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ひとりごと

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30歳の呪い

30歳になった日、
生きている心地がしなかった。

時計がてっぺんを指した瞬間から、「誕生日当日中に死ぬ」という事実がそこにあるような感じがした。
背後がひんやりとしていた。例えるなら、刃物を突き付けられているような。

思い残したことを作らないとその運命通りになる気がして、お祝いのケーキとプレゼントも今日は遅いからと断った。食べたいと寄った中華料理屋さんが準備中だったことに安堵した。
ドライブ中

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今度は32歳で死ぬ気がする。

物心ついた頃には、自分は18歳を迎える前に病で死ぬのだと根拠もなく確信していた。
大人になれずに死ぬのだと思ったら、全校生徒からのいじめも辛かったがどこか他人事だった。しかしがむしゃらに高校受験の勉強をしているうちに予定の歳を超え、困惑した。予定外なので、どう生きていけば良いかわからなかった。

次は、就職前の23歳までに死ぬのだと思った。
自分が働く姿が想像できなかった。事故に遭って死ぬか、社会

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異動、父親、喪失感。

異動、父親、喪失感。

親しくしてくださっている上長の異動が、とても悲しい。
部署が変わるだけなのだが、心がぽっかり欠けてしまったような、喪失感。

「上司 父親」と検索してみると、同じような感情を抱き、そんな風に感じている自分はおかしいのではないかとの質問をいくつか見つけた。
回答はどれも、私の見解と変わりない。

「実の父親との関わりが薄く、上司に父の影を重ね、依存しているのでは?」

まさに、うちの家庭そのもの

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