナと雪の女王」や「塔の上のラプンツェル」ですね。「モアナの~(忘れました)」も同様だったかと思います。

本作含め、これらの作品のプリンセスたちは、王子様との恋はそっちのけで、自分の意志に従って、ありのままに自由に生きようとしています。プリンセス自身が闘ったりと、男性に負けない強さもあります。新たな時代の女性像を押しているんですね。この点については、茶一郎さんが何度か具体的おっしゃっているので、是非とも見てみてください。

プリンセスたち「もううんざり」

 とあるシーンでヴァネロペが、ディズニーのプリンセスたちと話をするシーンがあります。そこでは、王子様のキスや守ってもらうという女性像にうんざりするプリンセスの姿でした。もっと自由に強くいきたいと、ドレスから私服に着替え、女子会トークをします。

個人的には、守ってもらっていた白雪姫やオーロラ姫たちでさえ、そう思っていると知ったときは、意外で非常に面白いなと感じました。あと最後に協力してラルフを助けるシーンがあるのですが、これまた面白いですね!ぜひ、観ていない方はご覧くださいね!

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3.子離れ、親離れの物語

 劇中、よくラルフとヴァネロペの仲が「親友」であるという表現がされており、一見友情の物語であるように見えますが、私は、これは親子の話だなと感じました。

外の世界を夢見るヴァネロペ、子離れできないラルフ

 外のオンラインの世界に自分の居場所を感じるヴァネロペ、一方、オンラインの世界は危ないことだらけで自分たちのゲームセンターに彼女を戻そうとするラルフ。

子供の身を案じる親のような行動をラルフは行います。その中で意見が食い違い二人が衝突する様や、最後に二人が電話する様子などもはや親子にしか見えません。笑

電話シーンの会話↓

ラルフ「今度いつ休み取れるんだ?」

ヴァネロペ「次は二か月後かな?」

ラルフ「じゃあしばらく会えないな?なんか欲しいものあるか?」

ヴァネロペ「ハンバーガー!」

ラルフ「じゃな今度もっていってやるよ!」


もはや親子ですね。笑。そのほかにも子育ての秘訣について、他のキャラが話すシーンがあったりと、ちょくちょくとキーワードが出てきます。ああ、これは完璧に親子の映画なんだなぁと思いながら見ていました。笑

ラルフがヴァネロペを見送るんですが、そのシーンがあまりにも自分が就職して家を出ていく場面に似ていて、感慨深かったです。やはりずっと親元にいて、いざ離れるって悲しいですよね…

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可愛い子には旅をさせよ

 上のプリンセスの話の際にも述べましたが、一貫してこの映画には、自由に生きようというテーマが隠されているかなと思います。「子供の自由にさせてみればいいじゃない。いろいろ経験させたらいいじゃない。」というメッセージが隠されているのかなと。

自分も子供が生まれたら、自由に生きさせてみたいと思います。(自分の力で。笑)


 ディズニー映画は今後、育っていく子供たちに向けて、こう生きようねと伝えるような映画が多い気がします。

いろいろ書きましたけれども、これらを抜きにしても十分に面白い作品だと思いますので、皆様ぜひご覧になられてはいかがでしょうか。

ご意見や別の観点からの考察をよろしければいただけると幸いです。


以上、シュガーラッシュ・オンラインでした!




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