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金曜日の随筆:本との出会いで人生が動いてきた

また運命を動かしていく金曜日が巡って来ました。2023年のWK30、文月の参です。待望の週末です。最近は、金曜日に新たな一歩を踏み出すという意識が薄れていたような気がします。今週末は、心を落ち着けてここ松本でじっくりと自分の時間を愉しみ、立て直しを図ることにします。金曜ロードショー『もののけ姫』を横目で眺めながら、本日のテーマ、『本との出会いで人生が動いてきた』という記事を書いていきます。私がこれまでに行ってきた読書習慣で、重層的に蓄積されていった価値観の検証をしておきます。

今週の格言・名言《7/18-23》

What we want to leave our children is not money but a beautiful way to live.
子どもに残したいのはお金でなく、「美しい生き方」

Only in the darkness can you see the stars.
暗闇の中でこそ、星が見える

Martin Luther King Jr. pastor/USA
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア 牧師/アメリカ

5,000冊の本を読んで

本格的に読書を始めた19歳から早いもので36年が経ちました。最近は読書量も時間も激減しているものの、平均すれば、年間150冊くらいは読んでいるように思うので、累計では5,000冊くらいの本は読んできたと思います。

私にとって活字を読むことは、最初は苦痛に耐えながらの訓練であったものの、やがて習慣の一部となり、今では生きることの一部でもあります。自分がこれまでに下した決断の中で、「本を読む人になる」は、最良の決断だったと思います。

読書量を自慢したい訳ではありません。他人の読書量や読みの深さと、自分のそれとを比較することには意味を感じません。様々な本を読み続けることが、結果的に人生を豊かにする手助けとなり、娯楽や癒しとなり、問題に直面した時に立ち向かうための補助線を与えてくれたことに素直に感謝したいということです。

コスパとかタイパとか、そういうことを抜きにして、時折魂を揺さぶられ、頭をぶん殴られるような本に出合う喜びがあります。

読書量は大切

少数の良質な本だけを読めば有益、という意見も一理あります。しかし、私は大量の本を読むことのメリットを支持します。手にした本が良質かどうかを見分けられるようになるには、ある程度の場数を踏む必要がある、という意見です。一見、ジャンルの異なる分野の本同士でも、深い所で連関していることを実感できるようになる為には、豊富な読書経験がものを言います。或る程度、価値判断の軸や周辺知識を持っていないと、内容を自分本位に曲解してしまい、却ってマイナスに作用してしまうケースもありそうです。偏った読書は危険だ、という意見にも条件付きで同意します。

若い時に読んでおいた方がよい本があるのは、事実だと思います。一方で、年齢を重ねないと味わいのわからない本があることも実感します。若い時に読んだ印象が、その後の人生を経てから手に取ることによって様変わりする本もありそうです。時代の変化によって、自分自身の変化によって、書かれたメッセージが変質し、異なる味わいを与えてくれる本もあります。

過去の読書の記憶と照らし合わせて、自分自身の変化を楽しむことが出来るのも、読書をすることの醍醐味かもしれません。

最適な良書とは最適なタイミングで出会う運命にある

私の本に対する根拠なき信念は、「自分にとって最適な良書とは、最適なタイミングで出会う運命にある」というものです。評判がいい本の噂を聞いても、人生を変えようと思って手にすることはありません。何がしかのヒントや救いを得たくて定評のある本を手にすることもありますが、人生や価値観が変わるかどうかは、偶然の結果です。

私の場合、読書の愉悦感は夜にやって来ることが多いです。明日は休みなので、本日は少し夜更かしして、本読みの時間を愉しむことにします。


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