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マガジンガーZ Vol.002


介護費膨張、20年で4倍
医療・年金に比べ伸び突出

税金や保険料による社会保障給付費ベースの介護費用は00年度の3.3兆円から23年度予算ベースで13.5兆円と4倍ほどに急増した。もともと数十兆円規模の医療・年金よりは分母が小さかったとはいえ、医療は00~23年で6割増

日本経済新聞 2023年11月7日

この記事にはいくつかモノ申したいところがあり、まず医療・年金との比較。00年の年金は40兆円、医療は20兆円をそれぞれ超えている事に対し、介護費は3兆円。いくら介護費が「4倍」になっても、医療や保険の伸び率にすら追いつかないのです。ここを単純に「4倍」とキャッチーに扱うことの意味。介護費用が伸びてはダメなのでしょうかね?
年金は加齢とともに自動的に給付されるものですが、医療と介護はある種「バーター」な側面もあるかと思います。ここで介護の伸びに着目して「介護を抑制」するより、医療から介護のシフトを促すよう世論を誘導する方が「社会保障給付費の抑制」には効果的ではないか?と思うのですが、どうでしょう
あとは、この類の「年金・医療費系高騰」の話題。世論的には現役が金をむしり取る勝ち逃げ年金組が不要不急な医療受診で無駄遣い的ニュアンスが目立つのですが、一方で「定年延長」やら「生涯現役」と言われるなか、年金世代の「稼ぐ力」あるいは「団塊世代をターゲットにした新規ビジネスの力(雇用や税収に与えるインパクト)」はあまりに見かけない気がします。
年金世代を無駄遣い世代のように扱う論調ではいつまで経っても世代間のギャップや搾取意識は収まらないのではないでしょうか?そろそろ「ニュースの見せ方」を再検証しても良いのではないかと思います

介護職、賃上げ月6000円


厚労省によると、22年の介護職員の平均月収は29.3万円で、全産業平均と比べて7万円ほど低かった

日本経済新聞 2023年11月8日

何でも補助金とか国主導の賃金補助というのも宜しくないとは思いますが一方で国には「最低賃金」という決まり事もあり更に「最低賃金」には地域別とは別に「特定(産業別)最低賃金」というものもあり、指定された業種が地域の最低賃金を下回る場合自動的に「産業別最低賃金」が適応されるというルールがあります
厚労省も「平均値で7万円低いから6千円」などというよくわからん、持続的な効果も期待できない補助金ではなく介護職を「特定産業」に指定し、「地域別最低賃金+200円」など持続的に最低賃金を保証する仕組みを導入しないとダメじゃないかなぁ

NTT、米自動運転に出資

NTTはメイの自動運転システムの日本での独占販売権を得る。25年以降に同社の自動運転用ソフトやセンサーなどを組み込んだ車両を自治体や運転事業者に提供する。まずコミュニティバスを想定し、タクシーなどに車種を順次広げる

日本経済新聞 2023年11月7日

ちなみにこの記事、自動運転で車両を担当するのはトヨタ、システムは「シエナ」を想定しているそうですが、なぜタクシー専用車両として開発した「ジャパンタクシー」ではなく、シエナなのでしょうね?
自動運転で対象が自治体や運行事業者ということは、今回の導入する自動運転システム目的はドライバーの負荷軽減ではなく、明らかに「運転手不足への対応」ですよね。ここでトヨタが開発した唯一のタクシー専用車両をベース車両に選ばないところがチグハグ感満載なわけですよ
さらに言えばシステムを買ってくると言えば聞こえは良いのですが、どう見ても「買わざるを得ない」だろうと感じさせるところ。
トヨタも自動運転技術はそれなりに開発しているだろうし、米国開発システムを日本に順応させるより、システムも車両もトヨタの方が相性よさげ。NTTがトヨタに出資しジャパンタクシーで自動運転システムを完成させる方が見栄え良いですよね?それが「システムは米国製、車両はドライバーズカーのシエナ」となると、トヨタは一体何してきたの?ここまで。としか思えず、日本の自動車産業は益々暗いなぁと感じるわけですよ

ライドシェア都市導入目指す

河野太郎デジタル相は6日に開いた規制改革会議の作業部会でこう語った。「守るべきは規制ではなく国民の移動の自由だ」と述べ、2種免許の取得要件の緩和や自動運転の導入も含め検討する意向を示した

日本経済新聞 2023年11月8日

まずこの記事、『こう語った。「~」と述べ、』って「何やねん?
「こう語った」は不要ではないのか?webメディアと比べオールドメディアは「てにおは」的文法だけは美しいものと期待していたけど、それすらアカンのかねぇ?やれやれ
確かにUberがあれば便利だろうと思うのですが、例えば自分の乗った車が事故を起こした場合の責任やら保証など気になるところは多々残されていて、Uberは「個人事業主」なので保険関係は非常に気になるところ
フリーランスも労災に加入できるようになった事で運転者は守れる可能性が出てきたので、あとは同乗者を今の任意保険でカバーするのか?が残されますが、これも事業化されれば前向きに解消していくでしょう
問題は反対理由に「車両整備で責任が」とコメントされている点で、そこを否定すると何のために車検なんて手間をかけているのだ?となり、「反対のための反対は見苦しいなぁ」としか見えないわけです

浮世亭から


あ?みたいな記事や出来事も多いのですが、それにも増して「読みづらいなぁ」って記事が増えている気がします
僕の記事が「よみやすいか?」と聞かれると申し訳ない気持ちになりますが、それにしてもプロの書く記事ですよね?もう少し頑張って欲しいなぁとか、紙の新聞も劣化したなってのが20年ぶりに紙の新聞を読み始めた最近の感想です
あと今回、Vol.002を出してみてボンヤリと方向性が見えた気がします。やはり私の原点「医療」に「労務」を掛け合わせたものが今、自分が追いかけたいものになると感じました。来週以降、そのような記事をメインにあとは「景気とか年金は大丈夫なのかな?」的な話題を追いかけたいと思います
どうぞよろしくお願いいたします

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