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【私は妊娠できるの?】もちろん子供を授かれば嬉しいけれど


世の中のほとんどの男女が、「避妊しなければ当たり前に妊娠する」と思っているのではないかと思う。

私も初めはそうだった。
避妊無しの性生活を送れば、女性はみんな当たり前に妊娠するものだと思っていた。

だけど、そうではないということを20代後半になって知った。

予期せぬ妊娠に涙する人もいれば、
授かれなくて涙する人が大勢いることを知った。

子供を授かるために病院に通い、性交渉のタイミングの指導をもらい、時には検査のために子宮に器具を挿入し、激痛に耐えながら採卵し、注射を打ち、テープを貼り、それでも子供を授かれず毎月の生理のたびに涙している人がいると知った。


それからは友人が結婚しても「子供はまだ?」と軽々しく聞かなくなったし、芸能人が不妊治療の経験を語るニュースを食い入るよう見た。

私自身はブライダルチェックを受けていないし、妊活を始めたのは新婚旅行を終えた今月からだから、妊娠できるかどうかは現状わからない。妊娠できる体かもしれないし、妊娠しにくい体かもしれない。神のみぞ知ることだ。


まだ何もわからない状態なのに、不安になった。

不妊治療について、知れば知るほど不安になった。


私は授かることができる体なのかな?できなかったらいつからクリニックに通えばいいのかな?あ〜この人妊娠したんだな、妊娠できる体ってとっても幸せなことだよな。

自分の体のことについて全く知らない、神のみぞ知る未来のことに、不安ばかりが募っていた。



夫には話しておこうと思った。


妊娠は奇跡だということを。


いわゆる「妊娠できる体」だとしても、妊娠は奇跡なんだと。

1ヶ月に1回の排卵日があること。卵子の命は24時間だということ。ぴったりのタイミングで性交渉をしても、妊娠する確率は100%とは程遠いということ。世の中には子供を授かりたくても授かれない人がいること。私自身の体も、子供を授かるかどうかだなんてわからないということ。


夫に排卵日の話をすると、

「え(๑╹ω╹๑ )!!!!卵が出てくるのって1ヶ月に1回なの(๑╹ω╹๑ )?!?!?!?!?!俺タイミングなんて関係ないと思ってた(๑╹ω╹๑ )!!!!!」

夫の反応は予想通りだったし、世の多くの人がこの反応になると思う。


「そうだよ。そのタイミングにぴったりあったとしても、妊娠する可能性は50%もいかないんだよ。」

「そうなんだ〜・・・・(๑╹ω╹๑ )妊娠って奇跡なんだね(๑╹ω╹๑ )」

「そうだよ、奇跡なんだよ。当たり前じゃないんだよ。」

「俺らがこうして生まれてさ、普通に成長してさ、普通に結婚してさ(๑╹ω╹๑ )これって奇跡なんだね(๑╹ω╹๑ )」

「そうだよ奇跡だよ。ありがたいことだよ。」

「・・・・・・でもまにょちゃん(๑╹ω╹๑ )」

「ん?」


「もし子供が俺らのとこに来なくてもさ(๑╹ω╹๑ )俺らなりに幸せに暮らしていこうね(๑╹ω╹๑ )」




その言葉に、肩の荷がおりると同時に涙が溢れそうになった。



「もちろんさ(๑╹ω╹๑ )俺子供好きだからいつか産まれてきたらいいなと思うけどさ(๑╹ω╹๑ )俺ら2人でも十分幸せになれるからさ(๑╹ω╹๑ )その時は2人で楽しく過ごそうよ(๑╹ω╹๑ )」



どうして夫はこんなにも、私がかけて欲しい言葉がわかるのだろう。



「うん、そうしよう。ありがとう。」



「大丈夫だよきっと(๑╹ω╹๑ )」



そうして眠りについたその日は、幸せそのものだった。

起きてもいないことに、神様しか知り得ないことに、不安を募らせるのはやめようと思った。




後日、義理の母とランチに行った。

義理の母とはとても仲が良く、転職活動がどうだの日々の食事がどうだのたわいのない話で盛り上がった。


ただ、義理の母にも話しておきたいことがあった。


子作りのこと。


孫はまだかな?と心待ちにしているだろうから、「いつ???いつできるの??????」とうずうず待たれるよりも、新婚旅行を終えた9月以降で考えているという話をしたかった。


「おかあさん、私たちは9月以降に子供のことを考えてるんです。」

「そうね、飛行機とか不安だもんね子供できちゃうと。」

「はい」

「・・・・・・でもねまにょちゃん。もちろん子供ができるのはとっても幸せなことだけど、もしできなかったらできなかったで2人で幸せに暮らせばいいんだからね。



夫は、このお義母さんのもとで育ったからあの言葉をかけれたんだ。


「私の妹もね、授からなかったの、赤ちゃん。こればっかりは本当にどうしようもないことなの。私たちも絶対に産んでなんて思わないからね。2人が幸せならそれでいいの。それでいい。あんまり負担に思わずにね。」


そう優しく笑うお義母さんを見て、夫と結婚できて、お義母さんと出会うことができて、本当に良かったと。私は幸せだと。そう思うことができた。


「あんまり気負わずにさ(๑╹ω╹๑ )深く考えすぎるのも良くないからさ(๑╹ω╹๑ )」と言う夫。

けれど子供が大好きな夫は、

「次の排卵日はいつなの(๑╹ω╹๑ )?俺コンディション整えないと(๑╹ω╹๑ )!!!!きゃきゃっ」と笑っている。


プレッシャーだと思うんじゃなくて、妊活に協力的で嬉しいなと思える自分がいる。


夫の言う通り、妊娠のことはできるだけ意識せず、ただただ今という時間を幸せに感じれるように過ごしたいと思っている。夫だってそう言ってくれているんだから。



だけどいざ妊活が始まると、自分の体調に敏感になる。


なんか気持ち悪いようなきがするな

なんかお腹が張ってるきがするな

これっていわゆる想像妊娠なのかな

今日のおりものはどんなかんじかな

この黄色いおりものは生理の前兆かな

フライング検査なんてあるんだな

生理予定日2日前とかでも陽性になることあるんだな

やってみよう

妊娠検査薬って簡単に手にはいるんだな

想像より安いな

検査ってドキドキするな

あれ、陰性だな

1時間後にみたら陽性になってることもあるって誰か言ってたな

あれ、1時間たっても陰性だな



妊活1ヶ月目にしてこの調子じゃ先が思いやられるなぁと、どよどよとした時間を朝から過ごした日が何度もあった。



珍しく今周期は生理が5日ほど遅れている。

新婚旅行でハワイに1週間もいたし、そのストレスでずれてるんだろうなと自分に言い聞かせるにもかかわらず、期待をやめることができない。


我慢できずに再度検査をした結果、これまたきれいな陰性。陽性をかすりもしない陰性。


期待していた結果と正反対の現状に、なんだかずぶずぶと心がゆっくりどこか奥底へお落ちていくような感覚になった。


私なんて1周期目の妊活新参物ですよ。妊活界隈ではそれこそ赤ちゃんですよ。そんな私がこのたった1周期目でのこの事実に何を落ち込むことがあるのか。そんなことを思って、また落ち込んだ。


けれど、1周期目で落ち込めるのは、世の中には不妊治療と共に今の人生を歩んでいる夫婦がたくさんいるということを知っているから。妊娠が当たり前ではなく奇跡ということを知っているから。


当たり前ではない奇跡をもし授かることができたのであれば、そのありがたさを他の誰よりも噛み締めれる。


期待ではなく、希望を見よう。


妊娠は私に当たり前のように降り落ちてくるイベントではないということ。

1ヶ月に1度舞い降りてくるチャンスが、私に微笑みかけてくれるのかということ。



チャンスに微笑んでもらえる人になろう。



今日を私なりに精一杯生きて、


精一杯幸せを感じて、


夫や家族にありがとうと伝えて、


神様がこの人に奇跡をプレゼントしようと思える私になろう。



期待ではなく、


希望を。



私達夫婦・家族の未来が、

どんな形であれキラキラしたものでありますように。



そんな未来を作れるよう

今を生きているという奇跡を、

妊活できる日常があるという幸せを、

目の前にあるすべてのものに感謝を忘れない私でいれますように。



皆さんの希望が、


叶いますように。




まにょ

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