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『非選抜アイドル』を読む

本日は仲谷明香『非選抜アイドル』の読書感想文です。息子の小学校の父兄参観に行った帰りにブックオフで100円+税で買いました。

アイドルはトップ・オブ・トップだけが争う世界

著者の仲谷明香さんは、元AKB48のメンバーで、現在は声優として活躍されている(ということを読了した後にネットで調べて知った)人です。

仲谷さんがAKB48に在籍していたのは、国民的アイドルグループとして絶頂期だった2000年代後半から2010年代前半のことです。本書が発売された2012年はまだ現役メンバーだった筈ですが、私は名前を知りませんでした。

AKB48には、人気のある一握りの選抜メンバーの陰に大多数を占める非選抜メンバーがいることは私も知っていました。"引っ込み思案の面倒くさがり"で、"人気を得ることがどうしても苦手"という仲谷さんは、AKB48では非選抜組で、熱心なAKBファンの間でも、「印象が薄いメンバー」と言われるくらい、人気的には今一つのアイドルだったようです。

非選抜組の基本姿勢

どんな世界でも人々から選ばれる選抜組と、選に漏れる非選抜組が存在します。スポットライトの当たらない非選抜組でも、自分の特性を見つめ、与えられた場所で、自分の得意なこと、やれることに全力で取り組めるマインドセットの人って最終的には評価されるものだということを本書を読んで再確認出来ました。

チームプレーに徹した彼女の努力する姿勢と人気グループのメンバーの一員として常に責任感ある振る舞いをすることが、競争の激しいグループ内での生き残り戦略となり、結果として、その努力を見ていた人達に引き上げられたのです。

そして、巡って来たチャンスを自らの力で掴み取って、声優という本来の夢を実現した訳です。チャンスを掴み取る為に常に準備を怠らなかったという姿勢が、引き寄せた必然の結果であったと感じます。

素直に姿勢を見習おうと思った

私が本書に惹かれるのは、彼女の性格や考え方が何となく自分と似ていて、親近感が湧くからだと思います。私は彼女ほど辛抱強くないし、チームプレーヤーになっていないし、自分を磨いていないなと素直に反省しました。

普段アイドル本を買う可能性がほぼ無い私がなぜこの本を手に取ったのかわかりません。何か運命的なものが引き寄せたのかもしれません。神様、ありがとうございます。

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