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初手・聴牌時の危険度別、対リーチシャンテン押し

研究代表者 nisi
研究協力者 とつげき東北、みーにん

1.はじめに

相手リーチに対して自分一向聴で押すかどうか、というテーマはよくデータを出していましたが、特に聴牌時に切る牌の危険度の条件はだいたい「無筋2378」相当と固定していました。

今回は、初手聴牌時に切る牌の危険度を動かしたときに、一向聴で押したときの局収支がどう推移していくかを見ていきます。

2.シミュレーション条件等

〇共通の条件
・対面がリーチしている(非一発巡
・自分は鳴きが効かない門前一向聴
・自分の打点はリーチドラ1の2ハン手
・ベタオリ時現物2枚
・門前聴牌したら、待ち・聴牌時切る牌危険度を問わず常にリーチする。
・一向聴の間は、局収支上最適な押し引き(危険度100%以下押し・15%以下押し・10%以下押し・5%以下押し・0%以下押しの中で、一番局収支がいい戦略を取る)をする。

〇自手の形(2パターン)
・完全一向聴
・両面+リャンカン一向聴

〇親子関係(3パターン)
・自分VSリーチ者
・自分子VSリーチ者
・自分VSリーチ者子

〇巡目(3パターン)
・5巡目
・9巡目
・14巡目

初手に切る牌・聴牌時切る牌の危険度(10×10=100パターン)
危険度0%~18%の間で2%刻み10パターン。シミュレーション回ごとに、危険度を固定パーセントとする。特に聴牌時危険度について、途中で危険度が増減する(巡目の経過や途中で切る牌が現物やスジになるなど)ことは考慮しない

具体的には以下のような表・グラフを作成します。

表の見方は、左上が自手の形・親子関係・巡目による分類で、行方向が初手に切る牌の危険度による分類で、列方向が聴牌時に切る牌の危険度による分類で、マスの中の数字が押したときの局収支です。また、マスの色分けは、ベタオリ時の局収支(上部の黄色マス)と比較して、押したときの局収支が高ければオレンジ色に、低ければ黄緑色に塗っています。

上のグラフは、押したときの局収支について、初手・聴牌時切る牌の危険度を動かしたときの局収支を等高線化したグラフです。グラフの横軸が聴牌時切る牌の危険度で、縦軸が初手に切る牌の危険度で、横軸・縦軸がクロスする各点の色分けが押したときの局収支200点ごとに別色になるように塗っている)です。

例えば、9巡目子VS子の2ハン完全一向聴の場合、初手に切る牌危険度が10%聴牌時に切る牌危険度が2%のときの押したとき局収支は-961点です。グラフで見ると、確かに初手10%・聴牌時2%の点は、-800~-1000点の色(深い緑色)で塗られています。また、ベタオリ時の局収支が-1320点なので、初手10%・聴牌時2%の場合、押したときの局収支(-961点)のほうが高く、押し有利(表でオレンジ色に塗られている)、ということがわかります。

以下、有料部分で表・グラフ(自手形2パターン×親子関係3パターン×巡目3パターンの計18枚)掲載と分析をしていきます。

3.完全一向聴・子VS子の場合の、初手聴牌時危険度別局収支(シミュレーション結果)

まずは、完全一向聴・自分子VSリーチ者子の場合を見ていきます。下表・グラフになります。

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