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日本で感じた独特の食事情:台湾留学生の日本体験記②

 来日二日目、日本での海外生活が始まりました。朝食の時、台湾と日本の朝食事情が異なることを気づきました。(徐嘉鍵)

 初日の塩ラーメンを食べた後、すぐに寝たのですが、疲れのせいか夢が出てきませんでした・・・。日本での最初の朝、カーテンを開くと優しい日差しが部屋に入り込んできました。まるで日本のお日様が私を歓迎してくれるようだ、と勝手に想像してました。

 その時、腹から食べ物が欲しいとのメッセージが出てきました。あ!昨日、朝食の用意を忘れていました。どうしよう、何を食べようかな、と思いました。台湾では朝食専門の店があちこちあって、実家の目と鼻の先ですぐ朝食を買えました。日本ではまだ生活が慣れていないので、コンビニしか思いつきませんでした。

 ここで少し台湾の朝飯事情を話したいと思います。台湾人は、朝飯や外食を買ってから自宅や職場に持ち帰ることが多くて、自炊はあまりやりません。朝飯専門の店は注文をうけると、客の目の前ですぐ作って、ぽかぽかの状態で渡すのが一般的です。朝飯の専門店は、早餐店といいます。お勧めの朝飯は蛋餅(たまごと餅の炒めもの)、大根餅、飯丸(たくさん具が入っている台湾版おにぎり)、台湾版サンドイッチなどなどです。台湾を訪れる際には是非ご賞味ください。

 ちょっと寄り道してしまいました。話を戻します。歩いて5分程の距離のコンビニにいきました。ああ、日本のコンビニにはパンとサンドイッチなど冷たい食べ物しかないと感じました。心の底では、温かい食べ物が欲しかったです。しかし、パンコーナーには焼きそばパンやカレーパンなど日本独特な種類があって、すごく新鮮みがありました。ちなみに、焼きそばパンは、初めて見た瞬間、「なんだこの食べ物!本当に口に合うのかな?」と疑問を抱きました。とでも挑戦する気がなかったので、将来に持ち越しました。(現在は大好きな食べ物の一つです)。その日はメロンパンと牛乳を買って、自宅に帰りました。日本の牛乳を飲んだ時は驚きました。芳香味がたっぷりで濃厚な味がして、すごく美味しかったです。

 朝食が済んだ後、テレビの電源を入れました。同じ漢字圏の国なので、画面上の漢字を読みながら、何となくですが日本語の意味を想像しました。(まだデジタルに移行していなかったため、ニュース番組以外では字幕はほぼなくって、すごく難しかった。)

 あらかじめ台湾で日本留学のための資料をある程度集めたのですが、もっと正確な情報を集めたいと思いました。当時は、インターネットがなかったので、本屋さんが情報収集の唯一の手段でした。両親も日本に留学した経験があり、「本を買うなら、大学の町であるお茶の水駅周辺や新宿の紀ノ国屋」と勧められていました。そこで、山の手線に乗って新宿駅に向かいました。たくさんの人の波が網膜に焼き付きました。テレビで見た通り、東京はやはり国際大都市で、正真正銘のメガシテイ―であることを実感しました。

 本屋は8階建てのビルでした。ビル全棟に書籍が置いてあり、こんなたくさんの書籍を陳列してるなんてとびっくりしました。当時、台湾では本屋といえば1階2階建てがほとんどで、最大規模でも4階しかありませんでした。やっと辿り着いたコーナーで、日本語学校や大学入学案内の書籍を購入し、気が付いたら夕方過ぎでした。

 値段を気にしながら、本屋の近くに店を探しました。手頃な洋食屋さんを見つけ 明太子パスタを注文しました。台湾にはない味がして、「これは本格の和風洋食だ」と実感しました。まさに日本文化と西洋文化のコラボレーションの傑作だと、新たな味覚に感動を感じました。

 晩食を楽しんだ後、帰りの電車で気づいたことがありました。新宿駅は人が多いのに、電車内はすごく静かなのです。台湾では、満員バスや電車では談笑が普通にあって、面白いことがあったら車内全体に聞こえるくらい大爆笑が響くことがあります。

 帰宅後、バラエテイ番組を見ながら、気になる日本語を電子辞書で調べながら、日本在住の2日目が終わりました。(分からない単語が多すぎて、しかも芸能人が喋る言葉がなかなか見付からなかった・・・。)

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