着物への愛と美学
皆様、こんにちは。
今日は仕事でも普段でもよく着る着物について書きたいと思います。
日本では仕事でも普段でも着物をよく着ていましたが、フランスに引越してからは普段着なくなったのが淋しい所。
他国に行ったら他国のマナーを尊重し、その国の治安を理解する事。
仕事以外の時に着て、悪目立ちしたくはありません。有名ですが、パリはスリが多くアジア人狙いも沢山います。メトロ(地下鉄)の階段から突き飛ばされてバッグを持ち逃げされた知人や、フランス人でもメトロの中でナイフを突き付けられた話を聞いてるので、普段はあまり目立ち過ぎない様にしています。
来たばかりの頃は夏だしまだ油断していて、肌露出の多いワンピースなど着てましたが、痴漢にあったり後をつけられた事があったのできっぱり止めました。
そんな事もあり、普段着物を着るのは止めようと。
パーティーの時でしたら着ますが、そんな時はUberにしか乗りません。
撮影やショーでもよく着ています。
着付けは自分でするの?といつも聞かれますが、自分で着ています。ほとんどの撮影時はスタイリングもヘアメイクも自分で、そして特別な撮影の時は人にやってもらう事もあります。
着物を着る様になったきっかけは、ストリップ劇場時代に出会った大ベテランの踊り子さんを見てから。色んなステージを見ていましたが、しっかり日舞のショーを見たのは初めて。わたしの中ではかなり衝撃でした。
オーラが凄まじく、特別な空気と神々しさ。
もうかなり前に引退されていますが、わたしの着物人生は彼女あってこそだと思います。
そのお姐さんに着物や小道具を譲ってもらえる様になり(この方のだけ着物や小物のクォリティが別格でした)、着付けをあちこちで沢山のお姐さん達に教えてもらい、ショー用の着物の着付けから覚え、普段着る着物の着付けも習い、今や自由に着れる様になりました。
着物を着る様になって16年ですが、着始めた頃は同世代の遊び友達に散々バカにされたもんです。着物? ダサい!みたいによく言われていました。個々の好みなのでわたしは気にせず着続けましたが、今となっては着物を褒められる事が増えてとても嬉しく思います。
客層や場所によって少しずつ小物や着物やヘアメイクを変えたり、ショー仕様に着方を工夫したり。
ただとても残念なのが、着物周辺を買うにはやっぱり日本。
フランス引越しにあたり着物も結構送って持って来ましたが、あれが欲しい!と思い立った時にすぐ買えないのが残念でなりません。
最近色んなスタイルで着物を着る方が増え、様々な写真を目にする事が増え、新しい物がどんどん出て来てとても嬉しく思います。着物は日本人が着るとより美しく、より映えるとわたしは思っています。
わたしの中で着物は=美しい、なのです。
ショー用の着物は派手なのばかりですが、普段着るならスタイルも色も渋めが好きだったりします。着物でよく呑みにも行っていました。
ただ普段着る機会がなくなったので、普段着物の着付けを忘れてしまいそう。
わたし着物をそんなに着こなせないよ! と、よく言われていました。
着物って、着慣れて来るとその人に馴染んで来て着こなせる様になると思うのです。1度や2度より、何度も何度も着た方が着こなせると思いますよ。
フランスでどうしても引き摺りの赤い襦袢が必要で、去年アレンジして作った襦袢。普通の丈の赤い襦袢は持ってたけど、イメージじゃなかった。
わたしが持ってるショー用の襦袢は日本にいる時に全てオーダーで作ってもらっていました。自分のこだわりと言うか好みで、着物の襦袢は既製品だと舞台で華やかさが出ない。でも原型は襦袢の形で少し派手な物。そうなるとオーダーしかなかったのですが、今になると作っておいてよかった〜と思います。いずれまた一時帰国した際にオーダーしたいものです。
そんな訳でこちらで手に入らない物は作るしかない。妥協はしたくない。
簡単そうじゃない?と始めたら、意外に難しかったけど形にはなりました。
生地は色が変わる赤ですが、フリルを沢山つけて華やかに。
着物と洋物を混ぜるのはその人のセンスが出ると思いますが、これが結構難しい、難しいけど自分の好みと全体のバランスを考えて作っていくのは楽しみの一つです。
日本でも沢山着物で踊りましたが、ヨーロッパでも沢山着物で踊っていきたいと思います。
©️2010-2019 Maico Tsubaki
また近々お会いしましょう🌹
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