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第13話:彼氏じゃない男性と二人きりで海外旅行

そこから度々デートを重ね
警戒心も徐々に解けてきたころ、彼からこんな提案が。

「ねえ、今度の休暇はどこか海外にいかない?」

『泣いてばかりだった私が、運命の人に愛されるようになるまで』

元彼にネズミ呼ばわりされていた、尽くしタイプ依存症ダメ女から、どうやって運命の人(フランス人)に出会い、ありのままの自分で愛されるようになったのか?実際に起きたリアルなマイストーリーを綴ってきます。

>>> ここまでの話

第1話:アラサーどん底負け組に転落…リーマンショックで失業&失恋
第2話:英語力ゼロ・・・勢いだけでシンガポールへ移住!
第3話:アラサー女子が、何の目的もなくワーホリってどうなの?
第4話:TOEIC500点以下で海外で仕事をゲットした理由
第5話:赤面症だった私が、なんでラジオDJに!?
第6話:凧上げフェスティバルでナンパに大成功!
第7話:ねぇ、シンガポールで一番有名な日本人にならない?
第8話:YouTube婚活で外国人500名以上からオファー殺到!
第9話:初デートのためにドイツから彼がやってきました
第10話:運命の人は、ストーカー?!
第11話:ポールダンスを勝手に見ないで!
第12話:初デートで連れて行かれた怪しいお店

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シンガポールは、東京23区ほどしかない小さな国。
数年もすると、どうしても「飽き」がきてしまう。

そんなシンガポールで暮らしている人たちにとって
週末に東南アジアの周辺諸国へ、弾丸で海外旅行というのは
一般的な休暇の過ごし方だったりするんだよね。

なので、一緒に海外旅行へ行こうと言われても、さほど驚かなかった。

「うーん、そうだなぁ〜。香港なんてどう?」

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タイ
ベトナム
ラオス
カンボジア
インドネシア
マレーシア…

カンボジア2
カンボジア

周辺の東南アジア諸国は、だいたい一人旅で制覇していて
次に行ってみたいと思っていたのが、香港だったんだよね。

「おっ、香港。いいね!じゃあ調べておくよ。」

数日後…

日にちは、5月1日〜5月4日で決まりね!

そういって

航空券からホテルまで、あっという間に手配してくれたのだ。

ついその場のノリで話に乗ってしまったものの
たまに会って、一緒に食事をするくらいならいいけど

仲のいい友達だって旅行で数日間、
四六時中一緒にいたら、多少は気疲れするもの。

4日間も一緒に旅行だなんて大丈夫かな…

そんな私の心配をよそに、彼は指折り数えて
楽しみにしているようだった。

「今日は君に渡したいものがあるんだ!」

そう言って、黄色い封筒を私に手渡した。

その中に入っていたのは

るるぶ香港

るるぶ香港


シンガポールで、日本語のガイドブックなんて
入手するの大変だっただろうに…

相変わらず、粋な計らいだ。

そして

その封筒の外には、手書きのメッセージカードが貼り付けられていた。

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For the first of our many trips...
(これは、僕たちがこれからたくさん旅行するであろう一番最初の旅。)

彼とは度々、食事をしたり、
一緒に出かけたりしていたんだけど

正式に付き合っているか?

と聞かれたら曖昧だった。

今までの日本人男性との交際経験しかない私にとって
そのあたりの感覚もよくわからない。

そんなことをぼんやりと考えながら
彼からもらった香港のガイドブックをペラペラと眺めているうちに

あ〜、早く小籠包食べたいなぁ…

気持ちはすっかり香港に
持っていかれていたのだった。

そして、いよいよ旅行当日

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チャンギ空港で待ち合わせをして、いざ香港へ。

香港らしいネオン街

(香港らしいネオン街)

初めて訪れる香港はシンガポールに似た雰囲気もあるんだけど
より中華色が強く、よりギラギラしていて
経済成長の勢いを肌で感じるほど、
活気と熱気とエネルギーに満ち溢れていた。

深夜でも混んでいる中華料理屋さん

(深夜でも混んでいる中華料理屋さん)

安くて激ウマ激込みの大人気飲茶店


(安くて激ウマ、激混みの大人気の飲茶店。注文するのも一苦労。)

カジノの街マカオ

(カジノの街、ギラギラのマカオ!)

見るもの全てが新鮮で
一瞬一瞬が楽しくて

そして

驚くほど、気を使わなかった。

いや

相手はめっちゃ気つかってくれていたのかもしれないけどw
少なくとも私は、不思議なほど一緒にいてラクだったんだよね。

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今まで行った旅行の話
フランスの家族や兄弟の話
日本の家族や生活について
シンガポールに来た理由…

香港を旅しながら、本当にいろんなことを話したと思う。

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「あのさ、日本人って付き合い始める前に
 ちゃんと告白しないといけないんでしょ?

「うん、カップルの多くは、
 そうやって付き合い始めてるんじゃないかな?

「じゃあ、君は日本人だから、ちゃんと告白するね。」
「ぼくとつきあってください」

しばらく黙り込んだあと

「ありがとう」

日本人らしく曖昧な返事をし
誤魔化すかのように

「じゃあ、フランスではどうなの?」

と質問を重ねた。

「フランスでは「告白」なんていう文化はないよ。
 気になる相手とデートをして気が合えば、そのままデートを続けるし
 合わなければそれまでじゃない?
 だから、付き合い始める前にわざわざ言葉で
 確認する必要なんてないよね。」

それでいうと

私たちは、もうすでに、
正式に付き合っているのかもしれない。

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楽しかったなぁ〜

シンガポールに戻り、旅の余韻に浸りながら
彼からLINEで送られてきた旅行の写真を眺め

ふと、こんなことを思ったんだ。

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あ、いい顔してる。
わたし、なんだかとっても幸せそう。


つづく>>>
第14話:究極の選択…交際3ヶ月の彼氏が海外転勤!追いかけるべき?


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