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理想の保育は自分たちで作る!「共同保育」を支えるまごめ共同保育所の「運営会」とは?

私たちまごめ共同保育所(以下まごめ)は、以前の記事でもお伝えした通り、親と保育者が共同で保育園を運営する「共同保育」という形態をとっています。わかりやすく言うと、保育者が保育に専念できるよう=子ども達が日々思いっきり遊びきれるよう、親ができることをまかなうということです。

保育士不足が社会問題にもなっていますが、保育士の仕事は本当に大変。ただでさえ手のかかる年齢の子ども達と過ごすことに加えて、掃除や日々のカリキュラムの準備、行事やイベントの企画推進、事務作業や連絡ノートなど保護者対応などなど…。マルチタスクにもほどがある!

そして、まごめは企業などの運営母体を持たないので、行政とのやりとりも含め、全部自分達でやらなくてはなりません。子ども達をめいっぱい遊ばせたいと思って立ち上げた保育所なのに、全部やっていたらとてもじゃないけれど、「まごめてくてく探検隊」なんてしていられません。

保育者と親が協力してはじめて実現できるてくてく探検隊!

今回は、まごめの共同保育を支える「運営会」について。保育者と保護者が月2回集まって、まごめにまつわるさまざまな情報を共有したり、課題を話し合ったりします。金曜の保育終了後に開催するので、どうしても夕飯の時間帯。お迎え前にパパっとコンビニで調達したご飯を済ませたら、会議スタートです。

運営会という大義名分があるため、この日は夕飯を作らなくて済むと喜ぶ母、多数。そして子ども達も、いつもより長くみんなと遊べるのが嬉しくて、楽しみにしています。OB母が以前語ってくれた運営会に対する思いをご紹介します!

今回の語り手:
N.N.さん。現在小2の卒園女児の母。まごめ共同保育所の近くに暮らすN家は鍵が常に開いており、主に父達のたまり場と化している。大学時代の部室みたいで、甘酸っぱい気持ちになれます。

大人も子どもも大好き!運営会

まごめに入るための面談をするときに、職員に念押しされる事項がいくつかあるのですが、その中でも印象的だったのは「運営会にはどうしてもの理由がない限りは出席してもらうことになります」です。

新米ママだった私は「運営会っていったい何をするのだろう?」という謎とともに、「月に2回も出られるかな?」という不安もありましたが、そもそもよくわからないので、「はい!出られます!」と答えた記憶があります。

ふたを開けてみれば運営会は私にとってメリットがたくさん。
当時、娘と2人きりで過ごす夕方の時間が苦痛でよく泣いていたので、月に2回の集まりは、夕飯を誰かと食べられることだけで心が安らぎました。あのときは2人でよく家で泣いていたものだ・・・そしてなんといっても、夕飯を作らなくていい・・・なんて素晴らしいことなのだろう!と今でも思います。

会議前に腹ごしらえ。コロナ以降は子どものみの飲食としています。

ひとりっこの娘も、家でひとり遊びをするより、まごめのきょうだい達と遊べるので、運営会の当日は「今日は運営会だよ!やったー!」と大喜び。小学生も来てくれるので、遊びの幅も広がるのでしょう。いつもはあまりゆっくり会うことができない2階チームの赤ちゃんの成長に驚いたり、ふれあいによる癒しも運営会の醍醐味です。

そんな運営会ですが、肝心の中身・制度も私は大好きです。なぜなら、全員で自分の子どもと、大好きなまごめっこが育つ環境のことを話し合えるからです。

2019年に解散した「未来委員」。(※まごめ共同保育所が今後も子ども達にとってより良い場所でああり続けられるよう、設備や資産状況、給与、人事などまごめに関わるすべてを一元把握し、運営会で協議する内容を事前に話し合う少人数での組織)

なぜ解散になったかの理由のひとつに、「未来委員で話す内容をそのまま運営会で話し合えばいいだけだよね」という話が出たからです。

そのくらいまごめ共同保育所の運営を、もっと言えば、自分が仕事をしている間、どんな風に自分の子どもを過ごさせてあげられるだろうか・・・ということを考えられる素晴らしい機会を与えてもらえていると思っています。

司会や議事録も持ち回り。誰でも自由に発言できる機会です。遠慮は無用!

どんなに小さなことでも、親が気になったことを議題に出して話し合うことができるというのは、なかなか保育園でできることではありません。時には多くの時間を割くことになりますが、わが子とそして今まで一緒に育ってきたまごめっこのことを、他人事ではなく真剣に考えて議論ができる場なのではないでしょうか。

たまに父達には「結論が出ない長い会議」と揶揄されることがある運営会ではありますが、もちろん父達にもたくさん参加してもらって、場を仕切ってもらってもむしろいいとも思いますし、まぁ・・・まとまりがない母達の思いの丈を出せる場でもあるとは思います笑。

女性陣だって、仕事の会議ではこんな風にはならないと思いますが、なんせ子どものことになると話は別です。
昔から女はよく喋りますし、長い会話(時には意味のない会話かもしれませんが)の中から新しい発見や親同士のつながりが作られているなと思います。結局運営会が終わった後も、ああだこうだと残って話している親達を見ていると、「運営会って会議っていうより、コミュニケーションの場なんだなぁ」とうれしく思います。

めいっぱい遊び尽くせ!

子ども達がステキな6年間を安全に、でもめいっぱい遊びつくして、悔いなく小学校へ向かってくれる。親としては、そこを目指して日々頑張っていきたいものです。そこで毎日毎日、心と身体を消耗しながら保育をしてくれている職員達には頭が上がりません。

保育のエキスパートの職員達に、気持ちよく思い切り保育だけに集中してもらいたい。だから運営について無駄に悩まないで、運営会で解決してもらいたいものです。これからも、もっともっとみんなでたくさん(時には脱線しながら)まごめの今と未来について、いろいろな話をしましょう!!

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