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分かりにくいからむずかしい、感覚過敏との付き合い方


発達障害がある子には、感覚過敏があることが多いと言われてますが、我が家の娘にもいろんな感覚過敏があります。

例えば・・

砂などのざらざらしたもの、粘土のようにべたべたしたものを触りたがらない、触られるのを嫌がる触覚過敏。偏食もあるので、その背景には味覚過敏もあると思います。  

そして、最も強いのが 聴覚過敏 です。


感覚過敏を疑い始めたきっかけ

生後半年ぐらいから少しずついろんなことに対して"敏感なのかなぁ"と感じていた事が、いわゆる「感覚過敏」であることに気づいたのは療育に通い始めてから。

2歳半前後ぐらいでしょうか。
赤ちゃんや子供の泣き声に敏感に反応してつられ泣きしたり、特定の音や声に反応して耳を塞ぐことが増えました。


ずっと自分で耳を塞いだまま、時には片手で耳を塞ぎながら片手で何かをしたりする姿も見られました。

手が空かないから何かをするにも自由に動けなくて、明らかにストレスを感じていそうなその姿を見る度に、胸が締めつけられる気持ちに。 
親としても「どうにか出来ないかなぁ」と、考えていました。

道具を積極的に活用

そんな矢先、療育の先生にアドバイスをもらったり、友人から話を聞いて「試してみよう!」と、パパが娘にプレゼントしたイヤーマフ。

今では、日常生活に欠かせないアイテムになりました。

私もこんなアイテムがあるとは知りませんでしたが、きっと私のように知らない方がほとんどで。
着けている娘を見た方からたまに「音楽を聴いているの?」と聞かれます。

娘が着けているイヤーマフは、防音・遮音の役割で使っているので音が流れたりはしません。


外出先の飲食店で、イヤーマフを付けたまま食事をしたりしますが、もしかしたら知らない人からしたら「音楽を聴きながら食べてお行儀が悪い」なんて思われることもあるのかなぁ、、
でも、音楽を聴いている訳ではないんです。


着けていると確かにちょっと目立つので、親として最初は少しだけ抵抗がありました。

私は聴覚過敏ではないので、娘がどのような形で音を受け取っているかをわかってあげられません。

それでも、同じ刺激でも過剰に感じたりして、それによって不安やストレスを感じたり、体調に影響を及ぼすことがあると知ると「娘の負担が少しでも軽減されるなら、、」と試さない選択肢はありませんでした。


どんな風に慣れさせたか

とは言え、おそらく触覚過敏の影響で?帽子や髪飾りなど、頭に付けるものを極端に嫌がる娘。イヤーマフも最初は「付けてくれるかなぁ」と心配していました。

実際に不快な音を聴いて泣き出した時は、パニックでそれどころではなくなるので。汗
本人が落ち着いている状態の時に、何秒間か着けさせるところからスタート。

装着できたら、とにかく拍手して「上手に着けられたね!すごいね!似合ってるね!かわいいね!」と褒めまくる。娘にはこれがとっても効果的でした(笑)。

最初は着けたらすぐ外していましたが、毎日の積み重ねで少しずつ着ける時間が長くなっていきました。

次第に「着けていると安心する」と気付いたのか、毎日の園生活や外出先、人の多い場所など、予期せぬ音が突然聴こえてきそうな場所では、長時間つけたままで過ごせるようにもなりました。

それもずっとではなく、自分がいらないと思ったタイミングでは外します。そして、一度外してたけどやっぱり着けたい時は着け直したりもします。

自分の意志で使い分けが出来るようになり、以前に比べて不快な音に反応してパニックになる場面が減りました。

イヤーマフが娘にとってお守りのような存在になっていて、親である私たちもほっとしています。


生きやすい環境を整えてあげたい

感覚過敏に関するセミナーを受けた際に「なるほど」と思ったのは、いかに子どもの気持ちに寄り添ってあげられるかが大事だということ。

たとえば味覚や触覚過敏がある子にとって、野菜は「画鋲や紙クズを食べている」そんな感覚を抱く子もいるそうです。

そこまでなると単に好き嫌いで残しているという訳ではないので、もちろんバランス良く食べさせたいのが本音だけど「残さず食べましょう」なんて、一概には言えないなぁと思いました。

感じ方は人それぞれで、100%理解してあげることは難しくても。道具を活用しながら、本人が少しでも生活しやすい環境を整えてあげる。


特に言葉のやり取りが出来ない娘との意思疎通は、まだまだ難しいかもしれませんが、、

少しでも不安を取り除いて、娘の見る世界に寄り添いながら、娘がのびのびと過ごせる環境を作っていけたらと思います。

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