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読書「アトピーの治し方①」~正しい治療法の見分け方~

私は昔からアトピー性皮膚炎で苦しんでいます。小さい頃は皮膚が赤くなってしまい、ホントに痒くて大変でした・・・。最近では冬場になると乾燥するからかカサつきと痒みが生じ、今でも辛い思いをしています。今回、アトピー性皮膚炎に関する分かりやすい本が出版されたということで手に取りました。

第1章では、アトピー治療法に関する正しい見分け方が書かれています。テレビなどで紹介されている治療法は間違っているといった少し衝撃的なことが書かれていました。

・食事療法での治療法は気を付けたほうがいい

食事療法を用いているアトピービジネスは多いですが、食事療法で治療の成果があるかどうかは結論が出ていなく、そうした食事が関連していると証明されたものはほとんどないそうです。これは後の章で再度出てきます。

話しは少し変わりますが、ダイエットで注目される糖質制限は民間療法でも行われることがありますが、ストイックな制限をすると体内の脂肪から生成されるケトン体が作用を起こし、吐き気や腹痛、さらに進むと意識障害や昏睡状態に及ぶそうです。食事療法は患者にもそれなりの知識が必要です。

・間違った治療法を見分ける4つのバイアス

間違った健康情報にダマされないように4つのバイアスに気を付ける必要があると書かれています。このバイアス(先入観、偏り)を取り除いて考えることでより正確な情報を手に入れることが出来ます。

選択バイアス:調査人数が少ないことやサンプルに偏りがあるものを指します。サプリメントが聞いた知人の話なども選択バイアスに入ります。こうした統計的なデータは100人単位での調査が必要です。

出版バイアス:良い情報だけが世間に公表されやすいという偏りを指します。経験談や症例報告レベルはエビデンスとしてレベルが低いと書かれています。

交絡バイアス:原因と結果に影響を与える第3要因を交絡因子といい、この交絡因子を見逃すと誤った情報になりかねません。例えば顔のシミと血圧とは相関関係があり、血圧を下げるためにはシミを直す必要がある。といった報告があったとすると、この原因はシミの量ではなく、それぞれに影響する第3要因の年齢が大きいです。この年齢を見逃してしまうことが専門家でも頻繁にあるそうで注意が必要です。

サンクコストバイアス:これはこれまでにやってきた努力やお金などを損したくないといった思いから生じるバイアスです。せっかくここまでやってきたのだからといった気持ちが誤った考えに導きます。

民間治療を進める業者などはこうした心理を悪用していることもあります。そこで発信者がどのような意図で発信しているのか、立ち止まって考える癖をつける必要があると著者は述べています。

・よく目にする○○に効く食べ物はほとんどが誤り?

医療において「エビデンス」とは、研究結果や論文報告のことを指し、エビデンスレベルとは、そのエビデンスが持つ信頼性がどのくらい高いのかを示します。動物実験などによる研究結果はほとんどの場合がネズミであり、人の細胞システムとは大きく異なるため、人に効く保証はありません。そのため、こうした動物実験の報告はエビデンスレベルが低いと言えます。また、テレビなどで紹介されている「○○に効く食べ物」といった物のほとんどは動物実験レベルのため、エビデンスレベルが低いと述べています。

一方で、複数の研究結果を集めて総合して判定するメタ解析ランダムに集めた数百人規模の患者に治療効果を確認するRCTなどはエビデンスレベルが高いものが多いと書かれています。

~終わりに~

これまで、いかにビジネスに振り回されていたか思い知りました。著者の大塚先生もそれに対して不満を強く思っていたのでしょう・・・。ここには書ききれませんでしたが、より辛辣な表現もありました。

テレビや週刊誌などの情報はビジネスにつなげる必要があり、そうしたエビデンスレベルの低いものを紹介せざるを得ない理由があると思います。それに対して私がとやかく言うつもりはないですが、鵜呑みにしないように気を付ける必要があると思いました。また、新型コロナウイルスをはじめとしたテレビでの大げさともいえる報道に対しても「誰が得しているんだろう」といった目で見ることが大切なのかなと感じました。

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