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【読書_感想✍️】『やなせたかし 明日をひらく言葉』

アンパンマンの作者である
やなせたかせさんの本。
代表的な言葉が抜粋して紹介されていて
またやなせさんが自分の半生も語っています。

なぜ子供たちがアンパンマンに
一時期夢中になるのか? ということを
ずっと疑問に思ってきました。
今回この本を読んで
その謎が少しわかった気がします。

子供はよく物事がみえます。
やなせたかしさんが
本気で子供達に問いかけている物語だから
ある意味人間世界に馴染んでいない
一時期の子供たちに
人気があるのではないかと思いました。
子供たちはアンパンマンの歌をよく歌いますが
よくみると歌詞は
何のために生まれて何をして生きるのか
ぼくらはみんな生きている
生きているから かなしいんだ 等
かなり哲学的なことです。

物語の中でアンパンマンは
自分の顔をあげて他者を助けます。
正義は自分を傷つける献身の心がなければ成立しない。
戦争を経験してその中で飢えた経験もある
やなせたかしさんが辿り着いた価値観です。
人間として本当に大事な部分について
問うている物語だから
みんな揃ってアンパンマンアンパンマンと
言い続ける時期があるのかなと思いました。

一方で大体の子供たちの興味は、
アンパンマンを経て
ディズニーや戦隊モノに移行してしまいます。
しかし商業的なものに興味が移ることは
これはこれで人間世界に順応し始める第一歩
として成長なのかもしれないとも思いました。

この本の中では
絵本では語られていないやなせたかしさんの
価値観や言葉が詳しく書かれていて
おもしろかったです。


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