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プライベートからパブリックへ

2017年の3月9日から始めた私のnote、「record of toyko」はいつの間にか1年を迎え、そして奇しくも1年後の2018年3月9日に、このブログがきっかけとなり、念願だった本を出せました。ふっと体が軽くなって、より一層、私の人生が豊かで楽しくなっています。毎日誰かに読まれているというのは嬉しいです。そして実際に手に取れる物となったことにも感動します。

この「record of tokyo」は、私が2013年に作った「Native of Tokyo」の続編と思ってブログと写真を続けました。私は「Native of Tokyo」を作っていた2012年の1年間、純粋に写真だけで生活をしていませんでした。ですから、「Native of Tokyo」は、プライベートの写真家としての写真です。しかしこの「record of tokyo」はそれとは少し違います。

「record of tokyo」を書き始めた2017年からのこの1年間、私は純粋に写真だけで生活しています。自分でもそのことに驚きます。だから、これはプライベートではなく、ビジネス、私の事業の一つです。また、書かないことも書きたくない本音も沢山ありますが、なるべく赤裸々に書いてきたつもりでもあります。まさしく、私が見ている東京をなるべくそのまま、記録しました。だから「Native of Tokyo」を作っていた時よりも、遥かに多くの人と出会い、話し、そして何より大勢の人の目に触れるよう、自ら発信し続けました。発信すると、様々な人が予想以上に興味を持ってくれることに気付きました。それに伴って、あらゆる価値観に触れることができましたが、それでも、私自身が持つ美意識は一向に変わりませんでした。

写真や文章、人間性及び作品性は、あまり変わりませんが、唯一変わったことと言えば、大勢に見てもらっているという状況だけです。

好きな写真家のルイジ・ギッリは、「写真講義」という本の中で「写真はつねに完璧な二元論のなかで実現します」と言っていて、これが私の心の中で、強くずっと在ります。

「Native of Tokyo」の対になったものを新しく作りたい、そしてこの二つが一つの作品としても捉えられるものにしたい、そう感じた時に「record of tokyo」という言葉が出てきました。これが思いついたのは、九段下の駅を出てすぐの時です。

「最終的にどうなりたいの?」友人が私に聞きました。好きな写真を仕事にしながらも、何かくすぶっていた私はこう答えました。

「自分が好きな写真だけで生きていたい」

そうなるために私は何をすべきなのか、そして、好きな写真とは、それだけで生きていくとは、自分で発した言葉でありながら全てが明らかになっていません。継続だけが真実に近付けると、私は思います。

「record of tokyo」のブログ更新頻度は毎日ではなくなりましたが、気の向いた時に書きたい時に、続けていこうかと思います。


2018年3月28日(水) 〜4月10日(水)、HCL 神田フォトスペースにて「record of tokyo」の写真展が開催されます。

mao nakazawa 写真展「record of tokyo」
会場 / HCL神田フォトスペース
住所 / 東京都千代田区神田小川町2-6-14
電話 / 03-3295-2191
展示期間 / 2018年3月28日(水)〜2018年4月10日(水)
開館時間 / 9:00~18:00(土曜日は17:00まで、最終日は16:00まで)
休館日 / 日曜日、祝日、第2・第4土曜日、年末年始、夏季休館日 (展示期間中の土曜日、3月31日と4月7日は開館)
*入場無料
HCL神田フォトスペースウェブサイトhttp://www.horiuchi-color.co.jp/photo-art/photo-gallery.html

また、土曜日は在廊予定です。私が在廊中に限り、販売中の書籍「でも、ふりかえれば甘ったるく」 #でもふり 購入可能です。
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