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京都ツアーガイドの発見アレコレ

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一期一会のツアーの中で発見したことを書いています。
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記事一覧

小さなお客さん

1年ぶりのハイキングツアーガイド。 久しぶりで緊張していたのと、お天気は雨。予報では曇りだったのに、当日朝はシトシトシトシト。このドンヨリをいい感じで押し流してくれたのは、参加してくれた子ども達だった。 オーストラリアのブリスベンから5人家族で参加してくれた。 子ども達は三姉妹、10歳、8歳、5歳。 10歳は体の線が細くて、ずっとお母さんの横にいるようなお姉ちゃん。 8歳は最初からツアーの先頭に立って歩いているので「リーダー」と命名した。 5歳は途中抱っこされていたけれど、

スタバのできごと

昨日のスタバでの出来事、どうとらえようかなと思っている。 スタバは平日だっていつも満席だ。 昨日も座る場所がなくウロウロ。一つだけ相席カウンターが空いていたので、荷物を置いた。その前の席には大学生ぽい2人の男性。顔を寄せ合って、何か一緒に作業している。私はどうしようかな、と迷った。集中力に自信がないので、そこでは作業が進まない気がした。向こうも私をチラリ。 遠くを見ると、2人席(テーブルと椅子2脚)に座っていた女性がジャケットを着始めていた。「お、これは空くぞ」と私も荷物

香港人の興味

「毎日クッキングするの?」 と何回も聞いてくる香港の友人の顔が驚きに満ちて、逆に面白かった。 2004年私たちはオーストラリア、パースの語学留学で出会った。香港から来た2人組。名前は2人ともチェリー。 彼女達は2週間という短期間だったが、授業が終わると毎日パースの観光に出かけていた。いい意味でガツガツしていた。そこに私も入れてもらった事がキッカケで仲良くなった。 2004年の出会いから、その後会ったのは2014年。今日は2024年。なので、2004→2014→2024と1

ゴミを拾うお客さん

伏見稲荷ハイキングツアー。 6名の参加者の中に、今回書きたいアメリカ人カップルがいる。 彼らは真っ黒のTシャツ、ダメージ加工の黒ジーンズを着て、顔のあらゆる所にピアスというスタイル。腕のタトゥーには仏様や漢字が刻まれている。今はIT関連の仕事だが、以前はギターやボーカルでバンドをしてたと話してくれた。 ツアーが始まり、私は先頭を歩く。そして積極的でおしゃべり好きなお客さんと話していた。そちらが盛り上がると、止まらない。しかし同時に全体も気になる。 大体のゲストが私の周りに集

少年の涙

男の子が泣きながらこちらに向かって歩いてくる。 京都の伏見稲荷大社はオフシーズンに入っているが、まだ沢山の観光客がいる。 しかし男の子の周りに大人はいない。 少し上向き加減で、目を左腕でこすりながら、ひくひくと声を上げている。 その日のツアーも終盤で内心ホッとしていた時の出来事だった。 この子絶対迷子だ・・と私は確信して男の子の方に走っていき、声をかけた。 「どこではぐれたの?」「誰と来たの?」「国はどこ?」とりあえず英語で質問したが、英語が通じるのかは分からない。 言語の

ウグイスと話す家族

ホーホケキョ〜♪ のどかな春のハイキングが待っているはずの朝、 集合場所に来た家族は少し雰囲気が違っていた。 不穏な出会いから駅のコンビニ前、すーっと一台のタクシーが停まった。 助手席から一番に降りてきたのは、40代のお母さんらしき女性。 次に後部座席からお父さん、10代の女の子2人。 私は、今日のハイキングツアーのお客さんだろうとタクシーに近づいた。 姿勢もスタイルも良いお母さんは私を見つけると、すかさずハキハキと挨拶してくれた。 そして次々降りてくる家族に、「こんにち

旅人へ、雨の日に思う

旅先の朝。 私はまずベットで耳を澄ます、そしてカーテンを開ける。 青い空に朝陽が差してますようにと。 でも昨日のニュースで既に今日の天気予報を知ってる。 あー、やっぱりだ。 天気予報ってエライもんだな・・ポジティブに捉えようとがんばるけど。 雨は雨。 せっかく天気を気にせず旅行を楽しみたかったのにな。 ポツポツ・・なんとかなるかも。 シトシト・・たのむ、午後だけでも。 ザーザー・・明日はお願い、今日は諦めるから。 私が旅行先で思うのはこんな気持ち。 ーーーーーーーーーー

日本人にチップは失礼!?

「チップは失礼だから、お土産を持ってきたの !」というオーストラリア人。 また、アメリカ人カップルの男性が上着の内ポケットからお金を出してくると、 彼女に「やめなよ!失礼よ!」と注意され、「あ、ごめん・・」と返事をしている男性。 ツアーの最後に私が直面した場面です。 日本にはないチップ習慣チップは欧米諸国の文化だと言われています。 元々欧州の主(あるじ)が召使に渡していたもので、それがアメリカに広がり 給料の低いサービス業労働者への「ほどこし」と考えられたのが起源です。