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サイコパスは夢を見るか〜映画「エスター ファースト・キル」

1作目では、コールマン家に養子と迎えられて早々に、エスターのサイコパスぶりが発揮された。
だがこの映画のいちばんの衝撃は、最後に明かされる9歳の少女エスターの正体だった。

その「エスター」の続編となる「エスター ファースト・キル」を、たまたま休みだったので、昨日、公開初日に鑑賞してきた。
続編とはいえ、内容は1作目の前日譚。
エスターはいかにしてエスターとなったのか。
その本当の姿とは。

コネチカット州の裕福な家庭、オルブライト家には4年前から行方不明になっている娘がいた。
その娘、エスターが保護されて戻ってくる。
両親と兄は暖かく迎え入れるが…
果たして、そのエスターは本物なのか。
そして、オルブライト家には、エスターの思惑をさらに上回る秘密が隠されていた。

困ったもので、こうした作品はどこまで話していいのかの判断が非常に難しい。
エスターはサイコバスだ。
そして、愛されることを夢見ている。
大人の女性として。
それだけは、書いておいてもネタバレにはならないだろう。

エスターを演じるのは、1作目に続いて、イザベル・ファーマン。
当時は12歳だったが、現在は26歳、「ファースト・キル」撮影時には25歳。
しかし、9歳の少女を見事に演じ切っている。
違和感を感じるとしたら、それはエスターに対する違和感だ。
その違和感こそが、この作品の怖さの正体でもある。

2作目だけでも楽しめるが、1作目を見ておくと、あらためて1作目の怖さがじわじわと感じられる。
そんな仕掛けになっている。

この映画、原題は、
「Orphan」
「Orphan:First Kill」
orphanとは、日本語で「孤児」
日本では、「エスター」のタイトルで公開して正解だったと思う。
orphanと孤児、辞書ではイコールだが、その言葉から受け取るイメージは、それを母国語とする国によって違っているのだろう。

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