見出し画像

徒然日記―不妊夫婦の進む道:決断と継続

2023/6/9(金):徒然日記
 「不妊夫婦は離婚率が高い」という。
 その情報がリアルなんだな…ということを考えさせられた出来事がありました。

 先日の不妊治療のクリニック受診の時のこと。
 このクリニックで顔見知りになった女性に、久しぶりに出会いました。
 彼女と出会ったのは数カ月前に一度きり。
 
 病院からの帰りのエレベーターの中で、同乗することとなった宅配便の配達員のおじさんに
「不妊治療する女ってやつは…!!」
と不愉快な絡まれ方を一緒にされてしまい、何だかモヤモヤした彼女と私は
「このまま一人で家に帰るの、嫌じゃない?」
となって二人でミスドでおしゃべりをしたのだ。

 お互いの不妊治療の経歴や、さっき出会ったおじさんの悪口などをおしゃべりして仲良くなれたのだが…
「不妊治療で知り合うということは、幸と不幸に分かれてしまう可能性を孕むもの。」
 お互いその現実を分かっているので、
「連絡先などは交換しないで、また病院で会えたらミスドに行きたいね」
と話してその時は別れた。

 そして先日の病院での再会。
 彼女から話しかけてくれ、自身の現状について話してくれた。
「先日胚移植手術をしたんだけど、離婚することが決まったんだ。もし今回の移植が成功していたらシングルマザーとして、成功していなかったらそこで不妊治療はストップすることにした。
 今日はそのことを説明に来て、この帰り道で離婚届提出して来るんよ。」

 私がショックを受けるのもお門違いだとは思いながらも、本音はやはりショックだった。
 夫婦間でうまくいっていないことも
「子どもさえ授かれば夫は変わってくれるだろう」
と期待しながら治療に取り組んでいたが、移植直後に夫がとった行動に
「もう無理だ」
と悟ったという。

 ショックだった…
 一番ショックだった理由は、彼女が話してくれることが理解できてしまったからであり、他人ごとではないと感じたから。
 
 私も似たような心理状態になった経験があり、これからの夫婦関係で絶対に「こんな風にはならない」とは断言できないと思っているから。

 私はSNSなどで不妊治療の情報に触れることが多く、彼女たちの情報から自分の不妊治療の先を見せてもらったりしているのですが、そのインフルエンサーさんたちのなかでも、
「不妊治療の途中でしたが離婚が決まりました」
などというような文章を観たことは一度ではありません。

 夫婦であれば誰しも、その先に別の人生を歩む可能性はあるもの。
 不妊治療をしている、不妊の夫婦である…ということはきっと夫婦の会話や価値観の共有を求められる部分も多いのではないでしょうか。
 そしてきっと「子どもがいない」生活というのは、「離婚」という言葉が頭に浮かんだ時に目をそらさせてはくれない…選ばない口実を作れない…ということもあるのではないかと思います。

 今は夫のことが大好きで、バカみたいに夫を追い回しては甘えまくっている私自身も、数年前の流産の時には夫への信頼も揺らぎ、本気で夫へ離婚を提案したこともあります。
 あの時夫がうなずいていたら、今の「夫大好き♡」な私はいなかったということ。
 きっと努力や話し合いをやめてしまったら、彼女たちの姿は他人ごとではないということなのだとを改めて考えさせられたきっかけになりました。

 夫といまの時間を大切に紡いでいこう。
 夫の姿をしっかり見つめて、思いを伝え合って嬉しい夫婦を続けていこう。

今日はここまで!
最後まで読んでくれてありがとうございます。
良い週末を!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?