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1-8.記憶は結晶化させる

■小さく折り畳まれている

 あんなに暑い毎日だったのに、しかも11月も夏だったのに。気がつくと初冬です。
 秋はどこへ消えたのでしょう?
 高さ×幅×奥行×時間の4次元時空の中に、高次元は小さく折り畳まれていると言います。
 小さな世界に視座を移すとさらなる次元が見えてくるように、秋も春夏冬の世界のどこかに小さく折り畳まれてしまったのでしょうね。

 来年2月の試験日に刻々と近づいています。
 受験票はまだ来ません。
 来たら、ケアマネ試験の時のように試験会場までブラリと行ってみようと思います。


■忘却曲線の盲点

 試験勉強は記憶との勝負でもありますが、基礎は理解です。付け焼刃的に文言だけを語呂合わせで頭に収納しても、それは意味を為さない呪文です。
 ただの呪文としての語呂合わせに頼るのは、本当に最後の最後。お守りのようなものだと思った方がいいです。
 そのためにも日頃から意味付けをしながら試験勉強は進めるべきだと思っています(その本当の意味が氷解するのが、たとえ実務を経験してからであっても、です)。

 学習においての記憶というと、まず指標として挙げられるのは、エビングハウスの「忘却曲線」ではないでしょうか。
 脳が情報を記憶したその直後から、わずか1日の間に忘却は急速に進み、その後緩やかに忘れていくというものです。
 だから、復習は忘却曲線が落ち込んだときにタイミングよく行い、記憶保持を図る。そしてまた曲線が下がるころに復習をして、曲線を持ちあげる・・と反復することで効率的に記憶が定着できるというものです。

 でも、このエビングハウスの自己実験は何を材料にしたかと言うと、意味のない3文字(子音+母音+子音)のアルファベット、例えば(KAV)とか(LIR)とか(YEJ)(QOF)・・なんてのをメトロノームの速度で読み上げ完璧に暗唱できるまで繰り返すというものでした。

 これって確かに学習は学習ですが、私たちの試験勉強、それぞれのカテゴリーが相互に絡み合い、社会福祉を基盤とした援助のための知識を得ることとはまったく別物だと思うのです。
 19にも及ぶ科目の内容は歴史であれ、人物であれ、制度であれ、分析であれ、医療や心理、倫理、社会学であれ、理解がまずないと根拠を知ることはできません。根拠を知るからこそ、脳神経が手を繋ぐように意味を持って知識結束するものだと思うのです。。

 エビングハウスさんの暗記実験と一緒に量れるものではないのです。

■何をベースに頭に入れるか?

 資格試験や他の受験などでも、一から学習を始めるとき、どんな手順で進めればよいでしょうか。

 わたしは、最初に浅く広く全体像を捉えることから始めています。
 例えばケアマネ試験や社会福祉士試験などでは、全体を大雑把に網羅する参考書選びから始めます。
 はじめは深掘りしなくていいのです。
 なんとなく「こんな感じか~」でいいのではないでしょうか。これが試験1年半前に着手する第一段階です。

 そのせいか、参考書はみんなが勧める王道書ではなく、マイナーなものを手に取っていました。

 ケアマネ試験の時は、今はもう絶版しましたが「ケアマネテキスト集中レッスン」という本をざっと流しました(ただ、この本は間違い図解が結構ありました)。
 社会福祉士では「社会福祉士よくでるテーマ88」を、すでに通信課程の課題提出を始めていた試験1年半前から、ノートにまとめる作業を開始しました(これも相当ざっくりな内容です)。


■教科書の記憶×  ノートの記憶○

 そして、このざっくりな参考書を元に、全体像をノートにまとめ上げることが当面の目標となります。
 
 ノート書きも自分なりのルールがあり、本文と同じ文章は書かないように要約しながら整理しました。
 
 よくやりがちな勉強法で、そのまま参考書の文言を写したり、マーカーを引いて身についた気分になることがあります。
 しかし、これは語呂合わせの意味のない暗記法と同じです。
 自分で言葉を考えながら変換して記録をとる。
 できるだけ筆記の労力を抑えるため、簡略な言葉を使う。
 理解しながらシンプルな表現を選ぶ。

 ノートをつけるということは、まさに国語力が問われます。
 ペンを持つ手で参考書からの要約転記をしながら、頭はノートの構図と的確な文章との並行で学習をするのです。

            * * *

 今回は文字がびっしりの書籍の画像をお借りしました。
 なんだか、こういう画像はわくわくします♪
 (;´Д`)
 嗚呼・・満点合格したいなぁ。
 そんなマートンの「自己成就予言」についても書きたいので、また今度。


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