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『はるぴとぐらむ』が9万人の人気アカウントになるまで

ここ数年、Instagramでの一大勢力となった「ママ・パパアカウント」。
はるぴとぐらむさんは、その中でもトップランナーとしてひときわ目立つ存在。子育てのかたわら2つのアカウントを運営しています。今年からはママタスアイコンとして、mamatasと一緒に「ママをもっと自由に」するための発信も行っていきます。
そんなはるぴとぐらむさんの成功の秘訣やモチベーションは、どんなところにあるのでしょう。
聞き手は、同じくインフルエンサーのげん。動画メディア・mamatasのディレクターもつとめています。
インフルエンサー同士だからこそ聞ける本音に注目です。

きっかけは子育て記録

はるぴとぐらむを運用するママの飯島 瞳さんと、
親子料理の投稿で活躍するパパさん、そして主役のはるひと君(4歳)

げん:はるぴとぐらむさんがSNSを始めたきっかけは、はるひとくんの妊娠・出産ですか?

はるぴとぐらむ(以下:はる):そうですね。子育て系インスタグラマーさんの投稿を妊娠中から見ていて、自分も出産したら子育て記録をつけたいなと思っていたんです。当時インスタグラムは写真が主流で動画をあげている人はほとんどいなかったけど、見てもらいやすいのは動画かなと、初期の頃から動画で投稿していました。

げん:お仕事で動画編集の経験があったとか?

はる:いや、まったく(笑)。完全に趣味として始めたので、編集もパソコンではなく今もスマホのアプリを使っています。げんさんは動画がお上手ですよね。

げん:僕はもともとSNSの動画編集の仕事をしていましたが、自分では発信していませんでした。ただ仕事柄Instagramはチェックしていて、そのなかではるぴとぐらむさんのアカウントを見つけたんです。日常動画にテロップを入れる投稿が流行ったときの、トップランナーでしたよね。それをきっかけに僕も子育てについて発信したいと思って、はるぴとぐらむさんを真似して投稿するようになったんですよ。

はる:それは全然知らなかったです! 幼児食コンテンツで成功されているイメージがあるから、参考にしてもらっているとは思いませんでした。


初期の投稿では、赤ちゃんの心の声を
テロップで代弁する投稿が「可愛すぎる!」と大人気に

半年ぐらいでフォロワー数が急増


げん:真似して投稿したものの、実はそれがまったく当たらなくて(笑)。最初の3ヶ月はフォロワー50人ぐらいで、全然伸びませんでした。はるぴとぐらむさんは最初からフォロワーさんが多いイメージですけど、フォロワーを増やすために意識したことはありますか?

はる:私も最初の数ヶ月はほとんど増えませんでした。一気に伸びたのは、半年ぐらいたった頃。特別なことをした意識はなくて、ジャンルを変えずに毎日コツコツあげていたらいつの間にか増えた感覚で。あと赤ちゃんはフォローされやすいので、赤ちゃんボーナスがあったのかも。

げん:その毎日投稿するというのが、子育てしながらだと大変ですよね……!

はる:当時は育休中だったんですが、朝から晩まで子どもにつきっきりで煮詰まってしまって。「1日1投稿する」というささやかな目標を立ててからは、いい息抜きになっていました。同じ子育て中のママさんたちとの交流が、当時SNSを続ける一番のモチベーションでしたね。

「仕事」としての意識に変わった時期

げん:今では9万人のフォロワーがいる『はるぴとぐらむ』アカウントのほかに、7.5万人(2022.9月末現在)のお出かけアカウント『はる散歩@子連れ旅』も人気ですが、SNSに力を入れようと思ったタイミングはいつ頃だったんですか?

はる:主人がインフルエンサーを起用しているPR会社に勤めていて、フォロワーが増えると仕事に繋がることも知っていたので、始めた頃からそれもいいなあと漠然とは思っていました。実際にインスタグラムを初めて1年弱ぐらいで仕事の依頼が増えてきたのですが、子育てと仕事とSNSをすべてこなすのは負担が大きすぎて。そのときにSNSを仕事にしようと決めました。そこからですね。マインドが大きく変わったのは。

げん:僕がすごいなと思うのは、はるぴとぐらむさんはものすごいトライ&エラーを繰り返していますよね。Youtubeを始めてみたり、ブログを開設してみたり。それってすごく大事だなと思っていて。

はる:いろいろ失敗してますけどね(笑)

可愛いいも、大変も、子育ての現実をありのまま伝える投稿がたくさんの共感や応援を集める。
100万PV越えの動画もたくさん!

アカウントチェックは1日4時間!

げん:他の方を参考にされたりもしますか?

はる:いろんな方のアカウントを、1日4時間ぐらいはチェックしていますね。これがバズるんだと思ったら、とにかくやってみる

げん:そこまでくると、もう研究ですよね。僕もあらゆるメディアのアカウントを見るようにしていて、初めは真似するところから入るんです。他の人を参考にしつつ、そこに自分の想いなどを乗せていくと徐々にオリジナルが出来上がっていく。僕の場合は子どものご飯の投稿に絞ったことで一気にフォロワーが増えたんですが、ヒットコンテンツを作るコツはありますか?

はる:『はるぴとぐらむ』のほうは、正直ヒットを意識していないです。なんとなく自分が「可愛いな」と思ったはるひとの行動やありのままの日常を投稿していたら、嬉しいことに共感してくださる方がたくさんいて。ただ、『はる散歩@子連れ旅』のアカウントはフォロワーさんにとって有益な情報になるよう意識して作っています。

げん:お出かけ系のアカウントはたくさんあるけど、「車なしで行ける子連れスポットを20秒で紹介する」というのは斬新だなと思いました。

はる:そもそも私が免許を持っていないので、自分が情報収集するときも車なしで行けるスポットをよく検索しているんです。でもそれが案外少なくて。そこからジャンルを絞って、自分のコンテンツとして発信するようになりました。伸びた動画の何がよかったのかを分析したり、最初の1,2秒でスワイプされないような仕組みを作ったり、全部見てもらえるように短めの動画にまとめたりと、日々試行錯誤をしています。

げん:今年の4月に開設したにもかかわらず、すでに7.5万人のフォロワーさんがついているのはそんな努力の賜物ですね。可愛い写真をただ投稿するという単純なことではなくて、どうやったらフォロワーさんに伝わりやすいかを研究して、構成を練って、編集する。これはもうクリエイターだなと。

はる:だいたい3時間ぐらいかけて1本の動画を投稿しています。お金が発生している案件もあるので、きちんと仕事として向き合っている意識はあるかな。

お出かけアカウント『はる散歩@子連れ旅(@haru_sanpo628)』も
要チェック!

企業PRを選ぶ基準

げん:企業PRを選ぶ基準や、気をつけていることはありますか?

はる:できるだけ世界観は変えないようにしていて、本質とずれることがあればお断りもしています。その商品がどういうものなのか、きっとげんさんもかなりリサーチしますよね。

げん:調べますね。僕もフォロワーさんの役に立つ商品であるかどうかは、かなり意識しています。

モチベーションを維持するコツは『気にしない力』

はる:つい最近、フォロワーさんから「命の恩人です」というDMをいただいたんです。ぐちゃぐちゃと散らかっている部屋をストーリーに投稿したら、それを見て「これでいいんだ」と、育児ノイローゼになりかけていたところを救われたと。そういう言葉をもらうと、発信している意味があったなと思いますね。

げん:それは嬉しいですね。僕も「普段食の細い子どもが、ご飯を食べてくれて泣けました」というような温かい言葉が、続けるモチベーションだったりします。インフルエンサーに必要な力は、何より「継続力」だと思っているんですが、はるぴとぐらむさんはどうですか?

はる:そうですね〜…。「気にしない力」でしょうか。

げん:気にしない、力。

はる:今はもうほとんどないですが、以前は批判的なコメントが来たこともあって。最初は傷つくけど、一つ一つに反応していると心がもたないので、気にしない力は大事だなと。それにインスタグラムは比較しがちですよね。いいね数、フォロワー数など。全部気にしていたら続けていられないです。

げん:どうやって気にしない力を身につけたんですか?

はる:応援してくださる方もたくさんいるので、そういった批判的な意見を持つのは100人に1人だろうと思うようにしました。あとはシンプルに、SNSを楽しむ。子どもが幸せでいるにはまず親が幸せじゃないといけないと思っているので、自分のことも大事にしつつ、一緒に全力で楽しんでいます

きっと楽しいことが待っている! と明るい気持ちで、いつも子育てしている飯島さん

自分の子育てもフォロワーさんに支えられている

げん:親が気づいていない子どものいいところを、フォロワーさんに教えてもらうこともありますよね。そうか、それは取り柄になるんだ!と。

はる:あります、あります! マイナスに見えてしまっていた部分も、ポジティブに捉えられるようになったり。フォロワーさんに支えられていますね。

げん:僕はSNSこそ温かい場所であってほしいし、そういう世界を作りたいなと思っているんです。SNSの中だけだとインフルエンサー同士の交流も少なくて、ライバル意識がどうしても生まれてしまう。でもこれからは、インフルエンサー同士は仲良く、さらにメディアとも手を取り合って、業界全体が幸せになる仕組みをつくっていく必要があると思っていて。インフルエンサーが輝けば、その先のパパやママも輝けるのではという思いがあるので、インフルエンサーとメディアの架け橋になれたらなと思っています。はるぴとぐらむさんは、今後『ママタス』を介してやってみたいことなどありますか?

はる:メディアとインスタグラマー、win-winの関係ができたらとてもいいですね。企業案件はいいものを紹介するということしかできないので、自分が企業と一緒に商品開発に携わるというのも興味はあります。それはママを助けるアイテムでもいいし、子どもたちが喜ぶ商品でもいい。

げん:実際に子育てをするなかで、自分が本当に使いたいなと思える商品って少ないですもんね。はるぴとぐらむ×ママタスのコラボ商品、ぜひ一緒に実現させましょう!

ママ&パパインフルエンサーを組織化し、「ママタスアイコン」の活動をスタートしています!
『令和ママの新常識』の発信や子育て世代とクライアント企業の課題解決を行います。

ママタスとは

ママタスは、子育て中のママパパを応援する動画メディア。家事や子育てについての情報を、SNSから毎日1本動画を配信しています。Instagramのフォロワー数は現在78万人。
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mamatas(ママタス)


取材・文/黒澤祐美


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