見出し画像

インドにこんにゃくを広めたい。インドで食ビジネス?私がインドに来るまで。〜女子大生ビジネス立ち上げ海外インターン〜

こんにちは。近況を尋ねてくれたり、声をかけてくれたり、相談に乗ってくれたり、応援してくれたり、教えてくれたり、私と話してくれたり、コメントを送ってくれたり。私をサポートしてくれ、支えてくださり、いつも本当にありがとうございます。近況報告が出来ておらず、心配をかけてしまっている方、ごめんなさい。

日々の生活に追われるうち、なぜそこに辿り着いたか、なぜそれをしたいのか、背景や理由の部分を意識することが少なくなっていたように感じます。また、私自身まだきちんと記録できていなかったことに気がつきました。自身の振り返り・記録、そして近況報告を兼ねて、このnoteを書くことにしました。

2022年10月インドで挑戦するため・学ぶために留学・休学することを決意。
今年、2023年秋学期、大学4年後期より休学。

そして私は、2023年9月15日(金)にインドへやってきた。念願のインドに。始めの10日間は北インドとネパールを旅した。そして、9月26日(火)これから私の挑戦・学びの地となる南インドバンガロールに到着。10月からは蒟蒻(こんにゃく)ゼリーを広めるため日々奮闘している。

なぜ、蒟蒻?
先に述べると、私は蒟蒻会社の娘でもなければ、蒟蒻と出会うまで、蒟蒻の日本有名生産地’’群馬県’’を訪れたことすらなく、本当に’’蒟蒻’’にも’’群馬’’にも何の縁もゆかりもない人であった。
蒟蒻に何の縁もゆかりもなかった女子大生がインドにこんにゃくを広めたい?、なぜそこに辿り着くか想像がつかないことだと思います。。

直接的なきっかけは、

1.「インド人の友人に蒟蒻ゼリーをプレゼントしたこと」
2.「現インターン先の社長と初めてお話しした際、何に興味があるの?と尋ねてくれ、リサーチを勧めてくれたこと」
3.「リサーチを進める上で蒟蒻の現状について知るとともに、インドと蒟蒻の繋がりに気づき、インドでの蒟蒻の社会的可能性、そして蒟蒻自体の可能性を広げられると考えつくとともに正式にインターンとして受け入れてもらえるようになったこと」

この3つである。この3つの直接的きっかけについて掘り下げてみる。

1.「インド人の友人に蒟蒻ゼリーをプレゼントしたこと」


大学に仲の良いベジタリアンのインド人の友人がいる。彼女とホームパーティーをよくしており、彼女が食べられる味噌汁、きゅうり巻き、新小巻、大福などの日本食を作り食べてもらったが、食文化の違いにより、舌に合わずどれも反応が良くなかった。(食べ続けてもらうと好きになる可能性は大いにあると思いますが、、)
ある日、蒟蒻ゼリーを食べてもらうと、「Manaka(私の名, what is this? This is so delicious」と喜んでくれた。後日、一時帰国の際、インドの家族にお土産として持って帰るほどに気に入ってくれた。(食べてもらったのは、みんな大好きおいしくておなかもきれい蒟蒻畑です。)

彼女は、蒟蒻を知らなかった。蒟蒻の効果や、蒟蒻のことについて話すととても興味を持ってくれた。
とても嬉しかった。私自身、あまり蒟蒻について知らず、彼女からの幾つかの質問に答えるため、調べることを通して、蒟蒻について学んだ。


2.「現インターン先の社長と初めてお話しした際、インドで何に興味があるの?インドで何をしてみたい?と尋ねてくれ、リサーチを勧めてくれたこと」


私は「大学卒業までにする50のこと」のリストを個人的に作成しており、在学中に1年間の長期留学をすることを掲げていた。これまでの自身の関わりと興味から長期留学先の有力候補としてインドを選択。私の大学にインドとの交換留学協定のないという理由は大きいが、将来国際的に活動できるようになりたい、海外で働きたいという思いが強くあり、学生時代から海外で働く経験を積めたらと、インターンシップ留学を検討し、情報収集を行なっていた。

ある日、現インターンシップ先の社長とお話しする機会を得た。その際、インドで何に興味があるの?インドで何をしてみたい?なぜ、インド?というように、質問してくださった。

インドの全てに興味があると言えば、語弊があるかもしれないが、インドの食・環境・文化・ビジネス・宗教観・テクノロジー・経済発展・貧困・格差・音楽と多岐にわたって興味がある。それらを、インドを学びたい!、インドを実際に訪れたい!というのは根底にあるが、何をしてみたい?と聞かれた際、

''蒟蒻ゼリーをインドに広めたい''と真っ先に思いついた。

インドの友人に喜んでもらえたという成功体験と蒟蒻ゼリーなら動物由来のものが使用されておらず、ベジタリアンの多いインドで皆が食べられると考えたからだ。それに、日本ではインドからイギリスそして日本へ伝わったカレーがありインドカレー屋さんも大人気だが、インドでは日本食のプレゼンスは高くないと友人から聞きなんだか寂しかった、蒟蒻を通して日本食のプレゼンスを上げられるのではないかと考えた。(都度、主語が大きくなってしまい一括りにすべきでないものを一括りにしてしまっている点、ご了承ください。)

インターンシップ先の社長の経験からもその思いに賛同してくれ、きちんとしたリサーチをすることを勧めてくれた。そして興味から一歩踏み出しこんにゃくに関するリサーチを行うことになった。

3.「リサーチを進める上で蒟蒻の現状について知るとともに、インドと蒟蒻の繋がりに気づき、インドでの蒟蒻の社会的可能性、そして蒟蒻自体の可能性を広げられると考えつくとともに正式にインターンとして受け入れてもらえるようになったこと」


蒟蒻に関するありとあらゆるサイトを片っ端から読み、蒟蒻のことについて勉強した。日本の蒟蒻本拠地、群馬県にも複数回訪れた。(神戸から群馬は思いの外、交通費だけでも一般的大学生にとって大きな額だったがそれ以上に実際の地で日々こんにゃくと携わる方々と繋がれたこと、学べたこと、そこから得られたことがかけがえのないものになっています)(足を運ぶ!ってやっぱり大事。)

蒟蒻パーク訪問、かつての蒟蒻の聖地下仁田町にて、家業がかつて蒟蒻農家だったおばさんから、蒟蒻の変遷について教わった。

リサーチを進めていく中で、よく知られているダイエット効果・便秘解消効果など意外にも、群馬大学が蒟蒻の糖尿病予防効果を研究していたり、北海道大学が蒟蒻のアルツハイマー病予防効果を研究していたり、蒟蒻に含まれるセラミドという成分から美肌効果が期待できたりと多数の健康増進効果があり、蒟蒻という作物自体にとても可能性が含まれているということがわかった。

蒟蒻の優位性についてのスライド(インド市場における蒟蒻の可能性資料より)

また、蒟蒻芋そのものは煮たり焼いたりと一般的な調理法では食べられない(シュウ酸カルシウムが多く含まれており口の中の皮膚や粘膜を強く刺激してしまうため)、調理方法が確立し、常食文化が根付いたのは日本と中国の一部のみであるということ。

近年、ヴィーガン市場、プレバイオティクス市場の伸びから、テクナビオ社は、世界のこんにゃく市場規模が2022年から2026年まで年平均6.9%成⻑し、356.41百万ドル(約465億)に達すると予測されていること。その中で、蒟蒻は代替製品としての可能性、水溶性食物繊維としての可能性に秘めていること。

蒟蒻の原産地はインドまたはインドシナ半島であること。
インドはベジタリアン人口が世界一位であることに加え、糖尿病などの生活習慣病患者が急増していること。

このようにいくつか軽く述べるだけでも、このように挙げられ、環境的にも蒟蒻が可能性に満ちていると考えられた。

一方で蒟蒻の生産量は長期的にみて減少傾向にあること、消費量及び購入量の低下、蒟蒻農家は過去20年間で4分の1にまで低下といったような現状であることがわかった。

蒟蒻の現状について知るにつれ、蒟蒻について愛着が湧いていった。

リサーチでまとめるべきポイント・資料作成方法については、社会人3年目の兄にアドバイスをもらい、結果20枚の「インド市場におけるこんにゃくの可能性」というレポートが完成した。

蒟蒻市場環境世界についてのスライド1(インド市場における蒟蒻の可能性資料より)


インドでの蒟蒻栽培の可能性( GISを用いて)(インド市場における蒟蒻の可能性資料より)


そしてそのレポートを元に、現インターン先の社長にプレゼン。そして、インターンとして正式に受け入れてもらえることになった。(2023年1月 )(大歓喜)

その後、大学生が自ら立案したテーマに沿って自由な留学ができる、給付型奨学金を支給している文部科学省トビタテ留学JAPAN制度に「こんにゃくビジネスの立ち上げ!日本の伝統健康食材こんにゃくをインドへ」をテーマに応募。そして2023年6月に採択していただき、トビタテ留学JAPAN15期イノベーターコース生となった。(金銭的支援に加え、先輩と同期とのトビタテコミュニティ、事前研修、事務局の方からのサポートと留学の上で本当に支えになっています。)

トビタテ合格後かつ留学までの間に、蒟蒻農家・工房・スイーツショップを経営されている方のお家に泊まらせてもらい蒟蒻について学ばせてもらった。蒟蒻芋が貯蔵されている倉庫にて、人生初めて蒟蒻芋を触った、愛おしかった。蒟蒻工房で1つ1つ丁寧に作られている蒟蒻製品の数々、そのチームワークに感動した。蒟蒻スイーツの数々、蒟蒻のさらなる可能性を知るとともに見た目の可愛さ、そして美味しさに心いっぱいになった。お家で蒟蒻家庭料理を振舞ってくれ、どれも美味しく、また私を温かく迎えてくれ本当に嬉しかった。

8月には、台湾台中での蒟蒻販売に連れていってもらい、海外営業を始めて経験させてもらった。初めはほんの思いつきだった蒟蒻のこと、知れば知るほど、話せば話すほど、行動すればするほど、新しい気づき、出会いがあり、ガチャガチャで蒟蒻をモチーフにした婚にゃく指輪を発見すると、1人で複数回回すほど想い強くなった。

留学に行くまでの期間、私の1思いつきから本当にたくさんの方にサポートしてもらい、1人でインターネットで調べるだけでは到底知り得ないことを、たくさん学ばせてもらった。

蒟蒻ゼリーを広めたい、蒟蒻の可能性を広げたい、それが今の私の想いだ。

蒟蒻が広がれば、ヴィーガン食材・スイーツとしてのみでなく、研究対象も増えるだろう。蒟蒻が私含むとりわけ肥満予防と血糖値急上昇を抑え、みんなの健康を守るかもしれない。何せ、蒟蒻は精進料理の頃から使用されてきた伝統的日本健康食材だ。すでに世界に広まった醤油や豆腐同様、あらゆる可能性を持つ本当魅力的な食材だと思う。

インドに来て蒟蒻を広めるため、業務を始めてから早3ヶ月。市場調査・テストマーケティングを行うにつれ、市場を知り、そう簡単ではない困難なことが沢山見えてきた。一方、新たな発見、可能性も同時に見えてきた。沢山の方に支えてもらい、学生のうちにインターンシップ留学としてやって来られたインド。

このいただいた機会を活かせられるよう、全力で、でも焦らず。
蒟蒻ゼリーがインドの方に食べられ、喜ばれ、愛される。蒟蒻業界が盛り上がる。そんな未来を信じて。(インドに来てから挑戦している具体的なことについては、またいつか改めて記載したいと思います。)

と同時に、インドのこと、欲張りかもしれないが分野絞らず、沢山のことを学んでいきたい。日本の何十倍も人がいて、9倍も大きなインド。一括りにできないこのインドを、学びたい。

食分野に特に興味があることは今も変わりないがインドに来てから、インフラのこと(断水問題や停電、ひどい渋滞を経験して)、日印のテキスタイルとりわけ絵画や技法のこと、今に繋がるその歴史を知ること、TPOに合わせた服装・振る舞い、ごみ処理の仕方や環境のこと、そして社会的活動。学びたいことが多くなり、興味の広がりが尽きない。

ここに来られたことへの感謝を忘れず、今日も歩んでいきたい。これからも皆さん応援どうぞよろしくお願いします。

大好きな牛1405(ゴーちゃん)との写真



直接的なきっかけに結びつくまでの、今に関連する小さなきっかけ・経験記録


「’’蒟蒻’’、’’インド ‘’」この2ワードに分けて、今に行き着くまでの小さなきっかけ・経験を記録。

‘’蒟蒻’’

蒟蒻は日本の伝統健康ヴィーガン食材である。

~高校時代〜
高校1年生の頃ヴィーガンという言葉を知る。ドイツ人の友人から、ヴィーガニズム、食が環境問題に与える影響について教わる。自然環境に負荷を与えないため、自然環境を守るため菜食主義者となる人がいることをそれまでは知らなかった。その後2018年台風21号で地元関西空港周辺が被災した事をきっかけに、自身も気候変動や環境問題に興味を抱くように。そして竹林保全ボランティアや農場ボランティアに参加。

~大学1年次 コロナ真っ只中2020年大学入学〜
環境問題に関して記されている数々のドキュメンタリーを視聴。中でも、食が環境問題に与える影響、とりわけ畜産業が環境問題に悪影響を与えていると記されたものが多く、生産者側、およびその製品はいつも批判の的であった。まだ畜産業を間近で真に見たことのない、経験したことのない私がドキュメンタリー映画を鵜呑みに畜産業を批判することはできないと考えた。

~大学2年次 牧場へ〜
私の目で畜産業の実情を確かめたいとコロナロックダウン後に、北海道で住み込みアルバイトをして実情を学ばせてもらった。その時、農場の中の環境サイクルや労働環境など実際のフルタイムの業務を通じ、動物製品が悪とも善とも言わないし言えない、一概に括ることはできないと認識。食の選択肢が増えることは良いことだと多様性の観点からも実感。

私の通っている大学の食堂では、ヴィーガン、ベジタリアン、ハラルといった異なる食のスタイルに対応しておらず、食べられるものがないという問題に、留学生の友人複数人が直面していると知る。

~大学3年次〜
「誰もが安心して食べられる食堂の実現」を目標の1つに、インドネシア人の友人と学生団体 S&Iクラブを立ち上げ。JICA食堂はじめ、既に導入に成功している他大学訪問。大学内でヴィーガン・ハラルウィークの実施。

環境先進都市ドイツフライブルクへ短期留学。環境先進都市の仕組み、生活を学んだ。

友人に蒟蒻ゼリーを食べてもらい、蒟蒻に興味を持ち始める。

’’インド ‘’

~高校時代〜
とある面接にて、当時海外に行ったことすらなかった私は、「将来、インド・またはアフリカ(シエラレオ・レソト)に行きます」と宣言。

~大学1年次コロナ真っ只中2020年大学入学〜
大学内のCPP(カンバーセーション・パートナー・プログラム)に応募。オンライン国際交流を開始し、英語を向上させることに。初めての語学パートナーはグジャラート州在住のインド人。インドの文化・食を知り、彼女と仲良くなりインドが身近に。

~大学2年次〜
英語で開講される授業を取ってみた際に出会い、仲良くなった友人。彼女もまたインド人。学内で複数のインド人の友人ができ、インドがより身近に。かつて小さい頃得た情報から想像していたインドと異なり、さらに実際に訪れてみたい、インドを学びたいとの気持ちが強くなる。


この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?