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快適な街と暮らし

コロナの影響から、リモートワークの浸透により、ここ数年で住む場所を変える人が増えた。
湘南地域に暮らす私たちは、駅やスーパー、近所の道を歩いているだけでも、肌でそれをしっかりと感じている。

快適な暮らしができる場所というのは、その人の暮らしにまつわる優先度で決まる。

巨大で便利なショッピングモールが近所にあることが優先度が高い人もいれば、
海まで歩いていけることが重要な人もいる。

私たちは、巨大スーパーもショッピングモールもホームセンターも大型100円ショップも、日常的には必要なかった。
買い物は目的を持って短時間に済ませたいし、
必要なものを買ったらすぐに帰りたい。
人混みにさらされる時間をなるべく短くしたい。
ショッピングモールをなんとなくぶらぶらすることが、
大学生くらいまでは楽しかったはずなのに、今は全く楽しいとは思えない。
そんなことをしたら、ただただ疲労困憊し、何かドス黒いものが体内に蓄積される感じがしてしまう。

今年の夏から暮らしているエリアは、湘南エリアの中でも一際静かな地域で、
夜は本当に人が暮らしているのか訝りたくなる程だ。
その代わり、朝は早い。日の出と共に人々の暮らしが開始されているのを感じる。
7時頃には近所のベランダには洗濯物がはためいているのが普通の光景だ。

このリズムがとても心地よい。
一番近いスーパーマーケットは歩いて30分くらいの場所なのだけれど、
不便は今の所感じていない。
疲れた時はバスも使えるし、元気があって天気も良ければ歩くと程よい運動になる距離だ。

知り合いに引っ越した先のエリアについて言うと
「そんな不便な場所によく住めるね」と言われるのだが、
一番近くのコンビニまで車で30分(それも確か6年くらい前にできたコンビニ)のような北の果ての超田舎を知っている私としては
こんなものは不便のうちには入らない。
今の家からコンビニまでは歩いて5分で着く。とても便利である。

暮らしに求めるものの基準が似ている人たちが、同じ地域に留まるのかもしれない。
結果、それらが街の空気感を作っていくのだろう。

住みたい街ランキング上位の地域から
そこがどうしても住み心地が悪くなって我慢ならず離れた今、
おかげさまでとても快適な暮らしを満喫している。

今いるここは、今後も絶対にそんなランキングに入るようなことになって欲しくない。

私たちと同じような感覚の人たちが、住みたい街ランキング上位の地域から脱出し続けている。
そしてそのランキングの街には東京から最近引っ越してきた人たちが
新築のマンションに続々と入居。
高層マンションは建つ度に売れに売れ、
そういう空気感の街へとあっという間に変貌している。

世の中の匠な宣伝文句に惑わされないように、
自分の基準をしっかりと持ち、判断していきたい。

誰かのステキは、自分の素敵と同一とは限らない。
常に、疑って問い続けるべし。

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