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心が動く日本史の授業!〜日本史の大原則3「2000年続く"民本主義"」

日本の歴史を考える上での大原則3つ目は「2000年続く"民本主義"」の話です!

1.民本主義って何?

民本主義って聞いたことありますか?大正時代に吉野作造が提唱した考え方です🤔何となく習って、暗記したような…って感じですかね。

辞書的な説明をすると、「民本主義とは、主権が誰にあっても、国民の幸福のためにそれを行使するという考え」です🤔なんだか、難しいですね。

この思想、日本でしか通用しない超ハイレベルな思想です!いわゆる"民主主義"の数段上を行きます!民主主義の究極形と言ってもいい✨

2.民主主義と民本主義はどこが違うの?

民主主義は国民の自由や平等といった権利が守られるように、国民自らが主権者(最終決定者)となるシステムです。「主権が国民にある」という意味で、選挙を通じた国民の総意で政治が動くということですね👍

現代においては、「民主主義」が先進国共通の基本理念とされています。もちろん日本もそうですし、大切な原理原則です😊

でも、この「国民主権」という意味での「民主主義」が日本で採用されたのは、戦後日本国憲法ができてから。すなわち、アメリカが持ち込んだわけです🤓

では、「それまでの日本は民主主義国家ではなかったのか?」というと、決してそうではないんです!それどころか、より高いレベルの民主主義が、実践されていたと言ってよい😳

それが「民本主義」なんです

戦前の憲法(大日本帝国憲法)では、主権者は天皇でした。その意味では、"民主主義"ではないですね。もしも、天皇がやりたい放題の独裁を行えば、国民は不幸になりますから🤔

でも、日本はそうならなかった!

そもそも、大日本帝国憲法では、天皇は"最終決定者として"の「主権者」ではあるけれど、その政治的権限は内閣と議会に委託してるんですね🤓天皇の独断で決定できることなんて一つもない。

天皇は「権威はあっても、政治的権限はない🥺」というのが原則で、「国家と国民の幸せを祈る国家元首」という天皇の立場は、建国以来変わっていないんですね。

その意味では、日本は建国以来ずっと、「国民の幸せ=国家の目的」ですから、2000年以上「民本主義」を続けてきたわけです😊(詳しくは、心が動く日本史の授業!〜日本史の大原則1、2にて)

3.2000年以上日本が続けてきた民本主義

リンカーンの有名な演説「人民の、人民による、人民のための政治」は、「民主主義」を端的に表しています。でも、日本は3つ目の「人民のための」政治を建国依頼ずっと続けてきたんです🤭

これって本当にスゴいことですよ!

人民自身が決めなくても、人民のための政治が行われるんですから👍しかも、それを国家元首である天皇が絶えず祈り続けながら保ってきたわけですよ🌸

その時々の為政者たちも、その思いを背負う形で任命されたので、歯止めなく暴走することもありませんでした。強いて言えば、先の大戦での軍部の暴走くらいでしょうか😮‍💨

そんなことできる国、世界のどこにあります?

できないから、国民が市民革命や独立戦争を起こして「国民主権」というシステムを作ったんでしょう。

でも、日本は違います!革命を経ずに民主的な社会(大正デモクラシー)を作りましたからね😉この後、戦争に向かったことで、その流れは一旦ストップしましたけど。

もしも勝っていれば、GHQに言われなくても、ちゃんと自力で民主主義国家になっていたと思いますよ🤓

さらに、「民主主義」のもう一つの要素である「話し合い(議論)による決定」についてです✨

こちらも日本は「建国の精神」に示されています🤭

「建国の精神」「十七条憲法」「五箇条の誓文」「漸次立憲政体樹立の詔」「国会開設の勅諭」「大日本帝国憲法」「教育勅語」「戊申詔書」「玉音放送」など、日本の大事な場面で発せられてきたメッセージにはいつも「和」の大切さが示されてきました🌸

「国家や国民みんなが幸せになる」ように、「上下の別なく知恵を出し合い」ながら、「話し合い」によって、進むべき道を探すことが求められました😊

この原則があるからこそ、日本の「民本主義」が成り立ったわけですね!

4.現在の日本は民主主義であっても、民本主義ではない!

戦後70年。今の日本は「民主主義国家」として、国際社会に生きています。でも、「民本主義」の観点ではまったくダメになってますね😩

「国民主権」という狭義の「民主主義」は、ある意味、制度的なものなので、維持は易しい。でも、「国民のために行われる政治」である「民本主義」はすぐに失われるんです😔

それは日本人一人一人の"心の問題"だからです。「合理主義」「個人主義」の広まりは、日本人から大切なことを失わせてしまいました🥺

コロナ禍で、「政治家の利己主義」「日本人同士の分断」「メディアの腐敗」「経済界の利権」などが明らかになりましたね😩本当に醜い面を露呈してますね。

国難に直面した時、国を支えるために「互いに協力」し、「損得関係なく自分ができることを提供」する。

各自が「それぞれの立場で役割を果たして全体のために貢献」する。

「困っている人が出たら、フォロー」し合う。

「みんなが幸せになるための知恵を出し合うために議論」する。

それが「和」の精神だし、個人主義や合理主義とは対極にある、公共心や同朋意識です😉私たちの先人は、そうやってこの国を守ってきたんです。

災害が起きると、被災地では、みんな大変なはずなのに、より辛い人や弱い人たちのために献身的な行動を取る人たちがたくさんいます🥺

なのに、コロナ禍でのこの体たらくは一体何なんでしょう😩今私たちに必要なのは、「民本主義」に基づく「民主主義」ではないでしょうか?








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