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料理教室の代名詞となった、ABCクッキングの競合について考えてみる

こんばんは。ちゃんまいです。

マーケティングトレースのAdventCalendar10日目も立候補してみました!

1週間以内に2つめのトレースを上げるのは、実は人生初めてなのですが、実際に強制力を持ってやってみると、いつも以上に自分のアンテナがあらゆる方面へ張られていることに気づきます。

なんでABCクッキングを取り上げたのか

さて、今日は「料理教室」の代名詞となった「ABCクッキング」について考えてみます。実は、ABCクッキングの会員を3年以上前からやっています。

そもそも会員になろうと思ったきっかけは「持て余している時間を価値に変えたい」「料理がほぼできないので、せめて切り方の名称とか知っておきたい」「ABCクッキングの人たち、なんかキラキラしてない?生徒になれば私もキラキラするの?」という感情が溢れたからですね。どれが欠けても、生徒にはならなかったんじゃないだろうか。

さて、今回、ABCクッキングを取り上げようと思ったのは、生徒だからというのもありますが、少し前の記事を読んで、とても心に響いたからです。

心に響いたフレーズ
「基本的には生徒さんの声を聴くということです。その際に大事なのは、大きな声じゃなくて、量の大きなところを取っていくこと。一人の強い意見じゃなくてほとんどの人が願っていること、それを必ず実現しようと決めていました」

読んだ記事 ↓

ちなみに余談ですが、現在、私はカスタマーサクセスという職種で働いていますが、マーケティングもカスタマーサクセスもどんな職種も、お客様の声を聞くことがとても大事だと思っています。だからこそ、この記事がすごく心に響きました。

ABCクッキングの企業概要

会社名:株式会社 ABC Cooking Studio
理念 :世界中に笑顔のあふれる食卓を
スタッフ:4,038名
教室 :164スタジオ〈国内126スタジオ・海外38スタジオ〉
(2019年10月現在)

ABCクッキングといえば、仕切りのないガラス張りのオープンスタジオが印象的ですね!外から教室内を見ることができるので、楽しく料理している様子がよく分かります。なお、生徒数は2019年4月現在、国内外合わせ33万人に及ぶそうです。すごい。

「料理教室」と「ABCクッキング」

Googleトレンドで見てみると、ABCクッキングは料理教室と同じくらい(いや、それ以上に)検索されていることがわかります。

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ABCクッキングの競合は何か?

単純に競合といえども、ABCクッキングがもたらす価値は様々であり、料理教室の1つとして捉えるのか、ネットワーキングの場として捉えるのか…。悩ましいです。そんな私に救世主、黒澤さんがこんな記事を書いてました。

なるほど、とても勉強になりました。例えばABCクッキングで考えると、①業界競合は料理教室、②価値競合はネットワーキングかな?

黒澤さんの記事を読んでいると、STP分析が肝のようなので、ABCクッキングをSTP分析してみます。

ABCクッキングのSTP分析を競合種別ごとにやってみる

①業界競合で考える

料理教室の競合だと、以下のような軸で考えられると思います。軸には、価格も考えたのですが、価格は料理の難易度に大きく影響するため、横軸に含めるような形で考えてみました。

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②価値値合で考える

一方、ABCクッキングの価値を「新しい何かとの出会い」として捉えると、軸は大きく変わってきます。

キャプチャ

価値競合に関しては、他の軸も検討できると思うので、他の方のご意見もぜひいただきたいです。

自分がABCクッキングのCMOだったら

設定した競合によって、施策は変わってきそうです。

①料理教室のサービスを競合と捉えた場合

KPIに置くのは「新規申込み者数・金額」「アップセル金額」かな・・・
施策としては、
・プランのバリエーションを増やす(1回きり、2~3回きりのチケット制を積極的に押しだす)
・友達紹介キャンペーンを強化し、人数に応じて割引率を上げる
・InstagramなどSNSで、初めて参加した人がABCクッキングで作ったものを投稿するとお得になるようなキャンペーンを実施する
・店舗は最大の広告。一方で、デジタル経由のリードも増やしたい→新規ユーザをデジタル経由でも増やすため、web広告を強化する

②人とのつながりを実現するサービスを競合と捉えた場合

KPIに置くのは「授業への申込み率」かな・・・
施策としては、
・先生と生徒のエンゲージメントを強化すべく、授業を楽しくするノウハウをマニュアル化
・先生と生徒の間のポジションを作り、その人たちにオフラインイベント主催を任せてみる
・オンラインコミュニティの実現

おまけ

お付き合いいただき、ありがとうございました。自分の思いをつらつらと書き記した形になっていますが、競合の再定義がもたらす施策の変化は、考えていて面白かったです。

さて、ここで突然ですが、私が会員になったころの気持ちを振り返っておきます。いざ会員になってみると、「料理ができない自分というコンプレックスから脱却できた」「ABCクッキングに通っていると言うと、料理できるんだという印象に変わり承認欲求が満たされた」「店舗によっては、思ったよりキラキラしてない。自分の居心地の良いキラキラ度を求めて、店舗を渡り歩くのも面白い」という感じでした。ABCクッキング生徒ライフを楽しく満喫していたことを思い出します。

以上、競合を見つめ直すと、企業の戦略も変わってくるという話でした!

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