最近、PWA（プア）の展示会に行った。
業界人ではない一般ピーポーなのでそんな大層なことではないけど、ただずっと気になっていたところに行けた嬉しさと接客中に話している中で、なんて丁寧な説明とブランドに対する愛を感じ居ても立っても居られず、今記事を書いている。
PWAはProgressive Workers Associationの略で、2020年にパンツ2型をファーストコレクションとしてローンチしたブランド。変わった人、極端な人、独立した人のための普段着を提案することをテーマにしていて、「個性は服に宿るのでなく、あくまで人間に宿る」（下記URLに記載）という言葉にすごく共感した。

ファーストルックはさまざまな職種の人たちをモデルにして撮影。一切の情報を削ぎ落としたシンプルなルックはとても印象的で世界観に引き込まれた。型はUNIHOME-01とUNIHOME-02で、2つとも素材はポリエステル100%を採用してる。

UNIHOME-01

ポリエステル100%のコットンライクなファブリックを採用したワークパンツ。見た目はツヤがあって、パリッとした質感。履いてみると、ウエストはハーフゴム採用でベルトレスで着用可能で、ストレッチが効いている。ハイドポケットが付いているなど、機能的にも申し分なし。

UNIHOME-02

こちらもポリエステル100%だけど、ウールライクなファブリックを採用したスラックスタイプ。生地の柔らかさ、ポリでは表現が難しいウールの上品さやツヤなど、これホントにポリなの？と思うくらいウールと遜色ないくらいキレイな生地。
丈は9分丈くらいで太さもお尻部分に余裕を持たせることで、履いた時に後ろから見るダボッとした感じにこだわって作られている。

UNIHOME-03

セカンドコレクションから加わったモデル。UNIHOME-02をベースに、シルエットをスリムに、丈をやや長く調整したワークスラックス。生地感は02と同じだが、シルエットが違うだけでこれだけ変わるのかと驚いた。しかも02と違うのは数センチの差なのにも関わらず、着てみると全然違った。うわ！ファッションって奥が深くて面白っ！と一人で盛り上がるほど心が躍った。また、接客をしてくださった人が「相手の生活に寄り添うパンツなので、色々なシーンで履くことができるパンツ。つい先日なんて結婚式に履いていきましたもん(笑)。」となるくらい形がキレイ。その一方で野暮ったさも残っているので、キレイめ過ぎない良い塩梅のパンツだと感動すら覚えた。なぜこんなにも感動したかというと、価格、生地、シルエット、アフターケア(洗濯や生地の経年変化)などの総合的に理想的なパンツに今まで出合えてなかったから。しかしついに理想に近い、今の気分にマッチするパンツを発掘することができてテンションが上がってしまった。

今回の展示会ではSTEELというくすんだ青(言葉で表現するの難しすぎるほど絶妙な色味)と赤茶色っぽいCHOCOLATE、渋みのある緑っぽいYOMOGIの新色が展開されていた。そこで私は、03のSTEELと定番のCHARCOALカラーをチョイスした。ただ、このチョイスに決まるまで相当悩んだ。なぜならプアはパンツブランドだが、今回からトップスアイテムが増えていたからである。パンツブランドだしそんな期待していないですよと行く前に思っていた自分をぶん殴りたい。
改めてここで謝罪させてください、疑って申し訳ございませんでした。
アノラックやコーデュロイのハーフジップポロ、リバーシブルベストなど、シルエットといい、生地といい、もう言葉も出ません。最高だった(語彙力なくてごめんなさい)。ここでトップスもつけるか悩んでいた時に、「トップスも自信ありますが、やっぱり手にとって感じてほしいのはパンツです！」と説明していただいて、パンツの2色に決めた。

ホントに行けて良かった。アイテムを直接見れたのもそうだが、プアのメンバーの方々が素敵な人ばかりで刺激的だった。ある人はアパレル販売員だったが、デザイナーの友人というのもあって、仕事を辞めてプアに加わった。友人と仕事するために現状を変えて新しい環境に飛び込むのってとても勇気のいることだが、その一方ですごく素敵だなと感じた。次回はデザイナーの方と話したいと思った。

今回は秋冬の展示会だったので、届くのは夏以降。
こんなに服が届くのが待ち遠くなるのは久々だ。
夏が少し好きになりそうだ。