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日本史授業脚本「29.士族の反乱」

「御一新」による急激な近代化、西洋化の流れに取り残された人たちがいます。それが江戸時代の武士です。

明治に入り「四民平等」の方針のもと、職業選択の自由が掲げられますが、「武士」として生きてきた人たちに、「武士」以外の道で生きていくことは想像以上に大変なことだったと思います。

江戸時代の武士は「武士道」という「魂」「プライド」を持って生きていたので、誠実な武士ほど時代の変化に対応できなかったでしょう。

「征韓論」は、旧武士である「士族」の数少ない活躍のチャンスだったはずですが、岩倉使節団の帰国とともにボツとなりました。佐賀ではこれに抗議して反乱が起こります。

また、「国民皆兵」を掲げ「徴兵令」が出されると、いよいよ士族の存在価値は無くなってしまいます。まあ、それが時代の流れなのですが、士族のジレンマというか、複雑な心境が察せられますよね。

そしてとどめに、武士の魂である刀を取り上げる「廃刀令」です。武士たちにとって「帯刀」は「戦うための武器」ではなく、「自分を律するためのもの」ですから、それを失うことは自分の心を保てなくなることでもあります。

国全体が近代化に向かう中で、旧態依然としたものを無くしていく流れがあります。その象徴とも言うべき「士族」への対応。

その意味では、各地で起こった「士族の反乱」は、日本が前に進んでいくための「心の整理」なのかもしれません。

どこか切ない「士族の気持ち」を感じながら学んでいきたいテーマだと思いますね。

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