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(72)ベルギー 遠くて近い国 その1 ワーテルローの友人家族

1815年、ナポレオンのフランス軍とウェリントン将軍率いるイギリス・オランダ・プロイセン連合軍の最終決戦地として知られる、当時のフランス領ベルギーのワーテルロー。
(ワーテルローの戦い

ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84  )

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戦場地跡から少し離れたところにある「ライオンの丘」。そのモニュメント近くに住む夫の友人から、自宅前に咲く桜の写真を送ってもらいました。

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何故、彼らがワーテルローに住んでいるかというと、家を探していた時に、勤務地であるブリュッセルから通える範囲(ブリュッセルとワーテルローは電車で30分程)で、郊外や田園風景を楽しみたかったからだそうです。
実際お宅に伺うと、勿論車は必須ですが、羨ましいくらい彼らの理想の生活を実現しています。

(下の写真は、近くのビール工場を改装したベルギービールを堪能できるレストラン)

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(下の写真はライトアップされたワーテルロー広場のライオンの丘)

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以前は、ベルギーというと、
ビール、チョコレート、オードリーヘップバーンの生まれた国、EU本部の所在はブリュッセル、漫画タンタンの作者、ルネ・マグリッット (

www.musey.net/artist/30 )の出生国・・・くらいの認識しか持っていませんでした。

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ものの本によると、「地図上で線を引いてみると、ベルリンとパリを東西に結ぶ線とイギリスとイタリアを南北に結ぶ線がベルギーで交差する」と、書いてあります。確かに。
ベルギーは「ヨーロッパの十字路」で、ドイツ、フランス、イギリス、そしてオランダの政治・経済・文化の交流点です。
多言語国家としても知られ、私のロンドン大学院時代の指導教官の一人である言語学者は、マルチリンガリズムの研究者でベルギー出身でした。
www.atenao.jp/blog/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%80%81%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%80%81%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%AA/
彼のことも後日ご紹介しようと思っています。

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実際、欧州のコスモポリス、ロンドンに住み始めてみると、「交流点」であるだけに、ベルギーに関わる情報に触れたり旅をする機会が増え、かなり身近な国になっていきました。

加えて、上述の夫の親しい友人夫妻がワーテルロー、その娘さん達がブリュッセルに住んでいて、渡仏の際必ず、彼らとの交流もあることから、益々馴染みのある土地になっています。
特に長女のAnnaちゃんには、私が仕事を手伝ってもらっていることから親しくなり、時々チャットを楽しみ情報交換しています。
彼女は、お父様の仕事の関係で、ほぼ日本には住んだことがなく、教育もベルギーで受けていますので、第一言語はフランス語です。
ご両親が日本人ですから日本人の心遣いやスピリットは持ちつつ、生活スタイルや思考回路はほぼ欧州人です。
親子ほど年が違うのに、フラットにお付き合いできるのは、個性を重んじる欧州文化で育った彼女のバックグラウンドが大きく作用しています。私とAnnaちゃんの間では、日本語をベースに、Annaちゃんが日本語に窮した時、フランス語、英語、でその都度一番ニュアンスを伝えやすい言語に「コードスイッチ」しています。それが可能なこともスムースにコミュニケーションできる理由でしょう。
(コードスイッチwww.madameriri.com/2015/07/27/what-is-multilingual-codeswitching/ )

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Annaちゃんの専門はファッションで、20代後半にして既に自身のファッション・ブランドを立ち上げています。
アップサイクリング(既存の洋服の生地を利用して別のデザインの洋服を制作すること)や、デッドストックの洋服を使って新たなデザインでよみがえらせプレタポルテ・コレクションを作ることを試みたり、機能性とファッション性を両立させたユニフォームの制作をしています。

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写真は、Annaちゃんの友人、ウクライナ人女性モデルSOFIAです。Annaちゃんのコレクションによく登場します。

彼女の奮闘ぶりもまた、ベルギーのファッション事情と合わせて後日ご紹介させていだきますね。


ちょっとした幸せ (65)Annaちゃん手作りのDoudou(ドゥドゥ)

現在、ベルギー政府管轄で、ウクライナに向けて支援物資を輸送する定期バスがでているそうです。
そのバスに載せるために、Annaちゃんは仕事の合間に余り布でドゥドゥ(幼児ががいつも持ち歩くぬいぐるみとタオルが一緒になったようなおもちゃ)を作りためています。

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ベルギーは男性の兵役もあり、実際、知人が平和維持支援という立場で参加しているそう。
ロンドン・パリ時代の友人達からの情報もですが、Annaちゃん家族とのお付き合いで、地球の反対側で起きていることが、より臨場感持って感じられています。

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