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この頃のパジェロならば、また買いたいなと思ったり。日本の自動車産業、メーカーは、なにかに、どこかに活路を見出さないと、発展はおろか衰退の方向。

三菱自動車が四輪駆動車のパジェロの再生産を2027年をめどにはじめるとのニュース。
パジェロは生産終了したものの、根強い人気があるからだと。

たしかに、中古車市場でもかなり高値になっている。
四輪駆動、ヘビーデューティ、堅牢です壊れにくい、走行距離が増えてもガタがきにくいのが,高値維持の理由かなとなんとなく思っていたが、欲しい人がいなければ値がつかないのが中古品の原理なのだから人気はあるに違いない。

一旦生産終了した車を再生産するにはかなり時間を要するようだね。
2024年に発表はしても、生産してリリースできるのは3年後。
生産終了したのは2021年だから、6年間は市場に新車は不在になった。
人気がある、買いたい人がいたとしたならば、三菱自動車にとっては、6年間の間に売れたかもしれない分は逸失利益といえる。
さらに、再生産のためのコストと生産し続けていた場合の差額もまた損金的なものになる。

そもそも、自動車は、20年前、30年前のようには売れていない。日本国内の市場は厳しく、海外でも日本メーカーは昔よりはずっと苦戦しているでしょ。
日本の自動車産業、メーカーは、なにかに、どこかに活路を見出さないと、発展はおろか衰退の方向。
自動車産業中心で生きてきたこの国が不況不景気なのも然りだ。

パジェロ生産終了の理由は、頑丈で悪路も走破できる四駆をはじめとした機能ゆえに重たくて燃費が悪く、時代にそぐわないと判断したからだと。

とても論理的で、時代感覚をもとにした判断だ。
自動車が移動の手段としてのみ選ばれ、趣味性が薄まったという前提で(実際、いまは日本のみならず海外でもその傾向だろう)の判断で、それは間違っていない。

けれど、その方向での車づくりをしていくことは
メーカーが自らのクビを締めていくことになりかねない。
何でもかんでも、必要最小限でよい、というミニマリズムを前提にしたら、モノはますます売れなくなる。

こころの豊かさを求めるミニマリズムと、物質とお金により豊かさを満たすことは、ことほどさようにぶつかる。
パジェロはそんなガタガタ道のような現代市場を走破できるだろうか。

モノづくり大国の日本のピンチを救うのは、ミニマリスト思考にあうモノなのか、楽しみや喜びをモノで与えることなのか。

平成2年に新車で買って、4年ほどで11万キロ使い倒した。
通勤にも使い、毎週のようにスキーにいき、ときには林道を走りにも行った。
ディーゼルターボでけっして遅くはなく、高速巡行も快適で、全く故障することなく、定期的な点検でもさほど費用はかからず、実に優秀な車だった。
この頃のパジェロならば、また買いたいなと思ったり。

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