西洋美術史入門ー池上英洋

ちくまプリズマー新書
第一章 美術史へようこそ
第二章 絵を「読む」
第三章 社会と美術
第四章 美術の諸相
第五章 美術の歩み

・昔は識字率が低く、何かを伝えるためには絵を用いて伝えなければならなかった→絵はほぼすべての人が認識できる「情報」だった

・昔は上流階級や聖職者くらいしか読み書きはできなかった。

・なぜその作品がその時代にその地域で描かれたのか、なぜある様式がその時代にその地域で流行したのかという思考をすることが美術史の中心課題

↑は導入をかいつまんだだけの紹介ですが、本編ではさらに深い内容、国ごとの宗教的、社会的事情などが分かりやすく解説されています。

絵画は識字率が低い時代に情報を伝えるために描かれたもので、「情報を伝える」目的を達成したい依頼者(パトロン)によって依頼された情報伝達ツール。このことを知ると一気に眼の前にある絵にのめりこめるようになりました。子供の頃は絵なんてつまらないと思っていましたが、今では絵画を「見る」から「観察する」というふうに見方が変わりました。
丁寧に解説されているのでサクサク読めます。時系列の解説が頭に入ってきやすかったです。

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