三人麻雀で席はどこを選ぶべきか

研究代表者 みーにん
研究協力者 nisi とつげき東北

 麻雀数理研究会は三人麻雀についても研究をし、その結果を公開していく予定です。
 今日は小ネタですが、今後、本格的な戦術記事も書いていきます。

1、四人麻雀では「席はラス親を選べ」と言われるが

 三人麻雀を打つ状況で麻雀卓の席に着く前の段階、あなたはチーチャ(起家)からラス親まで自由に選べるとしましょう。
 あなたはどの席を選びますか?

 親番が早く回ってくる方を選びたいから起家を選ぶ
 オーラスで一気の差しが期待できるラス親を選ぶ

 様々な視点があることでしょう。
 では、どの席を選ぶと得になるでしょうか?

 この点、通常の四人麻雀では「席はラス親を選べ」と言われています。
 このことは『統計で勝つ麻雀』(福地誠・みーにん著、竹書房、2015)やとつげき東北の「麻雀問答」で言及されています。(注1)。

 何故、通常の四人麻雀においてラス親を選ぶべきなのか、その理由は、

1、牌譜解析結果からラス親有利な結果が出たこと
2、オーラスにアガリやめ等ができることによって
  ラス親がトップから2位以下に逆転される可能性が減少すること

にあります。
  なお、「アガリやめ」というのは、オーラスでラス親が和了してトップになった(トップを維持した)場合に続行せずにゲーム終了になるルールを指し、天鳳MJ、雀荘ではよく用いられています。

 ここでは、四人麻雀(東南戦)におけるデータを確認しましょう。
 席毎の平均順位を天鳳・鳳凰卓の東南戦の牌譜解析結果から求めたところ(カッコ内は95%信頼区間)、平均順位は

起家  2.498(2.496~2.500)
南親  2.500(2.498~2.502)
西親  2.510(2.508~2.512)
ラス親 2.492(2.490~2.494)


となりました(注2)。
 このことから、アガリやめがあるルールにおいてラス親が有利であることが確認できます。

 では、三人麻雀の場合はどうでしょうか?

2、三人麻雀もラス親有利 

 次の表をご覧ください。
 これは席毎の成績を牌譜解析から調べたものです。
 1家が起家、2家というのが東2局に親になる家、3家というのがラス親です。

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