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不妊治療と摂食障害、今感じている素直な気持ち。

4月6日の
つぶやき日記です。

今日は
摂食障害を抱えながら
不妊治療をしている、
今の素直な気持ちを
書きたいと思います。

不妊治療専門の病院に行き出して、
半年くらいが経ちました。

私は20代後半から
仕事のストレスで生理が止まり、
30歳で摂食障害になりました。
それまでは産婦人科で
生理がくる薬をもらい、
服用していたんです。

しかし、
摂食障害になって
体重が30kg台に激減。
体の負担を考えて約1年、
薬を飲むのを辞めていました。

そして、31歳で結婚。
当時の体重は身長157cmで
38kgくらいだったと思います。
結婚式が終わり、
32歳から妊活を始めました。

心理的なサポートが必要だったので
カウンセラーがいる産婦人科を選び、
まずは心と体を整えるところから
スタート。

低体重のため
体の負担を考えて、
「治療を始める前に
まずは体重を増やして、
最低限妊娠が
できる体になりましょう」
という話になりました。

しかし最初の頃は、
痩せたい気持ちが
子どもを産みたい気持ちに
負けてしまって。
相変わらず
太ることに怯え、
食べることを制限して
過度に運動をしていました。

痩せることに固執する私に
診察室で旦那さんに怒られたり、
体重を測りながら
先生の前で泣いたり。

また、カウンセリングの時に
「本当に
お母さんになりたいですか?」
と言われ、
素直に「はい」と
言えない自分に
戸惑ったこともありました。

本当は子どもを
欲しいと思っていないのかな?
なんで子どもが欲しいんだろう?
みんながそうしてるから?
摂食障害を抱えながら
子どもを健康に育てられるだろうか?
と混乱したものです。

自分の症状に
向き合うことで精一杯な中、
お母さんになる
心の準備や自信が
できていなかったんだと思います。

病院に通い始めて半年頃で
なんとか
妊娠に必要な最低体重になり、
やっと薬での
治療がはじまりました。

そして、
何年ぶりでしょうか?
久しぶりに生理がきました。
薬を飲めば
ちゃんと生理がくるんだと
とても安心したものです。
それから
6クールほどして、
不妊治療専門の病院を
すすめられました。

「不妊治療をはじめたら
場合によっては
すぐ妊娠することもあるからね。
本当は早いうちがいいけど、
朝野さんの場合は
心から子どもが欲しい、
妊娠しても大丈夫、
と思えてから行ったほうが
いいのかなと思います。

心の準備ができてないと
体重が増えることに
耐えられなくなって、
パニックになる
妊婦さんもいるから。」

と先生からアドバイス。
たしかに当時の私は、
ちょっとした体型の変化に
混乱していました。

先生の言うことは最もだと思い、
「お母さんになりたい」と
心から思えるようになって、
不妊治療を始めようと決めました。


「本当に
お母さんになりたいですか?」


この言葉は、
今でも胸に残っています。

そして去年。
35歳になって、
本格的に不妊治療専門の病院に
通うことにしました。

今ではもっと早くから
治療を始めていたら
よかったなと思います。
ちょうどコロナ禍と重なり
妊活をしばらくお休みしていたため、
スタートが遅くなりました。

もちろん、
今は「お母さんになりたい」と
心から思っています。

まず、驚いたのが検査費用。
検査だけで20万弱の費用が
飛んでいきました。

私は「排卵障害」です。
検査の結果、
甲状腺の数値にも異常があったため、
今は甲状腺の病院にも通院し、
甲状腺ホルモンの薬も
服用しています。

旦那さんは問題ありません。

「排卵障害」になった原因は、
体重減少とストレスだと思います。
「甲状腺の数値の異常」も
摂食障害が関係していると
思っています。

最初は
排卵誘発薬を服用した、
タイミング法を行いました。

ここで衝撃を受けたのは、
「生理がきているからといって
排卵しているわけではない」
という事実です。

私はそれまでずっと、
「生理がきている=排卵している」
と大きな勘違いしていました。

「排卵障害で
薬を飲まないと生理はこないけど、
排卵はしているんだ」
と思い込んでいたのです。

知識不足の自分を悔やみます。

もしちゃんとした
知識を知っていれば、
もっと早い段階で
不妊治療専門の病院に
行っていたと思います…。

排卵誘発薬でのタイミング法を
2クール試しましたが、
排卵しませんでした。

そのため、医師の判断で
排卵誘発剤を自己注射する
ステップに移ることに。

医師からは
「排卵の確率は高まるけど、
卵がたくさんできてしまって
双子や三つ子が生まれる
可能性もある。
少しずつ様子を見ながら
注射の量を調整していきますので、
通院の回数は増えたり
根気がいりますが、
頑張りましょう。」
と言われました。

ここでも衝撃を受けたのは
「排卵日まで毎日、
自分のお腹に注射をする」
ということです。

排卵障害の患者さんは、
排卵を起こすために
毎日こんなことをしているんだ!と
驚きました。

そして、自己注射の内容を
はじめて聞かされた時は、
「お腹に打つんですか…」と
かなりたじろいでしまいました。

摂食障害の私にとって
毎日自分のお腹を見ること、
毎日お腹の脂肪を寄せて
注射を打つことは、
辛いことです。
病院で練習をした時は
血の気が引きました。

そして。

覚悟はしていましたが、
自己注射を繰り返すうちに
体型が変化しはじめました。

多分、今まで
あまり機能していなかった
女性ホルモンの働きが
よくなったのだと思います。
急に腰回りの脂肪が
気になりだし、
顔も丸くなっていきました。

それが本当に辛かったです。

不妊治療をはじめて、
無理しないために
日課の体操を
お休みしているせい?
注射の副作用で
足のむくみや倦怠感があって、
前より運動を控えているせい?

食べ過ぎていないはずなのに、
体全体に
脂肪がつくようになりました。
顔やふくらはぎの
むくみもひどく、
むくむとその箇所が痛くなります。

しかし、そこは
乗り越えないといけないこと。
「赤ちゃんのためだ」と
何度も言い聞かせました。
「太っているんじゃなくて
女性らしい体になっているんだ」と
自分を励ましました。

それにしても
1クール終えるごとに、
体重が増加します。

すると、
太る体に心がついていけず、
上手くご飯が
食べられなくなりました。

食べ過ぎなのかもしれないと、
朝と昼のご飯を
過度に制限したり、
カロリーが低いものを選んだり。
拒食の症状が
出るようになりました。

おかげで、
見た目は少しスッキリします。
しかし。
体の内側も正直で、
痩せる代わりに
卵の成長が止まってしまいます。

当たり前ですよね。

卵胞測定の結果を聞く度、
なんて本末転倒なことを
しているんだろうと、
落ち込みました。

子どもが欲しいのに
太りたくないという欲に負けて、
「食べない」という
真逆な行為をしてしまっている自分。

内診中、
「成長してないね〜」
「何が起きてるのかな~」
「どうしてだろう?」と
先生の声が聞こえる度に、
先生のせいじゃないよと
申し訳なくなりました。

卵が成長しない方法を
自ら選んでいるのは
私なんです、と。

旦那さんには
「子ども産みたいんでしょ!?
痩せてどうするの?
太ったほうがいいんだよ!」
「注射の量より
食べ方の問題だよ!」と
何度も怒られました。

摂食障害になってから
湧きあがってくる、
「食べたら太る」「太るのが怖い」
という気持ち。
ずっと消えない想いに
涙する日もありました。

かと思えば、逆に
「赤ちゃんのためにも食べないと!」
という気持ちが
急に膨れ上がる日もあって。

食べることを我慢した分だけ、
連日、夜中に
過食してしまうようになりました。

結局は、どうあがいても
1クール終えるごとに
体型が丸くなってしまいます。

ネットの情報を見ると、
個人差はあるものの
自己注射で
太りやすくなる人もいるようです。

著しい変化はバストと腰回り。
Bカップくらいだった胸が、
20代前半の頃のように
D~Eカップくらいになりました。

(もともと胸は
Fカップくらいあったので、
元に戻ったとも言えますが…。)

胸が大きくなると、
今まで着ていた洋服が
急に似合わなくなったり、
サイズが合わなくなったり。
腰回りの変化で
パンツもパツパツになったり、
入らなくなったりしました。

それでも、
「赤ちゃんのため、
赤ちゃんのため」と言い聞かせ、
太る恐怖を乗り越え、
太る自分を受け止めていきました。

そして、気持ちが
ピークに達しようとしていた
ある日。

先生に体型の悩みを
相談した際に
「今、辛いですか?」と
ふいをつかれ、
我慢していた感情が込み上げ、
ポロポロ泣いてしまいました。

ああ私、
自分が想っている以上に
辛かったんだな。
そう気づきました。

先生は私の声に耳を傾けてくれて、
「それはいいことだからね」と
何度も励ましてくれました。

何が正解か
分からなくなっている中、
先生の優しい言葉が
折れそうになっていた心を
起き上がらせてくれました。

しかし、
卵がいい感じに育ち、
排卵させるためのhCG注射を
病院で打ってもらっても。

今度は上手く排卵しません。

排卵確認日には
悲しい想い。

「う〜ん、困ったなぁ。
排卵しないことには
妊娠できないからね〜。」
とポジティブな声で
ネガティブを吹き飛ばそうと
してくれる先生。

「もう1回打ってみる?
打ってみましょうか。」と
毎回、2度打ちになります。

hCG注射を2回打つと、
私の場合は
歩くのが困難になるくらい、
お腹や胸の張りや
痛みがきつくなるんです。
「排卵しますように、
妊娠できますように」と
念じながら、
この間は痛みに耐えて過ごします。

そして、
排卵しているかも分からないのに
着床のサインや
妊娠初期症状の情報を
ネットで調べては、
微妙な体調の変化に
一喜一憂したり。

生理予定日の数日前になると、
妙にハラハラして
トイレに行く回数が増えたり。

生理がきませんように!
と心から願って過ごします。

しかし、願いとは
裏腹にやってくる生理。

ティッシュについた血を見ると、
「はあ〜〜、
これまで注射を頑張った日々、
使ったお金はなんなんだろう?」
と落ち込んでしまいます。

実は、自己注射には
毎週1万〜2万の費用がかかり、
多い時には
週に3回通院することもあります。
排卵を起こすだけで、
体の負担も
お金も時間もかかるのです。

これを何度
繰り返すのだろう…。

それに、
1クールごとに太るため、
精神的負担も溜まっていきます。

腰回りや下腹部の脂肪が増え、
自分でお腹に注射することが
日に日に嫌になっていました。
このままだと
不妊治療を続けること自体が
辛くなってしまう…。

何かいい方法はないか。
自己注射は、
自分で打つ場合は
お腹か太もも。
人に打ってもらう場合は
腕かお尻という
決まりがあります。

そこで看護師さんに
「注射を打つ場所で
効果は変わりますか?」
と質問しました。

すると、
「変わりませんよ。」
とのこと。

自分で注射をする場合は、
痛みを感じにくい
脂肪のあるお腹が
おススメなだけであって、
注射を打つ部位で
効果に差が出るわけで
はないようです。

それなら、
旦那さんに注射を
打ってもらったら
少しは負担が減るかも!

早速、
旦那さんに相談すると、
「僕が打つよ」と
言ってくれました。

それから、
旦那さんが毎日注射を
打ってくれるようになり、
ずいぶん気持ちが
ラクになりました。

それに、旦那さんが
注射を打ってくれることで、
「2人で頑張っているんだ」
という感覚も芽生えて、
痛い時間も愛しい時間に
変わりました。

協力してくれる旦那さんには
本当に感謝です。

それに、手助けしてくれるのは
注射だけではありません。

排卵が上手くいかず
落ち込んでいた時は、
普段お守りなんか買わないのに
子授祈願のお札を買ってくれたり、 
子宝で有名な神社に
連れて行ってくれたりしました。

旦那さんの
優しい想いが伝わるだけで
心が元気になりました。

不妊治療を始める前は、
お参りする時に
「赤ちゃんができますように」
と願っていましたが、
最近は
「旦那さんを
パパにしてあげられますように」
と最後に唱えています。

でも、分かっています。

本当にやるべきことは
願うことより、
そうなるように
実行することだと。

私にできることは
栄養のあるものを食べること。
上手く食べられなくても、
赤ちゃんが育つだけの
栄養を摂ること。
今の自分の体型を認めて、
あらがわないこと。
心と体を健康にすることです。

そうできる日とできない日を
繰り返しながら、
できる日を徐々に増やせるように、
今日も頑張っています。

そして、2022年3月。
不妊治療を開始して
はじめて排卵をしました。

排卵したのは、
おそらく
10年弱振りでしょうか。

久しぶりの排卵は
本当に体がきつかったです。

足が象のように浮腫み、
腰に激痛が走り、
倦怠感とイライラ、抑鬱、
様々な症状がワッとでました。

もちろん、
体も顔も丸くなります。
お腹や胸が張って痛いし、
一気に胸が大きくなって
Eカップくらいになりました。

今まで努力すれば
痩せることができたけど、
あらがえないことも
あるんだとこの時、
身を持って知りました。

いろんな変化に耐えれず、
旦那さんに八つ当たりを
してしまうこともあり、
申し訳なかったです。
今思えば、重い
PMSだったのかもしれません。

だけど。
それ以上に
やっぱり嬉しかったんです。

「排卵したぞ」
という感覚があったこと。
そして、
実際に排卵したこと。

次、また上手く
排卵するかは分かりませんが、
私もまだ排卵できる体なんだ!と
とても安心しました。

しかし。
4月6日の今まさに。

2回目の
排卵誘発剤を打ったばかりで、
体型の変化に
辛い想いをしています。

弱音を吐くと、
本当つらい!
なんだこの腰の脂肪は!
丸くなった体は!
なんでこんなに太るの!
そんなに私食べてる!?
という気持ちです。

でも…それでも。

「私は今、
赤ちゃんを産むために
不妊治療をしているんだ!」
と言い聞かせています。

大事なのは目的を見失わないこと。

「太っているんじゃなくて、
赤ちゃんがきたくなる体に
なっているんだ」

「ふかふかなベッドで
寝るのが気持ちいいように、
赤ちゃんがきたくなるように
丸くなっているんだ」

「赤ちゃんのために
栄養のあるものを
いっぱい食べていいんだ」
と自分に言ってあげています。

くじけそうになっても
「旦那さんとの子どもを産んで、
新たな幸せを育むんだ」
と不妊治療をしている
目的に立ち返って、
今の自分を許すようにしています。

それでも、
一人で気持ちを
抱えきれない時もあり…。
そんな時は素直に、
旦那さんに口にします。

言い過ぎると呆れられますが、
「赤ちゃんの足くらいに
なったんじゃない?」
「よかったやん、
赤ちゃんの栄養たい。」
「大丈~夫!そんなに
みんな気にしてないよ。」
と言ってくれるので、
私はこれでいいんだと
心が救われます。

あまりにも私が
深刻に悩む姿を見て、
旦那さんが
思わず笑うこともあって。
その表情を見ると、
「何を落ち込んでいたんだろう」と
私も笑ってしまったり、
ちょっと安心したりします。

そして、もう一つ。

摂食障害と向き合いながら
不妊治療中、 
間違った考えにいかないように
実行していることがあります。

それは
「赤ちゃんはいつも私を見ている」
と思うことです。

食べることを我慢している時も、
過食している時も、
赤ちゃんは私を見ている。

間違ったことをしている時は、
きっと悲しい顔をしている。
好きなものを笑顔で食べている時は、
きっと微笑んでくれている。

そう心がけることで、
「今こんなことをしている
私のもとに赤ちゃんは
きたいと思うだろうか?」
と自分の行動を
あらためることができます。

そして、
「どんな私だったら
赤ちゃんはきたいと思うだろうか?」
と健康的な方向を
向くことができます。

そうだよね。
食べたいものを食べていいんだよね。
お腹が減ったら
好きなもの食べていいんだよね。
そのほうが空から見ている
赤ちゃんも嬉しいよね。

昨日上手くいかなかったけど、
今日は上手く行くといいな。

丸くなった顔も体も
いいことなんだて思えたらいいな。

それに、
ちょっとした変化にも
厳しいお母さんは怖いよね。
大らかなお母さんのもとに
赤ちゃんもきたいよね。

赤ちゃんが
私のもとにきたくなる、
心と体になろう。

P.S 昨日、
1度目の排卵促進の注射で
排卵しなかったので
2度目を打ちました。
なんだか今回は腰の痛みがきません。

排卵したのか
ちょっと不安です。

これが今、
素直な私の気持ちです。

いつの日か、
あなたに会えますように。

朝野 花 (泣き虫 パン子)

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