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生きる、死ぬ、託す。世代を越え、受け継ぐものがある。

どうも、「普通になれなかった人間」シンリです。

今回はですね、#心に残ったゲームというお題を見て、
「あれを出すしかない……!」と感じたゲームがあるので、書かせていただきたいと思います。

察しの良いゲーム好きの方であれば、当記事のタイトルでピンと来た人もいらっしゃるかもしれませんね。

今回ご紹介したいのは、世代交代RPG「俺の屍を越えてゆけ」
通称「俺屍(おれしか)」平安時代が舞台の和風RPGです。

私が、私の祖先や、死生観などに興味を持つきっかけになったゲームです。

PS(プレイステーション)が初出で、その後、携帯機のPSPリメイク(内容はほぼ同じ)されています。
いささか古いゲームなので、入手はやや困難かもしれません。

中には、PS Vitaでダウンロード版を購入して遊び続けている方もいるようですが、
現時点で、PlayStation Storeから購入できるかどうかは不明です。

なお、PS Vitaで続編が出ていますが、そちらはあまり評価が良くないようです。
一作目の評価が高すぎたがゆえに、期待値が上がりすぎていたのかもしれませんね。
私個人としては嫌いではなかったです。

というわけで、今回は続編には触れません。ご了承ください。

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さて、そんな「俺屍」ですが、基本的にはベーシックなRPGです。
ですが、なんと言っても特徴的なのは、戦闘ユニットが世代交代していくことです。

主人公たち一族には、2年ともたず寿命を迎える「短命の呪い」、人との間に子を成せない「種絶の呪い」、2つの呪いがかけられています。

そのため、神々との間に子孫を残し、世代を重ねて強くなり、呪いを解くために戦い続けるというのが大筋の流れです。

(※子孫を残すと言っても、いかがわしい描写はありませんので、安心してプレイできます)

ストーリー自体は、あまり多くは語られません。
迷宮(ダンジョン)のボスたちと何度も戦い、断片的な情報を繋ぎ合わせることで、真相に辿りつけます。

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生まれた子供に名前をつけて、任意の職業に就かせたら、2ヶ月間の訓練期間を経て、いざ初陣。
京の都の周囲に点在する迷宮で戦って戦って戦いまくって……
あっという間に、8ヶ月で元服(成人)します。

元服した一族は、神との間に子を成せるようになります。
一口に神と言っても、容姿も素質も千差万別。
外見が好みな神を選ぶもよし、一族側の弱い素質を補うもよし、強い素質を伸ばすもよし。お好みでどうぞ。

子供は、ランダムで両親の素質を受け継いで生まれてきます。外見は遺伝しません。
必ずしも良い素質が表に出るとは限らないのが面白いところ。

子供ができても、戦いは終わりません。
選考試合に出たり、子供に訓練をつけたり、
そうこうする間に、1歳6ヶ月~2歳0ヶ月で寿命が来ます。

寿命が来た一族は、遺言を残してこの世を去ります。
また、戦闘で倒されると、寿命が来る前であっても死んでしまう事もあります。

死んでしまったら、それっきり。永久ロストです。

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ゲームのシステムとしては、「戦って、子孫を残す」がメインの、至ってシンプルなものなのですが、
その過程で生まれた子供たちには、とても愛着がわきます。

一族の子たちには、遺言くらいしかまともなセリフがないのに、
ちょっとした特徴……例えば、「悩み:極度の猫舌」だとか、「得意:二度寝」とか、「好物:たくあん」だとか。
そういう、妙に人間味があるところが、とても好きです。

親や、歳の近い子との関係はどうかな?とか、出陣していない時はどうやって過ごしてるのかな?とか、
多くを語られないからこそ妄想のし甲斐があるところもいいですね。

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「俺屍」において、全く同じ人物が生まれることはありません。
見た目がそっくりでも、特徴が違ったり、素質が全然違ったり……。一期一会というやつです。

そして、「俺屍」の世界に、ザオリクはありません。教会もありません。

どんなに強い人物だったとしても、死んでしまった者は、二度と蘇りません。

「死んだら治せばいい」は、通用しないんです。

命の重みを忘れた現代人こそ、一度はやるべきゲームだと思います。

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