志尊淳の殴られ損っぷりが笑えるバカバカしさが愛おしい『極主夫道 ザ・シネマ』
【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:66/79
ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★★★☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆
【ジャンル】
コメディ
極道
【元になった出来事や原作・過去作など】
・漫画
おおのこうすけ『極主夫道』(2018-)
・テレビドラマ
『極主夫道』(2020)
・アニメ
『極主夫道』(2021)
【あらすじ】
かつて“不死身の龍”と恐れられた伝説の極道・黒田龍 (玉木宏)。美久(川口春奈)との結婚を機に足を洗い、最強の専業主夫として血のつながらない娘・向日葵(白鳥玉季)と3人で穏やかに暮らしていた。
そんなある日、街に近藤(吉田鋼太郎)率いる極悪地上げ屋が現れる。彼らが狙うのは、白石(安達祐実)が園長を務める「かりゅう保育園」の土地。近藤の手下による執拗な嫌がらせは続き、龍は元舎弟の雅(志尊淳)と用心棒を買って出るが、近藤たちの行動はエスカレートしていく。
やがて、元武闘派ヤクザで現在はクレープ屋の虎二郎(滝藤賢一)、その妹で元レディース総長の虎春(松本まりか)も龍の仲間に加わり、頼もしいメンツが揃う。ところが、龍の家の前に男の子が捨てられていたことで”隠し子騒動”が持ち上がったり、龍の男気に虎春が惚れたことで美久との間に龍を巡る恋愛バトルが勃発するなど、問題が次々に出現!
龍は抗争を終わらせ、すべてにケリをつけるために“史上最大の夏祭り”を開幕する!
【感想】
人気テレビドラマの映画版です。僕はテレビドラマの頃から観ていて、いい意味でバカバカしさがあるので好きだったんですが、今回の映画はとてもとても惜しいなと思える内容でした。
<愛すべきアホ全開のキャラクターたち>
この映画というか作品の魅力はやっぱりキャラクターなんですよ。元極道の龍が主夫をやるというギャップはもちろんなんですが、その舎弟である雅の殴られ損な役がものすごくツボでした。今回の映画でもそれは健在です。しかも、スーパーの店長の三宅(本多力)までもが殴られ損なポジションなのは笑いました(笑)何かあるたびに叩かれていて、いじられ、、、もとい愛されキャラだなあって。
さらに、和子(MEGUMI)が自分のことを「熟女美ボディ」と豪語したり、保育園の白石先生(安達祐実)が『家なき子』(1994)ばりに口が悪かったりと、主人公がかすんでしまうぐらいに濃いキャラがてんこ盛りなのが見どころですね。それにしても、安達祐実の歳の取らなさはすごいです。子役時代のまんま(笑)
<ストーリー性が薄すぎるのが難点>
ただ、キャラクターがものすごくよかった反面、肝心のストーリーはかなりグダグダでしたね。。。テレビドラマではフィギュアやスイーツなどの面白いエピソードがあったり、過去の名作洋画へのオマージュシーンもあったりで、個人的にかなり満足できたんですよ。
今回は隠し子騒動自体がメインなんですけど、「普通に警察に相談して終わりだろ」っていうのをかなり無理矢理引っ張った感がありました。そのストーリー性の薄さを、キャラクターがわちゃわちゃすることで埋め合わせようとしているように感じられて、無駄なシーンが多い印象でした。キャラクターたちは本当に大好きなんですけど、バカなシーンを出しすぎたがゆえに若干食傷気味になりましたからね。。。保育園の運動会での空中戦とかちょっとやりすぎじゃないかって。何であんなことができるのか謎ですし。そういうおバカシーンをもう少し減らすことで尺を短くして、90分ぐらいで終わらせてくれた方がテンポもよくなってもっと面白く感じられたかもしれません。
<そんなわけで>
キャラクターのノリは大好きでしたけど、お話としてはイマイチな映画でした。テレビドラマからのファンの人なら観てもいいかな~って感じです。
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