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PL第8節 レスターVS.マンチェスター・ユナイテッド プレビューしてみる

 久々の投稿。というか最近頻度が減っている。熱い代表戦で一喜一憂し終わると、それよりも熱い各国リーグ戦が再開される。ということで今回は久々のプレビュー記事でも書いて、リハビリしようかなと思います!

両チームのスタメン予想

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 勝ってなるスタメン予想してみました。ちなみにレスターはDAZNの視聴期限が切れていた関係で、ELの2試合を下見しました。

 ユナイテッドはいつもの通り4-2-3-1で入ることは間違いないでしょう。CB離脱の関係で、若干ディフェンスラインに不安を抱えますが、バイリーは純粋な守備能力で考えればヴァランに匹敵する能力があるといえ、彼がトップフォームで入ってくれれば問題はないかと思います。(激しい中盤の争いがあると予想されるため、)中盤コンビはフレッジ、マクトミネイで組ませたいのが本音ですが、移動の疲労も考えるとマクトミネイの相棒はポグバが妥当でしょう。

 一方のレスターはチームとしての質を落とさずに3バックと4バックを相手によって使い分けて戦うことができるチームです。昨季の3度のユナイテッド戦では4-4-2(4-2-3-1)を2回、3-1-4-2を1回用いています。ということで、正直なところ3バックと4バックのどちらを採用するかはわかりませんが、ユナイテッド対策として3バックを採用してくる可能性も十分に高いので、その予想にしてみました。理由は後述します!

レスターの現状

 レスターの現状を一言でいうと、調子が悪いです。直近5戦でわずか1勝、リーグ戦も13位に沈み、ELでも未だ勝利がありません。そこで、ELナポリ戦、ELワルシャワ戦を見てみましたが、内容としては昨季までと変わらないレスターでした。ワルシャワ戦に関しても、プレッシングに捕まったところからの失点で敗北、ナポリ戦もカウンター2発でリードしながら終盤のオシムヘンのスーパーゴール2本で同点とされていました。もちろん、調子が悪いには何かしらの原因があるのでしょうが、私が見た2試合ではそれを感じさせない内容でした。

 ただ、そうはいってもレスターが調子が悪い原因として、CB陣の怪我人は挙げられるでしょう。昨季目まぐるしい活躍を見せたフォファナは長期離脱中で、ディフェンスリーダーであるエヴァンスも度重なる怪我によりリーグ戦の出場はシティ戦の途中出場の1回のみとなっています。DFラインにはヴェスタゴーア、バートランドが加わりましたが、その連携面も含めて課題を抱えているといえます。ということで、ユナイテッドは1つの狙い目としてDFライン裏への球出しや、相手の定位置攻撃を奪ってのカウンターをしていくと良いと考えられます。特にヴェスタゴーア、ソユンクはどちらもスピード面に不安があるため、レスターが4バックを採用した際にはユナイテッドのカウンターが刺さるシーンがあるかもしれません。

試合の展開を予想してみる

 まず、昨季の3試合のデータから判断して、(一方的な試合展開にならなければ、)ボール保持率は両チームともに50%前後を推移するような試合展開、つまり両チームに「自分たちの時間」がある試合になるでしょう。その状況下で、非保持側、保持側どちらが得点するのか、両チームともにカウンター、保持攻撃ともに高精度のものがあり、一瞬のトランジションで試合が動くことになるかもしれません。

 さて、なぜレスターが3-1-4-2を採用してくるかという理由を説明していなかったので、試合展開の予想ついでに言及していきたいと思います。レスターが3-1-4-2で入ることによるメリットは2つあり、それはどちらもユナイテッドの4-2-3-1(4-4-2)に対する配置的な優位といえます。


 まず、攻撃面。ユナイテッドは守備時には4-2-3-1または4-2-2-2のようなかたちで両WGも極端に中央に絞らせながら相手をサイドに誘導するプレッシングをして、撤退したときには4-4-2のようなかたちになります。

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 また、レスターが3-1-4-2のままビルドアップを行う場合、ユナイテッドの4-2-3-1に対して嚙み合わせが完全に合致するため、この場合はユナイテッドに有利に働きます。だがしかし、それをしないのがロジャーズのレスターです。

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 レスターは恐らく、3-1-4-2のIHのうち1枚を押し上げ、3-4-3のようなかたちでビルドアップをすることで、ユナイテッドのプレスを剥がしにかかるでしょう。ユナイテッドも図のように3-4-3に対して4-2-3-1で守る術を整えていますが、①ロナウドの守備範囲②SHと相手両脇CB、SBと相手WBの距離によって生まれる「時間」によってなかなかプレッシングがはまる状況にはならない可能性があります。そのような状態が続き、ユナイテッドが撤退守備を強いられる時間が増えると、3-4-3と4-4-2での配置による優位を存分にレスターに使われるでしょう。

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チェルシーやイタリア代表の[3-2-5]が一大ブームとなっていますが、3-4-3は4-4-2(2枚)や4-3-3(3枚)に比べて中盤の枚数が4枚(ダブルボランチと両シャドー)と数的優位を確保できる仕組みとなっており、そこを起点として、両サイド高い位置をとるWBに配給したりすることによってチャンスを生むことができます。ユナイテッドは特に撤退守備のときのブロック全体のコンパクトさに欠けるため、1列目と2列目の間(2トップと中盤の間)にスペースができやすく、3-4-3を敷いてくる相手には分が悪いです。

 レスターは4-2-3-1を採用してきた場合も、片方のサイドバック(多分、右)の列を上げることによって3-4-3のようなかたちを形成してくることが予想されるので、その攻防は観戦者としての1つの見どころですし、ユナイテッドはこの課題に対してどのように対応するのか、SHの守備意識がキーになりそうです。


 次に守備面ですが、これは簡単でさっきの話の逆になります。

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 このようにレスターが3-1-4-2を採用してきた場合、ユナイテッドの4-2-3-1でのビルドアップに対して嚙み合わせが合致するため、ユナイテッドはビルドアップに苦しむことになるでしょう。ユナイテッドがハイプレッシングの相手を苦手としているのはヴィラ戦(ヴィラは3-1-4-2を採用)でも証明されていますし、レスターがこの手を使ってくる可能性は十分にあります。ユナイテッドはヴィラ戦からインプルーブしたビルドアップを見せることができるのか、個人的にはロナウドが前線にいるので潔く「蹴ってこぼれ球」っていう風にしてもいいと思うですけどね。

 以上、レスターが4-2-3-1ではなく3-1-4-2を採用してくると私が考えた理由とその場合の局面展開を述べてきましたが、ざっくりまとめるとレスターは「嚙み合わせ的に優位な手段」を取ってくるのではないかということです。ただ、上述したように3バック・4バックいずれを採用したとしても、レスターは3バックを用いた高度なビルドアップと高い位置からのハイプレッシングを行ってくると考えられるため、ユナイテッドにとっては(直近の試合でも課題となっている)特に守備面のプランがカギを握ると思います。

この試合のキーマン

・レスター   ユーリ・ティーレマンス

この試合に限らず、レスターの今のサッカーを攻守ともに支えているのは間違いなく彼です。ユナイテッドの守備面がカギになると考えると、レスターの攻撃のタクトをふるうティーレマンスの出来がレスターにとっては重要となるでしょう。

・マンチェスター・ユナイテッド クリスティアーノ・ロナウド

正直、個人的な意見をいうとビッグマッチにおいては彼ではなくカバーニを先発させてほしいですが、それはないと思うので、彼をキーマンに挙げさせていただきました。上述してきたように、レスターの完成度の高いボール保持攻撃に対してユナイテッドのプレッシングと撤退守備がカギになるわけですが、彼がこの試合でどのような守備のタスクを担うのか、どれだけの守備意識を見せてくれるのか、という点は注目すべき点ですし、昨季のユナイテッドから「変化した点」としてロナウド、サンチョはレスターに脅威を与えるかもしれませんし、チャンスを与えるかもしれません。

さいごに

 新加入選手のフィットの問題などもあり、両者ともに本調子ではない中での1戦。ユナイテッドはこの後も厳しい試合が続くだけに絶対に落とせない1戦ですし、レスターもホームでのこの試合の勝利で調子を取り戻したいところです。両者の現状を考えても、激しい試合、見どころのある試合になるのは間違いないでしょう。では。

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