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収支戦オーラスで、リーチを受けての安手良形鳴き判断

研究代表者 nisi
研究協力者 とつげき東北、みーにん

1.はじめに

前回記事に近い内容です(前回記事の知識は前提としません)。

引き続き、収支戦(素点考慮ありのルール)のオーラスで、門前一向聴からの鳴き判断を考えます。今回は、以下のような状況を想定します。
・相手一人から先制リーチが入った
・鳴けば1ハン両面聴牌、スルーすれば良形確定一向聴
鳴いた場合、1ハンでは順位を逆転するのに足りない

このような状況で、スルーして順位逆転を狙うか、妥協して打点の足りない安手アガリをして素点の回復or失点回避を狙うか、どちらの選択がいいかをシミュレーションで調べてみます。

2.シミュレーション条件等

〇固定条件
・オカ20ウマ10-30、素点考慮ありの収支戦
オーラス0本場供託0本
・自手がタンヤオドラなしの門前一向聴で、上家から聴牌取れる牌が出た
対面が先制リーチしている(非一発巡)
・上家下家は非リーチ門前
他家の挙動は通常通り
スルー時次巡以降も鳴かない
一向聴時、(ラス目時)全ツ、(3着目時)放銃率10%以上の牌を引いたら降りる

〇変動条件
親子関係など…4パターン
(1)自分南家リーチ者北家、自手完全一向聴、鳴いたときの初手orスルー時の聴牌時打牌は無筋2378
(2)自分西家リーチ者東家、自手完全一向聴、鳴いたときの初手orスルー時の聴牌時打牌は無筋2378
(3)自分東家リーチ者西家、自手完全一向聴、鳴いたときの初手orスルー時の聴牌時打牌は無筋2378
(4)自分南家リーチ者北家、自手両面両面一向聴、鳴いたときの初手orスルー時の聴牌時打牌は現物
巡目…1~18巡目
点棒状況…10パターン(対面の点数は局開始時点の持ち点)
(1)自分10000点下家13500点対面36500点上家40000点
(2)自分10000点下家15500点対面34500点上家40000点
(3)自分15000点下家18500点対面19500点上家47000点
(4)自分15000点下家20500点対面21500点上家43000点
(5)自分20000点下家23500点対面11000点上家45500点
(6)自分20000点下家25500点対面11000点上家43500点
(7)自分20000点下家25500点対面16000点上家38500点
(8)自分20000点下家11000点対面24500点上家44500点
(9)自分20000点下家11000点対面26500点上家42500点
(10)自分20000点下家16000点対面26500点上家37500点

オーラスの条件は以下のように設定しました。
(1)ラス目/1着順UP3500差
(2)ラス目/1着順UP5500差
(3)ラス目/2着順UP3500差
(4)ラス目/2着順UP5500差
(5)3着目/1着順UP3500差/1着順DOWN9000差/ラス目先制
(6)3着目/1着順UP5500差/1着順DOWN9000差/ラス目先制
(7)3着目/1着順UP5500差/1着順DOWN4000差/ラス目先制
(8)3着目/1着順UP3500差/1着順DOWN9000差/2着目先制
(9)3着目/1着順UP5500差/1着順DOWN9000差/2着目先制
(10)3着目/1着順UP5500差/1着順DOWN4000差/2着目先制

具体的には以下のようなグラフ・表を作成します。

横軸が巡目、縦軸が半荘収支で、青の折れ線がチーテン取った場合(満貫アガリで素点回復狙い)、オレンジの折れ線がスルーした場合(順位逆転狙い)です。このようなグラフが点棒状況10パターン+局収支の計11パターン×親子関係等4パターンで計44枚あります(なかなかのボリューム)。

例えば、自分南家(子VS子)の完全一向聴の場合で、(1)の点棒状況(ラス目/1着順UP3500差)だと、最終盤を除き、スルーが有利となりました。

以下、有料部分でグラフと表を掲載して分析していきます。

3.子VS子・完全一向聴のオーラス鳴き判断(シミュレーション結果)

まずは、子VS子・完全一向聴時から見ていきます。局収支のグラフが下図になります。

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