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対染め手シャンテン押しについて、聴牌率・一色率による影響

研究代表者 nisi
研究協力者 とつげき東北、みーにん


1.はじめに

『新 科学する麻雀』テーマ18で、他家染め手に対するシャンテン押しの問題を取り上げました。そこでは、相手聴牌率や一色率については、ある程度決まった条件(聴牌率は副露数と余り牌の有無、一色率については、標準的な「染め模様副露」という1通りのみ)でしか調べていませんでした。

そこで今回は、聴牌率と一色率をあらかじめ固定%で決めておいて、その固定%の値を動かして、押し引きの境界になる聴牌率・一色率シミュレーションで調べてみました。

2.シミュレーション条件等

〇想定牌姿(2パターン)

牌姿1 自分完全一向聴

牌姿2 自分両面+リャンカン一向聴

いずれの牌姿も対面1巡目発ポン、対面2巡目カン5sチー

ドラ情報(6パターン)
・ドラ5m・5p対子が黒5牌
・ドラ5m・5p対子が5牌
・ドラ5p・5p対子が黒5牌
・ドラ5p・5p対子が5牌
・ドラ・5p対子が黒5牌
・ドラ白・5p対子が5牌

相手副露赤入りか(2パターン)
対面カン5sチーが、黒5sか赤5sか。

〇相手聴牌率(21パターン)
0%~100%まで5%刻み

〇相手一色率(21パターン)
0%~100%まで5%刻み

具体的には以下のような表を作成します。

表の見方は、左上がドラ情報・相手副露赤入りか・牌姿種類による分類で、行方向が聴牌率による分類で、列方向が一色率による分類で、マスの中の数字が局収支差(押したときの局収支から降りた時の局収支を引いた値。数字がプラスであれば押し有利、マイナスであれば降り有利なことを表わす)です。また表の上部に、聴牌率や一色率を特別にいじらない、標準的な場合の局収支差・聴牌率・一色率を表記しています。

例えば、自分完全一向聴・ドラ5m+黒5p(自分ドラ0で非染め色がドラ)・相手黒5s副露の場合で、標準的な聴牌率(38.4%)・一色率(55.1%)の局収支差+961点(押し有利)です。ここから、聴牌率・一色率の数字をいじったとき、聴牌率0%・一色率0%の局収支差+1384点聴牌率50%+1035点聴牌率100%で+685点です。

このような表が、自分牌姿(2枚)×ドラ情報(6枚)×相手副露赤入り(2枚)の計24枚あります。以下有料部分で表掲載と分析をしていきます。

3.対染め手シャンテン押しについて、聴牌率・一色率による影響(シミュレーション結果)

まずは、完全一向聴の牌姿・相手副露黒5s入りの場合を見ていきます。ドラ情報6枚続けて下表になります。

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