僕の人間を形成したとかそんな大それた話じゃなく、とにかくいっぱい聴いた名盤5選



まえがき

 普段は基本的に誰に向けてるのか分からないサッカーについての記事と、お試しで始めたフィクションを書いているのですが、今日はお恥ずかしながら自分の趣味嗜好について書きたいと思います。

 僕はお笑い好きというよりは「テレビっ子」の色合いが強い子供で、その当時のテレビとの親和性がとても高かったのがJ-POPでした。

 大ヒットドラマや話題のCMとのタイアップはもちろん、「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」(MUSIC CHAMPまで書かなくていいという意見もある)、「うたばん」(深夜0時にスタジオの照明が落ちる)などの人気音楽番組の存在でオートマチックにJ-POPに触れていました。

 そして学生時代には、ゆず、19、サスケ、平川地一丁目の登場によるフォークブーム(平川地一丁目は書かなくていいという意見もある)、MONGOL800、GOING STEADY、175Rらの登場によるバンドブーム(それに付随してリストバンドブームも)が到来し、高校時代の僕はラグビー部と軽音楽部の二刀流となりました。

 そんな流れで音楽の趣味が変遷してきた事もあり、さほど洋楽や他ジャンルには興味を示さず、今でもJ-POPや、ポップスとロックサウンドが混ざり合ったような音楽が好きです。一点突破行くぜJ-POPERてな具合です(シマウマ)。

 言っておきたいのは、僕は全然音楽に明るくないです。なので、タイトルにもある通り「僕の人間を形成したとかそんな大それた話じゃなく、とにかくいっぱい聴いた名盤5選」を紹介します。


1.『ワールドワールドワールド』/ASIAN KUNG-FU GENERATION

※2008年3月5日発売

 人生で始めて熱中したバンドの、人生で始めて”1枚を通して聴く面白さ”を知ったアルバム。OPトラックの「#1 ワールドワールドワールド」から「#2 アフターダーク」で一気にギアをアップし、アジカンにしては少しポップなサウンドが続き、「#10 転がる岩、君に朝が降る」で必殺技ともいえる夕暮れの様なエモい終焉。と思いきや#11のSEトラックを挟んで、「#12 或る街の群青」「#13 新しい世界」でネクストステージに突入する。まさに1本のライブであり、1本のストーリーのような聴後感(読後感の耳ヴァージョン)。もしかするとベタな構成なのかもしれませんが、大学生の僕には中々の衝撃でした。僕の中での「アルバム」といえばこれなんです。

2.『Popdod』/BEAT CRUSADERS

※2008年6月4日発売

 本当に復活してほしいバンドです。覆面を被り、ライブ以外では素顔を見せないという奇抜な出で立ちを認識している人は多いかもしれませんが、その音楽性は実にポップ。英語の歌詞とサウンドで騙されそうになるが、彼らはメロコアロックの覆面を被ったポップミュージシャン。そんなBEAT CRUSADERSの最高傑作がこの1枚。「#1 TIME FLIES, EVERYTHING GOES」は壮大で疾走感があり、「#7 CHINESE JET SET」「#12 WINTERLONG」辺りはポップスとしての完成度が抜群。そして僕が全音楽の中で一番エモい曲だと思っている「#13 SUMMEREND」。バリエーション豊富でとにかく楽しいアルバムです。まえがきに書いた”ポップスとロックサウンドが混ざり合ったような音楽”が好きという趣向に気付いたのも、このバンドと出会ったから。似たバンドがいたら教えて下さい。

3.『うれしくって抱き合うよ』/YUKI

※2010年3月10日発売

 前提として女性シンガーが好きなんですよね、あたし。同性だからか男性のアーティストへの感想は「かっちょいい(かっこいいのフランクな表現)」の1本で終わってしまうんですが、女性アーティストは「かっちょいい」「可愛い」「素敵」「エロい」など、曲や歌い方によって色んな表情を見つけられるからです。そんな中でもやっぱりYUKIですよ。前作の『five star』(スーパーベストアルバム)で、ソロ活動の「ファンタジック可愛い(造語)」を凝縮しきった後にリリースされたこの1枚。聴いた時に「大人っぽ!素敵!」となりました。珠玉のシングル曲はもちろん、「#1 朝が来る」「#8 さようなら、おかえり」といった懐かしさを覚えるナンバーに、リード曲でもある「#9 うれしくって抱き合うよ」と名曲揃い踏みです。個人的には、旅行の帰りの車で流したいアルバム第1位ですね。


4.『WORLD WIDE DEMPA』/でんぱ組.inc

※2013年12月11日発売

 僕はアイドルオタクの時期もありまして、ももいろクローバーZ、でんぱ組.inc、せのしすたぁ、旧BiS、プラニメと様々なアイドルをまあまあの熱量で追いかけていたんですが、アルバムを1枚選ぶとしたらこれです。でんぱ組.incが爆発的に人気を得た6人体制(最上もが・夢眠ねむを擁していた)一発目のオリジナルアルバムで、「秋葉原と渋谷を繋ぐアイコン」というテーマが溢れ出ている1枚。「#2 でんぱれーどJAPAN」「#3 Future Diver」「#15 でんでんぱっしょん」といった電波系アイドルの新境地は遺憾なくアピールし、現在の流行を先取りするような渋谷系ミュージック「#10 冬へと走り出すお!(かせきさいだぁ作)」「#14 強い気持ち・強い愛(小沢健二のカヴァー)」でオシャレに決め込む。当時のでんぱ組.incのこのバランスがめちゃくちゃ好きでした。アートワーク(無理して使ってみた)もゴテゴテのオタク感と都会感が同居してて最高でした。


5.『THE PARK』/赤い公園

※2020年4月15日発売

 僕が令和に入って初めてハマった1枚。Vo石野理子、加入後最初で最後のフルアルバムで新生・赤い公園の看板作品。このアルバムきっかけで過去の赤い公園の曲を聴いてみたんですが、オリジナルメンバーの佐藤千明氏が”ディーバ”って感じのヴォーカルだからなのか、もしくは単純にキャリアが若かったからなのか、もっとギラギラした雰囲気に感じました。一方、新生・赤い公園のこのアルバムはそれこそポップスや歌謡曲により近くて、思いっきり僕好みだった。赤い公園らしいテクニカルなバンドサウンドを基盤にした上で、「#2 紺に花」「#8 夜の公園」あたりはアイドルソングでも成立するような清涼感と可愛さがあります。間違いなく日本音楽史に残る伝説のガールズバンドです。



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