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Vol.13私の初体験相手は【オバQ】だった話

このnoteも1年ぶりの更新になる。
また少しずつ無理なく再開していこうかと軽く考えてキーボードを叩いてみたものの、
お笑いの事だけになるとまた行き詰って更新しなくなる可能性を感じてしまったので、
当面は私の趣味の一つである【レトロゲーム収集】について触れていこうかと思い立った。

1980年生まれの私は、幼少期の頃日本中を席巻した【ファミリーコンピュータ】の波に紛うことなく飲まれまくった。
最初に買ってもらったソフトは、現在も激ムズゲーとしてその名を馳せる【オバケのQ太郎 ワンワンパニック】だった。
細かいことは覚えてないが、クリスマスプレゼントとして、ファミコン本体と同時に何かソフトを一つ買ってもらえることになった。
この年は皆様お馴染み【スーパーマリオブラザーズ】が発売されているが、当時5歳4か月の私は何処の馬の骨とも分からない髭のオッサンよりアニメで慣れ親しんだQちゃんを選ぶことは必然だった。

もしこれが1年ずれていたら私のファミコン初体験は【ドラえもん】だっただろう(翌年のクリスマスプレゼントに買ってもらうことにはなる)

さてこのバンダイから発売された難易度激高ゲームは、当然ながら未就学児の私を大いに苦しめた。1面のハカセ、2面の神成さんまでは比較的早めにクリアできたように思う。
当時の私は親からの言いつけを守ってゲームは1日30分だけの楽しみだった。高橋名人の決め台詞の更に半分である。令和の時代に香川県の未成年に影響を与えるとは当の本人も思ってなかっただろうが、そんな短時間でも当時の私にとっては待ち遠しくて仕方のない夢の時間だった。

1日30分ずつ、日進月歩だが確実に上達している手応えはあった。
だが、3面のドロンパ救出面からいきなり【地獄ステージ】なるゾーンが出てくる。
某土管工と違い、穴に落ちたら即死ではなく、脱出のための暗黒ステージに飛ばされる。

穴に落ちるとこんな感じで足場が見えない。
バリエーションは1つのみ。

足場が見えないわ上から攻撃の効かないチャウチャウがいるわゴールでは吠えてくるブルドッグがいるわでまさに地獄。ミスっても残機が減らずに難度の繰り返される辺り、まさに地獄の鬼の所業である。

ゲームは1日30分だ!の私にとって、このステージの存在は鬼門だった。毎回ここで母からの無情なタイムアップ宣告が響く。このステージにいる限りゲームオーバーにならない仕様が私の憎悪を増幅させた。

とにかく毎日プレイし続け、3面で強盗からドロンパを救出出来た時の喜びようは、キングオブコントで決勝に進出することが告げられた芸人さんたちのリアクションに匹敵するだろう。それくらい私の中では感動と達成感があった。

そんな私が現在このソフトに数十年ぶりに取り組んでみたのだが、不思議なもので幼少期の頃の最高到達記録地点だった8面のキザオステージまではいけるのだ。だがそこから先には進めない。このゲームが当時の一般的な仕様であるループ方式を採用している事実を体感できていないのだ。

若い時の苦労は買ってでもしろ、とてんとう虫コミックスでお馴染みドラえもん8巻の【くろうみそ】という作品内で、のび太の父親ののび助が2ページに渡り熱く語っていたが、この部分の重さを特に今回実感することになった。未だに人生の指標を示してくれる藤子不二雄先生は偉大だ。

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