わたしはバケモノだった⑧

8・好きなことをする、初めて心の底から安心した日

わたしは、自分の家と東京のシェアキッチンでごはんやさんを始めることになりました。

わたしが出していたごはんは動物性のものを使わず、玄米菜食で無農薬、無添加、刺激物なしで作っていました。
これはわたしが自分が好きなごはんで、それをお店でも出していました。

家でもサーフィン仲間や友達にふるまっていると、わたしが出しているごはんは“マクロビオティック”ということ、またわたしが朝しているルーティンがインドの“ヨガ“や“アーユルヴェーダ“の生活に似ているというのを教えてもらいました。

マクロビオティックを調べてみると、まさに自分が好きで作っていた料理でした。
精進料理というよりも、昔の日本人が食べていたような食事。
生活に関してもアーユルヴェーダで推奨されている生活そっくりでした。

当時のわたしの生活は朝4時に起きるところから始まります。
・鼻うがいと歯磨きと顔洗う
・お湯を飲む
・体を足裏から頭までマッサージする
・太陽礼拝というヨガの準備体操する
・瞑想する
・朝ごはんをたべる

出社じゃない日には22時までには寝る。だいたいは21時。

朝も波がいい日はサーフィンをしていましたが、ほとんどはルーティン通りに暮らしていました。

 そして、あるインドでヨガの勉強をしてきた友人に、「インドのアシュラムきっとあっていると思うよ」と言われました。

アシュラム?と思って確認すると、
ヨガを学び深めるための場所で、朝の5時20分起床から21:30ごろまで予定があり、毎日暮らしているようでした。わたしはとても興味がありました。自分と同じような生活をしている人や修行をした神さまのような人に会ってみたいと思いました。
その時はまだ不安だったので、行ったことがある友達と一緒に行こうとしていました。英語も話せない、インドも行ったことがないで、不安で誰かに頼りたかったからでした。

 会社を辞めて何をするのか詳しくを決めていなかったわたしはどうしようか悩んでいました。

ごはん屋さんをやりたいけど、どうしたらいいか。
でも、これって本当にやりたいことなのか?
どこかで腑に落ちていませんでした。

そのとき、前にレイキをしてくれた方のコーチング養成クラスの卒業生が初回セッションの募集をしているのを知り、何日か悩んでから、申し込みました。
レイキをしてくれた先生の方にはなんだか、こわくて頼めず、チハルさんという方に頼むことにしました。

 セッションを受ける当日とてもドキドキしながら、行きました。
 そもそもコーチングってなに?何話すんだろ?事前にアンケートを書いたもののどこか不安な状態で行きました。

 しかし、会ってみると、コーチはとてもやさしくて力強い雰囲気のある方でした。
わたしがなぜ来たのか、どうしたらいいかわからない話など伝えた後に、コーチのなぜコーチングをやっているのかという話を聞いたあとに、わたしも今までのことを話しました。時間は大丈夫か心配してはいるものの、自分の今までやおかしいんじゃないかと思うことを誰かに言いたくてしかたなくて、一気に話しました。

 話し終わった後はすっきりしましたが、どこかで変だと思われたのではないかという不安が入り混じりましたが、コーチはそれを受け止めてくれました。次に、感情の仕組みとコーチングについて話してもらいました。

まだまだ思考でどうにかしようとしているわたし、そして、それをどうにかしたいけどわからないでいるわたしにも気が付きました。

話をきいて、話を聞いてくれて、わたしと同じように悩んでいたこの人がどうやって今、堂々としているのかを話が終わるころには知りたくなりました。
わたしはいままで自分でどうにかしたくていろいろと試して回って、考えて調べて、考えて実践してを繰り返してきました。

たしかに、感情筋トレで少しだけ、感情に触れました。でも、それをもっとダイレクトに触れる方法があるんだと聞いて、やらないわけにはいきませんでした。
ということで、わたしもこうなってみたい、わたしはどうにか今の自分を変えたくて、すぐに3か月のコーチングをコーチに頼みました。

初回セッションでまず、自分が3カ月後どうなっていたいのかの目標を決めて、それに向かって自分と向き合っていきました。わたしはコーチングを通して、自分がいま生きている世界、今見ている世界はすべて自分が作っているのだと知りました。

コーチングも毎日やる感情を感じるワークの宿題がありました。
ネガティブな感情とポジティブな感情を毎日1つ以上感じて、メモしてコーチに毎日送ります。

これはとても面白くて、毎日朝の瞑想の始まりにやっていました。

 毎日自分と向き合う時間ができることで、少しずつ自分やどんなことでネガティブになって、どんなことでうれしくなるのかがわかってくるようになりました。
2週間に一度のセッションでは最近思ったこと気が付いたこと起きたことを話しそれについて、コーチと話すとたくさんの思い込みがあることに気が付きました。
これはカウンセリングの時にもありましたが、コーチングではそれをもっとしっかりと深堀して、思い込みができたきっかけになることまでさかのぼって、その時の感情に許可を出して、自分を受け入れていきました。

 文字で書いていると簡単そうに見えるのですが、毎回決死の覚悟と忍耐力が必要でセッションのあとは爽快感と疲れがありました。
いままでのわたしが怖くて、寂しくて無視してきた感情を今のわたしが受け止める。
確かに体は大人で、多くの経験をしてきていますが、子どもの頃から今までずっと怖いと思い込み必死でしまい込んできたパンドラの箱を開くのはとても怖いんです!

一生開きたくないと思っていたのに、なんで今?ってなるわけです。

 
でも、開くべき時にちゃんと記憶の扉が開いていくようになっていくんです。
わたしがちゃんと受け止める準備ができたと思ったら、潜在意識がひとつずつ、過去の出来事を思い出させてくれる。
すごく不思議だけど、納得感しかなかった。
一気に来たら受け止められないから、ちゃんと受け止められに来ているんでう。

何か不安なことや揺らぐことがあったら、チハルさんに連絡しました。
だれかに聞いてほしいことがある時も、いつも聞いてくれてとてもほっとしました。

3か月たってみて、わたしは当初わたしが達成したかったことの半分くらいを達成していました。
自分はいつもどこにも自分の居場所がなくて、誰にも理解してもらえなくて、どこにいて誰といても、結局はアウトサイダーのように感じていました。この3か月のセッションでわたしはそれをほとんど感じなくなったのです!これはとても大きなことでした!

 家に一人でいても、安心できる。
素直に思ったことを伝えられる。
わたしがわたしのままでいいんだとやっと実感できたのです!
いままでのわたしはひたすらに思考で、自分に幸せだ、もう大丈夫だと言い聞かせていただけだったのだと気が付くこともできました。

 彼氏がいなくても、誰と寝なくても、自分や相手を傷つけなくても、毎日過食しなくても、わたしは安心していました。

 チハルコーチとのセッションが終わってみて、わたしはわたしもコーチングを学びたいとはっきりと思い、コーチングの育成講座を受けることを決めました。

チハルコーチとのコーチングで、わたしがわたしを理解し、受け入れることでこんなにも満たされることを学べたことを今でもとても感謝しています。
 
8.5コーチング中の決断と変化

 コーチングのときにわたしは毎日、今度こそ人と付き合いたいと思って、毎朝ヴィジュアライゼーションで未来にわたしのパートナーになる人をイメージしていました。

生活リズムが同じで早朝におきて、家から庭に出るのに、木の階段を下りて、ふたりで森の中を散歩する

思い描くと心地よくて毎朝イメージしましたが、顔はわかりませんでした。

 わたしはコーチングを受けている最中に、内臓マッサージのチネイザンとマクロビオティックの先生が開催する2泊3日のプチ断食合宿に参加しました。
場所は長野の山の上にある時空の杜という場所で行われました。そこは昔企業の保養所として使われていた場所で、森の中にある施設でした。
宿泊する場所は2人相部屋で、保育士をしていて、最近辞めたという女性のヒロコちゃんと一緒でした。
わたしは朝4時半には起きて行動をするので、迷惑にならないように彼女に伝えると、彼女を実はわたしと同じ時間におきて、散歩をしているというのです!
同じようなタイミングで仕事をやめて、わたしは物語、彼女は絵を描くのが好き。共通点や共感できるところがいっぱいあって、わたしはうれしくなりました。
 その翌日の朝、いつも通りに起きると彼女も起きてきて、ふたりでお湯を一杯飲んでから、一緒に庭というか森を散歩しに行くことになり、ウッドデッキから庭にでた瞬間のこと。
 わたしが毎日、イメージしていた状況が目の前に現れたのです!!

 薄暗い朝、ふたりで森の中に散歩にいく、木の階段を下りて。彼女がわたしの望んでいたパートナーでした。物語を書く人と絵を描く人。お互いに高めあえる人でした。

 わたしがイメージしたときに、また恋愛で付き合うことを恐れて「パートナー」というあいまいな表現をしたことで、良き理解者や一緒にこれから何かしていくパートナーである彼女が現れたのだと思いました。

 その後、ヒロコちゃんに我が家でセルフチネイザンのワークショップをやってもらったり、わたしの生活にはいってみてもらったり、なによりも、わたしが描いたお話にヒロコちゃんに絵をかいてもらって作った絵本「エミリーとぴんくのりゅう」。いろいろなことに挑戦できてとても楽しかったです。

 また、同じくコーチングを受けているときに、わたしはひとりでインドに行って、ヨガとアーユルヴェーダの勉強をしに行くことも決めました。

 友達からそのアシュラムで、アーユルヴェーダクラスとヨガティーチャーになるクラスが日本語の通訳付きで開催されることを教えてもらいました。一度、どうしても行ってみたかったアシュラムに合計1.5か月も入れて、翻訳の先生付きで、ヨガもアーユルヴェーダもさわりを学べるとなったら行くしかありませんでした!
すぐに説明会を聞いてその翌日には申し込みをしました。9月に会社を退職して、12月22日からインドに行くことが決まりました。

 チハルコーチのセッションの後に受けることを決めてコーチングの育成講座は10月からスタートでした。
講座は大体3か月くらいかかると言っていたのでどうしようかと思いましたが、その条件でも大丈夫かちゃんと確認しようときめて講師のマリコさんのところに相談に行きました。
いままでだったら、勝手に無理だと決めつけていかなかったけれど、素直に話せるようになっていました。それを伝えたところ、講座の回数分できれば大丈夫だからと言ってもらい、インドに行く前までにおわらせるスケジュールを組んでもらい、参加できることになりました。
 

 でも、いや、いまは忙しい、お金ない、時間ない
そんなことを言って逃げていたわたしが自ら次々とやりたいことを見つけて決断していくことがわたしにとって大きな変化であり、誇らしくもありました。

 
 

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