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「悔い改め世代」と呼ばれて

本日は、ネット記事からの考察です。

「悔い改め世代」

自らの経験をもとにした『プロフェッショナルサラリーマン』や『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』の著書で知られる俣野成敏さんが、最近発表された記事の中で、現在45〜54歳の人達を、「悔い改め世代」と名付けて、以下のように書かれています。

この年代は、バブル景気を経験した人もおり、いい時代を知っていながら、自らはその恩恵にあずかれないという不運な世代です。自分たちの上の世代が行なっていた成功法則をマネしても上手くいかず、新しい制度もまだできあがっていません。
どっちつかずの中途半端な状態です。古きよき時代のことは忘れて、今すぐ現実に対処しなければ、厳しい老後が待っているかもしれません。 
《対応策》
この世代の方々は、既存の制度に乗り遅れ、時間も限られています。今すぐ行動することをオススメいたします。

時代の転換で貧乏くじをひかされる世代

特定の年代生まれを「〇〇世代」とグルーピングして、その時代に生まれた宿命から身に付いた世代的特徴を論じる手法は昔から人気があります。この「悔い改め世代」とはなかなか絶妙なネーミングだと思いました。因みに俣野氏の記事では、55歳以上を「逃げ切り世代」、30代~40代前半を「従順世代」、20代を「ジプシー世代」と名付けています。

私自身は、人生ゲームのルールや価値観の変化によって、自分達の世代とその下の世代は、決定的な貧乏くじを引かされる世代になるだろうな、と早い段階から諦めていました。若者世代が、未来に全く希望が持てない社会は流石にまずいと思うので、私たちのような、政治への関心が薄い世代が我慢させられるんだろうな、と覚悟をしています。

掌返しに向けて動き始めている

日本は、昭和40年代までに高度経済成長を成し遂げ、その後も国際社会で着実に地位向上を続けているさなかに、欧米諸国からの外圧によって巧妙に頭を抑え付けられる経験をしました。右肩上がりに成長が続いてゆく社会は、夢物語になったのです。

平成時代には、右肩上がりの時代からゆっくりと衰退に向かうトレンドが完全に定着していたのに、この変化に現実的な対応ができませんでした。年金制度を含む福利厚生の仕組みは、日本経済の成長に功労があった先の世代に手厚く大盤振る舞いする構造を是正出来ないまま現在に至っています。

勤労現役世代が老年世代を支える現行の公的年金制度の維持が限界に来ていることは既に周知の事実であり、物議を醸した金融庁のレポートは、現実を再確認したに過ぎない、というのが、大方の人達の受け止めです。騒動になって既成事実化したお蔭で、近い将来に「悔い改め世代」以下に不利な制度への改革が断行しやすくする地ならし、布石だと思っています。

立ち止まって、これからの生き方を

考え方や生活習慣を改めて、労働収入が望めなくなる老後に備えて今から対策せよ、というのが記事の趣旨です。年齢を理由に雇止めとなる会社勤めのようなリスキーな生き方は選ばず、早々に自力で生活していける方法を確立した方が賢い、という私の考え方は間違っていない、と確信しました。

これからは、自分自身の能力を磨き続けることは必須にしても、働いて稼ぐことにフォーカスするよりも、人間関係を豊かにする方が有効かもしれません。経済的に豊かな人間が、労働は苦手だけど面白い人間やダメ人間だけど愛すべきキャラクターを持つ人間を援助するのが当たり前という世の中は、悪いものではない気がします。

今の日本には、最低限生きていく為だけの社会インフラは概ね整備されています。多くの人が、好きなことをして、孤立せずに生活していけるように知恵を絞った方が、争いも減って平和に過ごしていけるように思います。


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