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0-2 プロジェクトマネジメントとは|Active Project Management 超実践トレーニング ガイド

management studioの吉見です。
中上級の実務者が現場で活用できるプロジェクトマネジメントスキルのトレーニングを、e-ラーニング・セミナー・アドバイザリーでご提供しています。トレーニングで使用している「Active Project Management 超実践トレーニング」のガイドから、コンテンツの解説部分をセクションごとにご紹介するシリーズ。
今回は「CHAPTER 0 Principle 原論」から「セクション2 プロジェクトマネジメントとは」についてです。


005 なぜプロジェクトにはマネジメントが必要?

なぜプロジェクトにはマネジメントが必要なのでしょうか?その理由はプロジェクトの最大の特徴である「不確実性」にあります。不確実性はスタート時が最も大きく、ゴールするまで残ります。一般的に、ゴールから逆算すると初期は16倍の変動(予算や品質など)の可能性があると言われています。プロジェクトはルーティンワークと異なりマニュアルがありません。「どうなるか分からない中で何も道筋が無いが成果は実現しなければならない」となると何も対策しなければ思った成果を、しかも価値を生むような成果を実現するのは不可能です。その対策がマネジメントです。プロジェクトマネジメントはスタートからの時系列の中でその時々の状況に応じてゴールまで導くためにあります。

006 「マネジメント」って結局なに?

「マネジメント」という言葉はよく耳にしますが使われ方には幅があり明確ではありません。管理、調整といった捉え方が多くみられますが、元々は「何とかする」という広い意味を持っています。管理や調整はそのための手段であってマネジメントそのものではありません。「マネジメント」は対象と組み合わさることで意味を持ちます。何かを「何とかする」。プロジェクトマネジメントは、プロジェクトを「何とかする」という意味になります。何とかするために何に対して何をするかは決まっていません。プロジェクトを何とかするには、プロジェクト成功のカギになる何か(品質、コスト、納期など)に対して、何をするのか(計画、管理、調整など)を考える必要があります。

007 プロジェクトマネジメントの目的

プロジェクトマネジメントは、規模が大きかったり専門性が高い特殊な仕事のためにある、というイメージがあるかもしれません。PMBOKでは、プロジェクトマネジメントを「プロジェクト要求事項を満たすために、知識、スキル、ツールと技法をプロジェクト活動へ適用すること」と定義しています。つまり、 「何かをなんとかして成功させる」ことがプロジェクトマネジメントの目的であり、規模や難易度、専門性によって必要性は決まらないということです。また様々なマネジメント手法はプロジェクトを成功させるためにあるので、知識や手法を覚えること自体が重要ではなく実践することが重要です。

008 プロジェクトマネジメントは時代によって変わる

プロジェクトマネジメントの歴史は古く、ピラミッドの建設にもプロジェクトマネジャーがいたと言われています。明確に意識され始めたのは1940年頃の軍事開発からでした。以降、プロジェクトマネジメントの考え方や手法は、その時代の主流となる産業やサービスによって変わっていき、時代ごとのミッションが与えられてきました。目指すものが明確な新技術や製品の開発を他者よりいち早く完成させる競争に勝つために管理する時代、エラーによって完成しない失敗を避けるためとにかく成果をかたちにする時代、そしてただ成果を作るのではなく価値を生むものを作る必要がある時代。今は「価値実現」がプロジェクトマネジメントの目的になっています。

あとがき

今回はプロジェクトにおけるマネジメントについての解説でした。普段何気なく口にしている「プロジェクトマネジメント」が実際はどういったものなのかご理解いただけたのではないでしょうか。

次回は「セクション3 Active Project Managementとは」についてご紹介します。management studio独自のプロジェクトマネジメント手法のご紹介ですので、ぜひご覧ください。また、トレーニングにご関心をお持ちいただけましたら、お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。

吉見周平
management studio contact@mgt-st.com
HP https://www.mgmt-studio.com
X(twitter) https://twitter.com/management_st_

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